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風景描写その4 〜雨の音〜

 雨の音が聞こえたと思って慌てて目を開け、窓を見る。しかし、広がる青空に雨の線は見えず、洗濯物はどうやら何も変わったことがないようだ。

 はて、と私は首を傾げたが、再び聞こえた雨の音にーーその正体に、気がついた。

 それは木々の葉がゆれる音だった。

 風の強さか葉の形かはたまた別の何かか。

 絶妙なバランスを持って吹き抜ける風と葉の合奏が雨が降ったと錯覚させるような、響きを私に感じさせた。

 私はその演奏に耳を傾けながら、風の速さに雲が再びかかる空に、気づかぬうちに青空に変わる空に、瞳を閉じて。

 静かに、眠りに、落ちてしまった。

いつも、ありがとうございます。 何か少しでも、感じるものがありましたら幸いです。