「楽しみまで追求しない」楽不可極

楽しみは極むべからず
―楽不可極―

[原文](礼記)
敖不可長。欲不可縦。志不可満。楽不可極

[書き下し文]
敖(おごり)は 長ずべからず。欲は縦(ほしいまま)にすべからず。志は満たすべからず。楽しみは極むべからず

[原文の語訳]
傲りを増長させてはいけない。欲望を欲しいままにしてはいけない。志は満足させてはいけない。楽しみは極めようとしててはいけない

[解釈]
4つの自重を促しています。今回取り上げている「楽しみ」に関しては、楽しいはずが極めようとすると真剣に取り組むことになり、それが段々と苦痛にさえなってしうということにもなりかねない。気分転換のはずの趣味がいつのまにか本業を圧迫するようでは本末転倒です。

仕事も楽しみを見つけることで秘訣といいますが、だからといって急いで見つけようとすると失敗する可能性もあります。手を抜くことが「楽しむ」ことと勘違いしてしまう可能性も。

仕事でも本質を理解することで、手を抜いてはいけないところと無駄として省ける箇所がわかるものです。そして自然と洗練していくところを楽しむことができるのです。

ひょっとすると「楽をする」ことを極めようとしてはいけないのかもしれないですね。

また、当時であれば「礼楽」の可能性もあります。あまりに礼儀を重んじすぎると堅物になってしまいますし、音楽に没頭し過ぎるのも仕事をしなくなってしまうということかも。

4つともそれぞれ限度をわきまえることが大切ですね。

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