見出し画像

2023年に出した同人誌まとめ


明けましたおめでとうございます。


2023年に出した同人誌は3冊でした。
昨年2冊でもまぁ驚いたのに、早くも上回ることになるとは…

原稿中の備忘録を兼ねて、同じ装丁などやってみたい方いたら参考になればいいなぁ、との思いで本年も振り返りながらつらつらしていきます✌



1冊目:和綴じ本

2023/6/25発行
B5/66p/オンデマンド印刷
(通販:https://ecs.toranoana.jp/joshi/ec/item/040031075883


装丁・仕様

印刷所:プリントオン
表紙:こざと白雪160kg
・箔押し(レインボーゴールド)
・和綴じ製本(紐色:濃赤)
遊び紙:てまり(朱)
本文:コミック紙ラフ

各種原稿データ
コマ枠:ざかペン10ptくらい
トーン:75線、10~70%(全て円45°)
ペン:ぐいペン20pt↑↓?
メインフォント:やさしさアンチック12ptくらい

物語の舞台となる明治時代の諸々を調べたり、合わせて装丁を検討している中で和綴じで同人誌が作れると知りました。

資料で見るような当時の製本方法で同人誌作ったら最高なのでは?
そこからこの際いろいろやってみよう!と調整していき、思い入れも強く大好きな1冊になりました。

表紙は金銀の繊維が戦場の塵のようにも見えていい感じ。
箔は傾けると、名前の通りレインボーで不思議な色味で変化し眺めるのが楽しい…。
綴じ紐とお揃い色の遊び紙を捲るとすぐ本編となります。
この流れが我ながらかなりお気に入りです!

読み返す度に劣化していくのもこの本では味の一つ


★締切とデータ作成について


オプションが特殊製本・箔押し・特殊紙とモリモリで、締切は発行イベントの約1ヶ月前でした。これで通常入稿です。
製本が手作業となるため当然と言えばそうなのですが…
今度はもう少し気楽に小数部とか、自分用でちょこっとやってみるのもいいかもと思いました。


そして和綴じのデータ作成の注意点。
ノド側の余白広めに取らないと読みにくいです。

どれくらい開けたらいいかはアクシス出版が写真で分かりやすくまとめています。大変参考にさせていただきました。

ノド側こんな感じ。


普段はノド余白15mmほどですが、今回は25mm取りました。
原稿中はモニターに目盛りを書いた付箋を貼って印刷サイズ表示にし、何度も余白の確認をしたり…
お陰で本になってみても感覚として丁度よかったのでホッとしました。


また、今回はプリントオンでお願いしましたが、赤ブーイベントの印刷所ブースで貰ったあかつき印刷の和綴じ製本サンプル(!)も良さげだったのでもし次回あれば…検討中です。



2冊目:銀インク

2023/9/24発行
A5/16p/オフセット印刷(本文:AMスクリーン)


装丁・仕様

印刷所:大陽出版
表紙:ビオトープGA-FS 170kg ストーングレー
・2色刷り(スミ・銀)
遊び紙:クラシコトレーシング ブルー
本文:スーパーバルギー

各種原稿データ
データ:グレースケール
ペン:ねなペン2 12~30ptくらい
(コマ枠、メインフォントは以降固定なので割愛)

初めての2色刷り、特殊インクを使いました。
控えめで上品な光り方で箔とはまた違った良さがある…

遠目から見ると「かなり黒!」といった印象ですが、そのぶん文字や背景の銀を際立たせることができ、なかなかいい具合にハマったんじゃないかなぁと。

6月の本のおまけ的な位置付けで、表紙(イメージカラー)も白と金、黒と銀で何となく対にさせてたりしています。

裏表紙は余白で紙の色を活かしています。ペラ本ですが製本もしっかり◎


★初めて印刷所に相談


とにかく2色刷り表紙のデータ作成方法が不安で、仕上がりイメージなども含めて全体的に相談したい…と思い切って問い合わせをしました。

同時に資料請求をしていて、スタッフさんのご厚意でイメージに近い用紙に銀印刷したヤレの切れ端を同封して頂いたりしました(しかも結構な種類)。これがかなりイメージを掴むのに役立ちました…!

