「リーダーはなかなか得難い」千軍易得、一将難求

千軍は得易きも、一将は求め難し
―千軍易得、一将難求―

[原文](元曲)
千軍易得、一将難求。

[書き下し文]
千軍は得易きも、一将は求め難し。

[原文の語訳]
多くの軍兵は集め易い、一人の武将を得るのは難しい。

[解釈]
多くの兵を集めることは容易でも、それを統率できるような将軍を一人得ることは難しいということです。

組織を作ることは簡単でも、できた組織の管理を任せられるリーダーとなる人材はなかなかいないものです。肩書や名誉を得るためだけにやたらと組織やグループを作りたがり、後は安易に人任せにするようなトップは困りものですし、だんだんと求心力も低下するだけです。

「一将は求め難し」が無意識のうちに根付いていて、いつも特定の人にリーダーを任せているということはないですか。ひょっとすると「自分の右腕」という意識かもしれません。

組織を作るたびに声をかけられる方もたまったもんじゃないですよね。付き合いで仕方なく加わっても士気はなかなか上がりませんし、拘束されてしまうだけです。トップは新たに組織を作る前に、安易に兼任させることを考えずに探し出しておくか育成するなどし、新たにリーダーを確保しておくことが大事です。固定のリーダーにオールマイティーを求めないようにしなければいけません。

三顧の礼ではありませんが、統率できるような人材を得るためには、立場や権力を乱用して安易に声を掛けるのではなく、それなりの接遇と責任をもって行なわないといけないですね。

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