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【ゆびきり】

走れば走るほど

外気と私の肺の空気が交換され

およそ完全に入れ替わったかのように思える頃には
胸が痛く苦しくなって

粘膜に突き刺さる
冬の空気

静寂の中、

私の荒い息遣いだけが耳の内側から
響いている

そんな
凍てつく夜に

私は独り
あの日を思い出す


いただいたお気持ちは、創作意欲を掻き立ててくれる毛むくじゃらでニャァと鳴く息子・娘で分け合います(^_^)