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【葬送のフリーレン】から企業文化の真髄にふれた気がしている。

お疲れ様です。総務部総務課マモたろうです。

「ヒンメルならそうする」

何かの判断を迫られた時にこう言われたらどう思うでしょうか?

多くの方が経営理念やMVV(ミッション、ビジョン、バリュー)、企業文化の重要性を説いています。いまいち自分の中で整理できていなかったのですが【葬送のフリーレン】から企業文化の真髄にふれた気がしています。
今回はそんなお話です。


葬送のフリーレンとは

葬送のフリーレンは、長寿であるエルフの大魔法使いフリーレンが勇者ヒンメル達と魔王を倒した後の旅のお話です。
魔王討伐から50年後。勇者ヒンメルの葬儀でフリーレンは「…だって 私、この人の事何も知らないし…」「…人間の寿命は短いってわかっていたのに…なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう…」と涙を流します。フリーレンはその後も趣味である魔法収集の旅を続けるのですが、今度は「もっと人間を知ろうと思う」と言って旅立ちます。そんな旅のお話です。

企業文化の定義

経営理念、パーパス、MVV(ミッション、ビジョン、バリュー)が、昨今、特に重要視されていると感じます。
(それは良いことでございますね。フリーレン様)

人的資本経営や人材を大事にする書籍や方法論も多く見受けます。
「これから労働人口の減少で人材に選ばれる企業にならないと事業が継続できない」という文脈で語られているのは寂しいですが……。

まず、企業風土と企業文化の整理をするために、辞書から「風土」と「文化を」引用します。

風土
1 その土地の気候・地味・地勢などのありさま。
2 人間の文化の形成などに影響を及ぼす精神的な環境。「政治的風土」「宗教的風土」

文化
1 人間の生活様式の全体。人類がみずからの手で築き上げてきた有形・無形の成果の総体。それぞれの民族・地域・社会に固有の文化があり、学習によって伝習されるとともに、相互の交流によって発展してきた。カルチュア。「日本の文化」「東西の文化の交流」
2 1のうち、特に、哲学・芸術・科学・宗教などの精神的活動、およびその所産。物質的所産は文明とよび、文化と区別される。
3 世の中が開けて生活内容が高まること。文明開化。

デジタル大辞泉

こうように企業「風土」は企業が活動していく中で自然と発生するものです。企業文化は、その風土の上に「能動的に築き上げたもの」と解釈しています。つまり優れた企業文化は、その組織が能動的に築き上げてきたものであり、差別化の源泉、顧客や従業員に選ばれる価値になりえます。
また築き上げるための目標や設計図として、理念やMVVは重要になります。

●なぜ、優れたMVVや企業文化が重要か
優れたMVVや企業文化(以下、企業文化)が、なぜ重要なのか?
あまたの書籍や先達から学ぶことをおすすめしますが、ここでは企業文化の一つの側面を取り上げます。
優れた企業文化は判断基準を内包しています。企業活動は選択の連続です。判断には意識的や無意識的を問わず何らかの基準が存在します。
この判断基準が経営者や管理職の「人」に結びつくと従業員は判断する術を失います。顔色を伺うことが残された術です。そのため組織は経営者や管理職の「時間的リソース」や「器」が制約条件になり、それ以上には成長できません。

その判断基準を人では無く「企業文化」に委ね、浸透していくと組織としてまとまりのある判断が個々人で出来るようになります。それは企業文化の上限まで成長する可能性が広がります。多くの従業員が経営者と同じような基準で判断できるとしたら……。
想像しただけでも凄い速さとパワーを感じます。

ヒンメルならそうする。

フリーレンは、重要な判断をするときに「ヒンメルならそうする」とつぶやきます。(ヒンメル理論とも呼ばれているそうです)
この言葉は心地良いという感想しかなかったのですが、通勤中にふと思ったのです。
「…だって 私、この人の事何も知らないし…」と言っていたフリーレンが確信をもって「ヒンメルならそうする」と言っているのです。
鳥肌がたちました……。

ヒンメルという優れた「判断基準」が継承されている。
例えば、ある優れ愛された創業者(ヒンメル)がいたとして「ヒンメルならそうする」と従業員が判断できるということは…
それは個々人が目的(理念)からぶれずに持続的に判断できる。とてつもなく優れた企業文化ではないか。
そして「ヒンメルならそうする」という短い共通言語に企業文化が凝縮され、昇華されていると。

ヒンメルとフリーレン達は、魔王討伐(平和な世界)を目的として10年間旅をします。その10年間はとてもくだらなく楽しい旅だったそうです。その旅は毎日毎日をヒンメル達が一所懸命築き上げたものです。優れた企業文化も毎日毎日の小さな積み上げが築いていくのだと思います。

築き上げたい素晴らしい企業文化(判断基準)を人事評価、福利厚生、就業規則、各種規定、マネジメントにも表現してください。その積み重ねが企業文化を築き上げていきます。
「われわれならそうする」「我が社ならそうする」と。

おわりに

お読みいただきありがとうございます。
「なにを言っているんだ、現実ではなくアニメだぞ」と思う方もたくさんいらっしゃると思いますが、アニメによく感化されるおじさんなのでご容赦ください。

「ヒンメルならそうする」

「徳川家康なら」「坂本龍馬なら」「松下幸之助なら」「〇〇先輩なら」「〇〇師匠なら」というものを判断基準にするのは個人でも良いものだと感じました。
正直これが企業文化の真髄かどうかはわかりません。でも、ふれた気がしたのです。誰かに言ってみたかったのです……。

本当にありがとうございました。

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