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XBOXでお手軽ホームシアター


ホームシアターを作りたい!

みなさん、映画好きですか?
大画面と音響で体験する非日常感は手軽に楽しめる娯楽です。
コロナ渦では座席の間引き営業で映画館にとっては厳しかったでしょうが、集客のための割引などで、私などは今までよりも映画館に行く機会が増えていました。
しかし新型コロナウイルスが5類感染症に移行されてからは、少しずつ日常が戻り、映画館も座席の間引きをやめ、さらに物価の上昇を受けチケットの価格も上がりました。
チケットの価格が上がった事は経済の流れなのでそういう物だと割り切っていますが、問題なのは映画館の混雑です。
新型コロナに過敏になっているというわけではなく、人が増えるとあまり好ましくない観客と居合わせる可能性が高くなります。
楽しみ方は人それぞれという考え方は当然ですが、上映中のマナーを守らない事を果たして人それぞれの楽しみ方と言って良い物でしょうか。

閑話休題。
誰にも気兼ねせず、邪魔もされず、映画を楽しみたいと思うことはないでしょうか。
そしてこうも思いませんか?「でもお高いんでしょう?」
もちろんお金をかければ素晴らしいホームシアターを作れるでしょう。
今回なるべく安価でお手軽にホームシアターを作ってみたところ、想像以上の満足感を得られましたので紹介したいと思います。

ホームシアターに必要な物

必要な物は3つです。もちろん持っている物を活用するのでもよいとは思いますが、今回は全て購入しても比較的安価な構成になります。

  1. 再生機(プレイヤー)1〜4万円くらい

  2. プロジェクター 1万円くらい

  3. スクリーン 数千円くらい

  4. 音響システム 5千円くらい

高いと思われる方はちゃんとしたメーカー品のプロジェクター本体のみでこの総額の倍はかるくかかります。もちろんその方が「圧倒的に」映像が綺麗なので予算があるなら絶対にメーカー品を買うべきです。
今回はあくまでお手軽をコンセプトにしていますのでご了承ください。

再生機(プレイヤー)はXbox One以降を使う

さてこの見出しを見るだけでかみついてくる方もいそうですが、私はPS4もSwitchも持っておりますので、特別Xboxに肩入れするわけではありません。
単純に再生機としての機能だけでなく、後述の音響システムの一環でもあります。
この点は残念ながらPS4/5やSwitchには無く、Xboxだけの機能になります。詳細は音響システムのセクションで書きます。

Xboxは現行世代のXbox Series S/Xの他に前世代のXbox One以降が対象になります。
Xbox Series Sは光学メディアが読めないため、Blu-rayを再生したい場合はXbox Series XかXbox Oneを選択する必要があります。
動画配信サービスしか使わないのであればXbox Series Sでも問題ありません。
その場合もXboxでは対応していない動画配信サービスもありますので、それらをメインで使う人は注意が必要です。(例えばABEMAやDMM TVは非対応です)

もしXboxを持っておらず、ホームシアター専用プレイヤーとして使うのであれば、Xbox Oneは不人気(苦笑)のため中古市場で比較的安価に購入できるかもしれません。
個人的には動画配信サービスメインで映画を見るため、現行世代のXbox Series Sをオススメします。

プロジェクターは安価な中華プロジェクターから選ぶ

ホームシアターはスクリーンと音響のどちらをガマンしても満足感は得られませんが、良いプロジェクターはとても高価です。
ところで、Amazonをのぞいてみると安価な、いわゆる中華プロジェクターが大量に見つかります。この中から当たりに近い物を選ぶためのポイントがいくつかあります。

  • レビューは信用しない。中華プロジェクターのレビューは商品券のばらまきや割引特典などを報酬とした高評価レビューが溢れています。レビューに○○がよいと書かれていても信じてはいけません。

  • 明るさの基準はANSIルーメンかルーメンかを明確に書いている商品を選びます。ANSIルーメンはスクリーンの明るさ、ルーメンは光源の明るさです。時々これらを混同した説明文が書かれている製品があります。説明を間違う製品はやめておきましょう。そして数値はどうせ信用できません。数値が高い物よりも他の説明がしっかりしているものを選びましょう。

  • 画面の解像度は「1080pネイティブ」に確実に対応している事が読み取れる説明文であること。この項目が最も重要です。
    中華プロジェクターは「HD対応」や「ハイビジョン対応」「4K対応」などという修飾語を平気で使います。HD対応といいつつ720pにすら対応していない480pの製品もざらにあります。商品名に1080p対応と書かれているのに仕様をみると720pなんてものまであります。
    720p以下の解像度では映像のざらつきが気になって映画に集中できません。

  • HDMI入力があること。今時当たり前と思われるかもしれませんが、未だにRCA入力(黄赤白の端子)しかないものがあったりします。そのくせにHD対応ってネタとしか思えないんですが・・・。

  • 解像度以外に映像の綺麗さを求めてはいけない。安価な製品は色々なところに低コストな部品がつかわれています。レンズも例外ではありません。全体的にぼやけた映像、スクリーンの端から端まであわないピント、場合によってレンズが変色していて映像の一部の色がおかしくなっていたりもします。

中華プロジェクター選びで重要な心構えは、上記の必要なポイント以外は目をつぶるということです。本体内蔵の音質がどうとか、AirPlay対応だとか、静音であるとかは全部無視しましょう。何かと比較したら嘘ではない、という程度です。
特に静音をうたっている製品は要注意です。安価なプロジェクターが静かなんて事はあり得ません(断言)

