短編ストーリー「サミシイに寄り添って。」
一週間、頑張った私へのごほうびに
デパ地下でお惣菜を買い込んだ。
金曜日の夜は、街に人が溢れ出す。
デパ地下も賑わっていたが、その雰囲気が
小さい頃の、夏祭りの記憶を呼び起こす。
小学校にも上がってないくらいだったか。
おじいちゃんと手をつないで、屋台に目移りしながら、人の波の中を迷子にならないよう、必死に進んだあの記憶。
なぜその記憶なのか。
夕食のおかずを探して、ショーケースの中を真剣に吟味する大人たちの中で、なぜ子どもの頃の記憶が蘇ったのか。
週末に向けてワクワ