「過去を忘れない」処貴不忘旧
貴に処りて旧を忘れず
―処貴不忘旧―
[原文](五君詠)
処貴不忘旧。
[書き下し文]
貴に処りて旧を忘れず。
[原文の語訳]
富貴となっても昔のことを忘れてはいけない。
[解釈]
裕福になっても、むかし苦労したことを忘れてはいけないということです。助けてもらった恩を忘れるなどもっての外です。
自分だけ裕福になったり楽になっても周りはそうでないかもしれません。
楽しいことがあると苦しいことは忘れがちです。そして繰り返してしまう失敗を犯してしまいます。
芸能人がブレイクすると、それまでの苦しい下積み期間を忘れたり、お金の使い方がわからず散財してしまい、再び苦しい生活に戻ったという話を聞くことがあります。
地位や肩書を得ても、それまでには自分の経験とともに周りの理解や協力があったことを忘れてはいけません。
苦労して完成させた商品がヒットしたことで、胡座をかいてしまってはいけません。この商品が衰退すると再び苦しかった時期が戻ってくることを忘れず、次の商品開発に取り掛かる必要があります。
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