そこで私が買ってみたのがこれです。というかこれを購入して上記条件を書きました。ちゃんと1080pに対応していました。

AirPlay対応は最初は喜びましたがHDCPに対応していないため肝心の映画が再生できません
そしてファンの音がうるさすぎてヘッドホンを使う以外の選択肢がありません。
そのくせに本体のヘッドホン端子の音質が残念すぎて使い物になりません。
ということでHDMIから入力した映像を投影するだけのプロジェクター本来の機能にのみ集中して貰う事にしました。

スクリーンはご自由に

白い壁があれば以外と普通に投影できます。
しかし、プロジェクター用とされているスクリーンは、表面の凹凸などが綺麗な映像になるように考えられているはずなので、やはりあると映像が綺麗に見えます。
スクリーンは設置場所や設置方法やサイズが色々あります。
一番安価なのは壁に直接貼り付けてしまうタイプです。
ホームシアターのレイアウトを色々動かしながら考えたいという人は、自立型や吊り下げ型などを選ぶ必要がありますが少しお高めです。
私はスクリーンの設置場所が限定されていたので、すっぱりと壁に貼り付けタイプを使っています。

私が購入したスクリーンはもう扱いが無かったので近い物ですが、プロジェクターからの投影距離が3mだと80インチくらいが丁度よいです。

音響システムにはDTS headphone:Xを使う

ホームシアターでプロジェクター以上にお金がかかる部分は音響システムです。
AVアンプを導入して、複数スピーカーでサラウンドを実現するために部屋にケーブルをはわせたりとお金も物理的な場所もくいます。
かくいう私の部屋も実はそうなっています。
今回はそれとは別にプロジェクターで大画面のホームシアターをつくるため、このシステムは使いません。

そして中華プロジェクターを使う以上避けて通れないファンの騒音対策のためヘッドホンを使うと割り切ります。
そして更に音はプロジェクターからは出さないという事も割り切ります。
つまり再生機であるXboxから音を出すことにします。
この割り切りが劇的な効果を生み、この記事を書くに至ったわけです。

XboxOneからは、Dolby atmos for headphoneやDTS headphone:Xに対応しており、一般的なヘッドホンを使っても高音質なバーチャルサラウンドが楽しめますが、今回はDTS headphone:Xに対応をうたっているヘッドホンを購入してみました。

安価ですがDTS headphone:Xに対応しているということで試してみたくなり購入したのですが結果は期待以上でした。
映画好きな人にはオススメできます。
あくまで映画鑑賞時のヘッドホンとしての評価であって、音楽鑑賞にむけてあえて言うならいい音ではありません。
いい音の定義は色々あるとおもいますが、私が普段音楽を聴くのに使っているAKG K712とくらべると全体的にこもったような音です。また重低音モデルのATH-WS550のように低音を強調したりもしません。
値段なりのヘッドホンだなぁというのが最初の感想でした。

ところがDTS headphone:Xを有効化すると評価が180度変化します。
次の試写の感想であわせて書きます。

意外とハードルが高いのが、DTS headphone:Xに対応しているのはWindows10以降とXboxOne以降だけという点です。残念ながらPS4/5は対応していません。ホームシアター向けのDTS:Xには対応しているのにDTS headphone:Xには対応していないのです。
もう一つのハードルはDTS Sound Unboundアプリで課金してDTS headphone:Xを有効化する必要があることです。
DTS Sound Unboundアプリ自体は無料ですが、アプリを起動してDTS headphone:Xを有効化するためには課金が必要です。よくセールをやっているのでタイミングがよければ1200円ほどで有効化できます。
これを忘れるとDTS Sound Unboundをインストールしていても意味がありません。
DTS headphone:Xに課金したらXboxの「設定」−「音量とオーディオ出力」−「ヘッドセット形式」に設定するのも忘れないようにします。
これだけで、対応ヘッドホンでなくとも程度の差はあれど明らかな違いが感じられると思います。

そして試写!

自室でスクリーンから約3mの位置にプロジェクターを設置、スクリーンの正面に座椅子を置いて座ると、ちょうど頭の上にプロジェクターがくるような位置関係です。頭の上でプロジェクターの轟音が鳴り響きます。
やはりこの環境ではスピーカーの音は諦めざるを得ないと改めて実感しました。

Disney+からMARVELの映画を鑑賞してみると、映像は全体的にややボケてはいるものの、スクリーンが大きいためスクリーンの中心付近くっきりしていれば意外と気になりません。色も白飛びや黒潰れなどもなくSFのメカメカしい部分がはっきりわかる映像です。
そして期待の音ですが、RP-HX350ではバーチャルサラウンドがしっかりと効いて小さな効果音から大きな効果音まで、前後左右がはっきり感じられます。
この状態でヘッドホンをK712に交換してみましたが、音はクリアになるもののサラウンド効果がほとんど感じられません。明らかにRP-HX350の方が映画の臨場感を感じられます。
これがDTS headphone:Xに対応している、という事なのだと思いました。
価格の問題ではなく、映画鑑賞にはDTS headphone:X対応とかかれてるヘッドホンを強くお薦めします。

さてこの環境ができあがってから、毎晩映画を一本見るのが日課になりました。
というかMARVELの映画が面白すぎて次々見てしまいます。
やっとMCUフェーズ2が終わったところです。
DTS headphone:Xのおかげで夜でも迫力のある音響で映画が楽しめますので、映画が好きな方は是非お試し下さい。


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