成功体験のバケモノが、ハラスメントをしているのではないだろうか。

パワーハラスメントについてのニュースを多く目にします。シンクロニシティなのでしょうか……。

愛知県、福岡県の市長、参議院議員、有名会社経営陣……、氷山の一角でしかないでしょうが、告発が止まりません。

以前「中小企業のパワハラ」について投稿しました。そこでは育ってきた環境が大きく影響していると記載しましたが、なぜパワハラをするヒトに変わるのかという点には触れていませんでした。今回はその部分を個人的な雑感として投稿します。

パワハラをするヒトに、なぜ変化するのか。
成功体験と承認欲求が暴走し、バケモノになったと感じています。

「水は低きに流れ、人は易きに流れる」

原典は性善説を提唱した孟子もうしだそうです。

孟子(もうし、紀元前372年 - 紀元前289年)は、中国戦国時代の儒学者であり、孔子に次ぐ重要な儒教の思想家として知られています。彼の思想は、主に『孟子』という書物に記録されており、これは彼の弟子たちによってまとめられたものです。以下に孟子の概要を紹介します。

### 生涯
孟子は、孔子の死後約100年後に生まれました。彼は魯国(現在の山東省)の出身であり、若い頃に孔子の教えを受けたと言われています。孟子は様々な諸侯のもとを訪れて、自身の思想を説き、政治における道徳的なリーダーシップを主張しました。

### 思想
孟子の思想は、以下のような主要なテーマに分けられます。

#### 仁義
孟子は人間の本性を「善」と見なし、「仁義」を重視しました。彼は、すべての人が持っている「四端の心」(惻隠の心、羞悪の心、辞譲の心、是非の心)を育てることで、仁義を実現できると説きました。

#### 性善説
孟子は人間の本性は善であるとする性善説を提唱しました。これは、孔子の思想をさらに発展させたものであり、人々が道徳的に正しい行動を取るためには適切な教育と環境が必要であると考えました。

#### 王道政治
孟子は「王道政治」を提唱し、徳による統治の重要性を強調しました。彼は、暴力や権力ではなく、道徳的なリーダーシップと人民の福祉を第一に考える政治を理想としました。これに対し、権力や武力で統治する「覇道」は批判されました。

#### 民本主義
孟子は人民の重要性を強調し、「民は貴し、社稷(国家)は次に之(これ)し、君は軽し」という言葉で、人民の幸福を政治の最優先事項とする考えを示しました。彼は、君主が人民の福祉を顧みず、徳を失った場合には、その君主を倒しても良いと主張しました。

### 影響
孟子の思想は、後の中国の儒教思想に大きな影響を与えました。特に、彼の性善説と王道政治の概念は、儒教の重要な教義として広く受け入れられました。彼の教えは、中国の歴史を通じて繰り返し再評価され、儒教の道徳的・倫理的な基盤として影響を与え続けました。

孟子の思想は、道徳的なリーダーシップと人間の本性の善を信じる教えとして、現代においても多くの人々に影響を与え続けています。

chatGPTより

人は、聞きたいことしか聞かないし、見たいことしか見ません。そのため、自分の要求をきいてもらうには、力を使うのが「易き」です。権力や暴力に頼るのが手っ取り早いのです。それが「成功体験」となり、自分には力があるという「承認欲求」も満たされます。これは「はけ口」によりストレスが発散したという成功体験も含まれると考えています。

組織の人と人は、絆や信頼といった面もありますが、結局は利害関係で結ばれています。そして法律よりも「組織内のルール」が優先される盲目的な集まりです。その中で力による「成功体験」が積み上がっていく、増長していく。
成功体験が積み上がった状態は、つまりは「成功者」です。お山の大将であろうが「成功者」です。それは自分は「正しい」に、なぜか繋がります。そして正しい自分がいうことは正しいとなり、要求の正邪の境界がぼやけくる様子です。ついにはバケモノと化します。

バケモノは組織を「自分のモノ」だと思い、その中にいる「人間」も「モノ」であるという錯覚に陥りやすいという面も感じます。

要求が通りつづける中で自律することは難しいです。貢ぎ続けると人がダメ人間になっていくことに似ているかもしれません。

力の成功体験の積み重ねが、自身を成功者だと認識させ、成功者の自分は正しいと錯覚する。そしてバケモノと化す。

パワハラのある環境で育ってきた以外にも、パワハラの芽はなくなりません。誰でもが、そうなる可能性を感じます。

早い段階で丁寧に芽をつんでいくしかないかもしれません。心理的安全性の確保、孟子のような倫理面のメンターをもつ、諫言してくれる部下を大事にする。痛いこと、苦いことは嫌ですが、自分を健全に保つには必要だと感じます。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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