地域猫活動について

今日、60代女性から問い合わせがきました。
内容は、マンション内のベランダで野良猫に餌やりをしていたらマンションから訴えられてしまい、猫が殺されてしまうかもしれないということでした。

結果から言うとめちゃくちゃ説教しました。

まず、地域猫活動と餌やりは別物です。
地域猫活動とは、地域の方と密な協力関係にないと成り立ちません。
それに、地域猫のうち51%以上の猫に避妊去勢手術を行わなければ意味がありません。
野良猫を減らす目的で始めても、簡単にできる話ではありませんし
かなりの資金と労力を使います。
野良猫は警戒心がかなり強いですし、人前に現れない猫まで把握し、地域外からくることも視野にいれると51%以上の猫に手術を施すことはほぼ不可能だとわたしは考えます。

※街全体で観光地の景観としての地域猫活動は大賛成です。

餌やりはただのエゴです。
「猫が可哀想だから」と餌やりしている人は
言いますが
それを行うことにより、猫が餌をもらえる場所に集まり繁殖しますし
住民トラブルや事故、虐待の可能性も出やすくなります。
住民トラブルになれば保健所に通報され殺処分されかねないですし、虐待であれば餌をもらい人馴れしている子が真っ先に狙われます。
室内飼育することを目的として特定の子のみに餌やりをするのであれば
それは保護活動となり、とても素晴らしいことだと思いますが
基本的には他の猫が来てキリがなくなります。
そのくせ野良猫だしうちでは飼えないといい、まともに医療を受けさせなかったりするのです。
野良猫は初めから外で生まれてきたのであれば、自分で餌を探すことを覚えます。
野良猫の餌やりは可愛い搾取でしかありません。
無責任に餌だけやることは、余計無駄死にする猫を増やす行為であり、愛護ではありません。
履き違えている人が本当に多すぎる。

猫が一番安心して暮らせる場所は外ではなく室内です。
猫は外にいるから、外に出たいのでは?と考える方が多いですが
室内が縄張りになり、争う相手もいないので
ストレスがかかりません。
外を見る行為も、出たいのではなく自分の縄張りの周りに不審なものがいないか確認していると言われています。

猫も生き物です。
可愛いだけで飼育ができる訳ではありません。
怪我もすれば病気もするし
懐くまで時間がかかる子もいれば
やんちゃが過ぎる子もいます。
人とは違う生き物と生活する為には
その生き物の生態を知る努力をしなければいけません。

話が少し逸れましたが、
問い合わせをしてきた方は自分の非を一切認めようとはしませんでした。
保護して里親を探せと言いましたが
「難しい」「決まらない」「やり方がわからない」
こんなことばっかり繰り返し言っていました。
最期まで責任を持てないなら餌やりなんかするな。
やる前から諦めて努力もせずに
自分じゃない誰かに殺させて罪悪感を感じずに
生きることなど私は許さない。

殺処分される子がいるのは、保健所の人が悪いんじゃなくて
捨てた人、見て見ぬふりをしている人、行動しない人が悪いです。
だから私は行動し続けたい。
声をあげつづけたい。
私が生きているうちに変わらなくたって
次の世代が引き継いでくれるように繋いでいくことが、今生きる人間の義務だと思います。

1頭助けただけでは変わらないなんて言わないで欲しい。
1頭助ければその子の生を繋げられる。
みんなが1頭助ければ殺処分だってなくせるのです。

うちの子たち、自分の団体から引き取った子達です。みんな可愛い大事な子供です。