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[勝手推敲]令和3年8月20日 あぶくま抄

原文

作家の村上春樹さんは二泊三日で香川県を訪れ、ひたすら讃岐うどんを食べまくった。製麺所併設の店から田んぼの中の元養鶏場まで個性的な店を制覇した。本場を巡りながら「信仰心にも似た熱情」を実感する(「讃岐・超ディープうどん紀行」)
▼白河ラーメンの食べ歩きが動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開されている。ラーメンをこよなく愛する白河ゆかりのミュージシャンが県南地方九市町村の百店を訪ねた。一日平均四食をたいらげたという。地元の観光推進協議会によるユニークな情報発信だ
▼元祖は一九二一(大正十)年にラーメン提供を始めた白河市の「亀源[かめげん]」とされる。現在はしょうゆベースのスープにちぢれ麺のイメージが広く定着した。同じ一杯でも個性や工夫は店ごとに異なる。動画からは作り手への敬意も伝わってくる
▼祖父母宅で出前をとってもらったり、高校の部活帰りに空腹を満たしたり、白河ラーメンとの出合いは人さまざま。「誰もがうどんについての思い出を持っていて、それを懐かしそうに話してくれた」と村上さんの著書にある。おいしい記憶を持つからこそ食べずにはいられない、そんな思いをかみしめる。(2021年8月20日付 福島民報 あぶくま抄)

推敲後

作家の村上春樹さんは、二泊三日で香川県を訪れ、ひたすら讃岐うどんを食べまくった。製麺所併設の店から田んぼの中の元養鶏場まで個性的な店を制覇した。本場を巡りながら「信仰心にも似た熱情」を実感する(「讃岐・超ディープうどん紀行」)
▼白河ラーメンの食べ歩きが動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開されている。ラーメンをこよなく愛する白河ゆかりのミュージシャンが県南地方九市町村の百店を訪ねた。一日平均四食をたいらげたという。地元の観光推進協議会によるユニークな情報発信だ
▼元祖は一九二一(大正十)年にラーメン提供を始めた白河市の「亀源[かめげん]」とされる。現在は、しょうゆベースのスープにちぢれ麺のイメージが広く定着した。同じ一杯でも個性や工夫は店ごとに異なる。作り手への敬意も動画から伝わってくる
▼祖父母宅で出前をとってもらったり、高校の部活帰りに空腹を満たしたりと白河ラーメンとの出合いは人さまざま。「誰もがうどんについての思い出を持っていて、それを懐かしそうに話してくれた」と村上さんの著書にある。おいしい記憶を持つからこそ食べずにはいられない。そんな思いをかみしめる。

後記

推敲とは別に冒頭、村上春樹さんの讃岐うどんに始まりながら、一転してラーメンの話となり最後は再び村上さんのうどんで終わるという、やや違和感がある内容に戸惑いました。

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ラーメンの記憶(8月20日) | 福島民報
https://www.minpo.jp/news/moredetail/2021082089480
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