サブスク・定期モデルのビジネスは「解約のトリガー」を探せ:マーケティング×データ活用column

おはようございます。本日はサブスク・定期モデルのビジネスについて考えていきたいと思います。
テーマはズバリ「解約」です。

サブスク・定期モデルにおいてなぜ「解約」してほしくないのか

なぜ「解約」してほしくないのか、という問いの解答はおそらく皆さんも分かると思います。
それはズバリ「売上・利益に直結するから」となります。
当たり前ですが、解約せず継続すればするほど会社の売上や利益が向上していく、という構図になります。

では、それはどのくらいの影響をもたらすのでしょうか?下記に試算してみます。

初月の登録者(または定期開始者)が100名だった場合で
・解約率が毎月10%の場合
・解約率が毎月15%の場合
の2つのパターンで、1年後に何人になっているかシミュレーションしました。

画像1

「解約率」という数字上は5%の差という、一見大きくない数字に見えますが、
1年後には31名と17名で約1.82倍もの差になってしまいました。(複利の力ですね)

顧客の月単価が同一だと仮定すれば、「人数差=売上差」と言い換えることができますので、この解約率を少しでも改善していくことが会社の売上・利益に直結することがわかるかと思います。

解約のトリガーを探そう

ではどうやってこの「解約」を抑止していくのが良いでしょうか?
個人的にいつも実施するパターンとしては「解約のトリガーを探しその箇所を改善する」という事です。

基本的に何かのサービスに参画したり、何かの商品を買ったりする際には、「これを実現したい!」という事前の期待があるはずです。その期待に対して満足を得られているかという事を把握し定量的に見る、というのが重要だと考えています。

「解約をする」というのは事前の期待に対して、想定していた未満の満足しか得られていないときに発生します。
そのため、期待がどこなのか?そしてその期待をしている場合どこの数値に反映されるのか?という仮説を立て検証することが重要です。
そしてその「数値に反映される箇所」こそが「解約のトリガー」であると言えます。

元々の仮説が正しければ、この「解約トリガー」の数値と解約率には相関があるため、その仮説を決めておくことも重要です。

例:社会人向けオンラインスクール

<1>
【想定顧客】未経験業界に転職をしたい社会人
【事前期待】転職のためのスキル定着
【トリガー】講師の授業がわかりづらく受講が定着しない
【把握方法】初回登録月の受講間隔(日数)

<2> 
【想定顧客】教養として様々な分野の知識を得たい社会人
【事前期待】様々な種類の講座がある
【トリガー】思っていたより講座が多くない、講座の幅が狭い
【把握方法】閲覧講座数/お気に入り講座数

上記の動画サービスのように、いろいろなニーズを持って入ってくる場合は、解約のトリガーが特定の一つとも限りません。
可能であれば、いくつか顧客像を作り、その顧客像ごとに解約トリガーを定めるのが良いでしょう。

またオンラインで完結するサービスの場合は、各種ログで閲覧などを確認できるためログを活用すれば良いですが、
商品のお届けを伴う、かつアプリやWEBと連動していない場合などはわからないことも多いので、ぜひアンケートやヒアリングも活用していきましょう。

まとめ

最後に重要なことを改めてまとめます。
・「解約率」は売上や利益に大きな影響を与える
・「解約率」を下げるためにはトリガーを探す
・「解約トリガー」は顧客の事前期待値から考える

以上少しでも参考になれば幸いです!

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