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[勝手推敲]令和3年7月24日 雷鳴抄

原文

 52年前の7月、人が初めて月に足跡をしるした。米国の宇宙船アポロ11号。ニール・アームストロング船長の雄姿とともに、その言葉が世界中の人々の心を震わせた。「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍である」▼帝京大理工学部の学生らが開発した超小型人工衛星「TeikyoSat-4」が年度内に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のイプシロンロケットで打ち上げられる▼2014年、初めての打ち上げから7年余り、再び宇宙へと挑む。人工衛星を活用し無人、自動、低コストで機能する「宇宙実験室」の実現を目指す試みである。JAXAが寄せる期待も大きい▼真空、放射線が降り注ぐといった過酷な環境下で、実験室として作動するよう通信や電源の確保、熱構造などの各種データを収集する。3年以上をかける▼開発責任者を務める河村政昭(かわむらまさあき)准教授は「県産衛星。栃木県から宇宙を目指す」と意気込む。10社超の県内企業が協力する。約1千の応募の中から人工衛星の愛称を県鳥でもある「おおるり」に決定した▼準備は最終局面に入っており、制御ソフトの仕上げや点検などで目の回る忙しさという。人工衛星の見た目は一辺45センチの小さな立方体である。しかし「大きな飛躍」の可能性を秘めている。カウントダウンが待ち遠しい。原文(2021年7月24日付 下野新聞 雷鳴抄)

推敲後

 人が初めて月に足跡をしるした52年前の7月、米国の宇宙船アポロ11号のニール・アームストロング船長の雄姿とともに伝えられた「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍である」の言葉が世界中の人々の心を震わせた▼帝京大理工学部の学生らが開発した超小型人工衛星「TeikyoSat-4」が宇宙航空研究開発機構(JAXA)のイプシロンロケットで年度内に打ち上げられる▼初めての打ち上げから7年余りして再び宇宙へ挑む。人工衛星を活用した無人・自動・低コストで機能する「宇宙実験室」の実現を目指す試みでJAXAが寄せる期待も大きい▼真空状態で放射線も降り注ぐといった過酷な環境下で実験室として作動するために必要となる通信や電源の確保および熱構造など各種データを3年以上かけて収集する▼人工衛星の愛称は約1千の応募の中から県鳥でもある「おおるり」に決定した。開発責任者を務める河村政昭(かわむらまさあき)准教授は「県産衛星。栃木県から宇宙を目指す」と意気込みを語り、県内企業の10社超が協力する▼準備は最終局面に入り制御ソフトの仕上げや点検などで目の回る忙しさと聞く。見た目は一辺45センチの小さな立方体の人工衛星だが、その内部には「大きな飛躍」の可能性を秘めている。カウントダウンが待ち遠しい。

後記

▼真空、放射線が降り注ぐといった過酷な環境下で、実験室として作動するよう通信や電源の確保、熱構造などの各種データを収集する。3年以上をかける

難しかったのはこの一文で「作動するよう」で悩みました。

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県産人工衛星|雷鳴抄|下野新聞 SOON(スーン) https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/479347
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