「用途に合わせる」鉛不可以為刀

鉛は刀と為すべからず
―鉛不可以為刀―

[原文](淮南子)
鉛不可以為刀。

[書き下し文]
鉛は刀と為すべからず。

[原文の語訳]
鉛は刀にはできない。

[解釈]
鉛は軟らかく刀の素材としては使えないということから、資質で劣るものは無理矢理に使ってはいけない、もしくは特定の用途には適さなくても別の用途があるということにもなります。鉛には鉛に適した使い方があります。ただし、大は小を兼ねますが小を大にはできません。

変化球主体の軟投派ピッチャーに豪速球を要求しても無理ですし、バント職人に長打やホームランを期待するのもしかりですね。名選手名監督に成らずという言葉もあります。

トップは人や物の能力や資質をしっかり見抜いて必要に応じて適切に配置したり使用する必要があります。

自身も自分の弱点を知った上でそれを受け入れておく必要もあります。無理に背伸びしてはいけないですし、場合によって回避することも辞さない考えでいたいものです。

資質が乏しいのに自覚せず名誉欲にかられてトップになりたがる人には困ったものです。

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