「誤解を与えない」瓜田不納覆、李下不整冠
瓜田に履を納れず、李下に冠を整さず
―瓜田不納覆、李下不整冠―
[原文](文選 / 古楽府 君子行)
君子防未然、不處嫌疑間。瓜田不納覆、李下不整冠。
[書き下し文]
君子は未然に防ぎ、嫌疑の間に処(お)らず。瓜田(かでん)に履(くつ)を納れず、李下(りか)に冠を整さず。
[原文の語訳]
君子は未然に防ぐことで嫌疑をうけない。瓜畑では靴を履かず、李の木の下では冠を直してはならない。
[解釈]
人などに疑われるような行動はしていけないということです。
瓜畑で靴を履こうと屈んだり、李の木の下で冠を直そうと手を挙げていると作物を盗もうとしていると勘違いされかねないのです。
自分では意識してない何気ない言動でも、周りの人に疑念や不信感を与えてしまってはもったいないです。思わぬ濡れ衣を着せられるなんてことも。
階段の下で靴紐を結び直したり、歩道橋の下で空を見上げたり。本屋でしきりに鞄を開けたりしていると不審がられますよね。
グループで食事に行った際に、会計時になって急にトイレに行ったり電話をかけたりし始めると周りから「ん?」と思われることも。
「あの人は自己満足だったり、自分の興味のあることしか考えてないんじゃないか?」などと勘ぐられるトップには困りものです。
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