データ入稿後も細かな確認を何度もしてくださって、終始心強かったです。
本当に親切に対応いただきました。ありがとう大陽出版!


印刷もとても綺麗でした

しかしこの本…表紙からデータまで全部グレーでちょっと楽しいです。

普段、漫画原稿はモノクロ/トーンで作成しているのでグレースケールでの原稿は初めてでした。

グレスケって印刷ちゃんと綺麗に出るのかな…
スケベはグレスケの方が映えたりするのかな…と前々から気になっていた事に挑戦している本でもあります。

やってみた感想としては、確かに濃淡つけやすいしほのぼのした絵柄やスケベ描写には向いてるかも…?
という感想はあるものの、個人的にはトーン原稿の方が諸々合うかな~という結論になりました。
グラデーションって際限なく手を入れられるぶん(あくまで私の場合)時間をかけすぎてしまった気もします。

もちろんこれはこれで良さがあるけど!
これ以降、グレスケ派の人みんなスゲ~と思ってます



3冊目:1日本

2023/12/17発行
A5/28p/中綴じ/オンデマンド印刷


装丁・仕様

印刷所:日光企画
表紙:上質110kg
本文:上質90kg

各種原稿データ
トーン:75線/円45°、ざらつき斜線トーン など
ペン:かしペン20~30ptくらい

急に限界仕様です。

話の完成は間に合わないが…どうにかして自分の新刊が欲しい!この際準備号でもいい!

様々な印刷所を血眼で探し、日光企画の1日本に辿り着きました。
正真正銘の前日入稿、イベント会場で机の下にダン箱があるのを見るまで本ができているのか半信半疑でした。できるみたいですね…

予約は先着で、入稿日の3日前くらいに受付ページが開きます。
今回は準備号らしくコピー本風にしましたが(何だかんだコピー本作ったことなかったので)、普通に無線綴じなどスタンダードな仕様も選べた気がします。

ちなみに受付開始時刻にダッシュで申込みましたが、予定枠は10分ほどで満了したみたいです。ヤバ…


★余裕を持って入稿しよう


そりゃそうだがそれが難しいんだよ

これまではわりと優良入稿を心がけていたのですが、今回過去イチ締切に追われていました。入稿前後の事とかあまり覚えてなくて…

そのため落ち着いた頃に本文を確認してみたらま~~~ビックリしました。初歩的ミスしてるわ何やら、正直かなり参りました。


やはりと言うのか、いつもよりチェックの時間はほとんど無いに等しく碌に見返した記憶もありません。そうりゃそうだわ……

本当に懲りたので、間に合わないなりにもスケジュール管理はちゃんとしようとか、これ書いてる今も色々と調整したり考えています。
反省を活かして次に繋げたいね、といった準備号となりました✍️


グッズの展示方法、難しい…

余談ですが過去イチの点数となった12月のスペースレイアウト見ていってください。
2023年は狂ったように原稿していて、寄稿もさせて頂いたりしてました。いやぁ頑張ったなぁ…



2024年の目標


アクスタ。かわいい!


とにかく優良入稿。
まずはそこからです。

まだまだ描きたい話、やってみたい装丁もあるのでそれらに引っ張られつつ今年も何だかんだと活動していけたらと思います。


そしてどんどん規模が拡大している赤ブーのカップリングオンリー、
昨年12月は印刷所のキャパ超えもあったりして受注停止や乱丁本を見かけることもあり…
できる範囲で早め早めに動いて安心を…得たいですね…

(今思えば2冊目の本でかなり丁寧に見ていただいたのも、早い段階から相談~入稿までできたからだと強く感じます…)


とはいえ生活を疎かにしすぎるのもいけないので、2024年も同人オタクはウダウダ四苦八苦しながら原稿と向き合っていきます(^。^)y-.。o○

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

🍐


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?