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📘 ささいなことをていねいに。【リーダーの作法】読書感想

「ささいなことをていねいに」。本書のサブタイトルです。本書が扱っているのは「リーダーが実践すべき、ささいなことです。これは、著者が長年かけて集めて磨きあげてきた、リーダーのためのエッセンス、すなわちシンプルで覚えやすいふるまいとプラクティスです。(はじめにより)」。

リーダーシップは一部の人だけに与えられる天職であり、複雑で膨大なリーダーシップの哲学を実践しなければならないと思われがちですが、そんなことはありません。ささいな行動を日々繰り返すことで、お互いを尊敬し、信頼し合うチームを作ることができます。
Netscapeでマネージャー、Appleでディレクター、Slackでエグゼクティブを経験した著者が、それぞれの立場のリーダーに必要な振る舞いを30のエッセイで紹介します。
1on1での傾聴、信頼関係の築き方、仕事の任せ方、メンバーのほめ方、チーム内のうわさ話への対応、組織の文化の作り方など、マネジメントの場面で出会うさまざまなテーマをとりあげ、リーダーとしての具体的な行動や考え方を解説します。

マイケル・ロップ. リーダーの作法 . オライリージャパン, 2022, 224p Amazon解説より

ビジネス書というよりは、ベテランリーダーのエッセイ、エッセンス集です。1on1でのふるまい、電子メールの時短術等々、軽妙に語りかけてきます。著者が何故「ささいなことをていねい」にしているかというと、以下の価値観があるからだと感じました。

覚えておくべき大切なことがあります。実は無駄な時間などない、ということです。プロフェッショナルなリーダーとして私個人が果たすべき責任は、一刻一刻をできる限りの熱意と好奇心を持って前向きに取り組むことなのです。一見価値のないように見える状況に置かれたときでも、私は何らかの価値を見出すよにしています。価値は常にそこにあるからです。

マイケル・ロップ. リーダーの作法 . オライリージャパン, 2022, p.6

「実は無駄な時間などない」。無駄は価値観に根ざしています。ぼーっとしている時間を大切にしている人もいれば、無駄な時間だと考える人もいます。目的地に車で行けば早いですが、歩いていくことにより「気づき」を得ることもあります。歩くということは思索に向いています。思い返せば、あの時は無駄だと思っていたことが、今は役に立っているということが1つや2つはあるのではないでしょうか。

本書は特に目新しいことが書いてあるわけでもありません。新しいリーダー像を提示しているわけでもありません。1人のベテランリーダーがキャリアの中で気づき、大切にしていることが書かれています。少し読み辛いです。

リーダーについての書籍はあまたあります。本書では物足りないと感じるかも知れません。しかし「ささいなことをていねいに」ということは重要な言葉だと思います。リーダーは特に背中を見られていますので……。

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