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ドラゴンボールの正しい作り方

『ドラゴンボール』(DRAGON BALL)は、鳥山明による日本の漫画作品。
週刊少年ジャンプ(集英社)にて1984年51号から1995年25号まで連載された。 
 世界中に散らばった七つの球をすべて集めると、どんな願いも一つだけ叶えられるという秘宝・ドラゴンボールと主人公・孫悟空(そんごくう)を中心に展開する「冒険」「夢」「バトル」「友情」などを描いた長編漫画作品。

Wikipedia

私は今から10年前、ドラゴンボールを作ったことがありました。

なぜ作ったのかというと、高校時代の友人が社会人になってからハードワークで突発性難聴になってしまったり、大怪我をしてしまったという話を聞いたから。

ちょっとでも現実を忘れて元気になって欲しくて、
『ドラゴンボールを7つ集めて病気と怪我が良くなるように神龍に願っておいたからね。』と伝えました。

紆余曲折あったドラゴンボール作り。
当時のテンションのまま、書きたいと思います。


世界中に散らばった7つの球を集めると神龍が現れ、願いを叶えてくれる。
ドラゴンボール。
道端に転がってたら楽しいのですけどね。
今の所見たことがないです。(笑)

ならば願いを叶える為に、

ないのなら!作ってしまえ!!ドラゴンボール!!!


クリアなオレンジ色のドラゴンボール。
これはゼリーしかないでしょう!
クリアでまんまるのゼリーを作ります。

寒天だと濁ってクリア感がでない。
ゼラチンだと常温で溶けてしまう。
ということでアガーを使います。

アガーは、海藻類の抽出物などからできているゲル化剤で、常温でも溶けずに最も透明度が高く作ることができます。

あとはクリアなオレンジ色。
・クリアタイプりんごジュース+オレンジジュース少し
・クリアタイプりんごジュースのみ
いろいろと試しましたが、結局濁ったりしてしまったので……。

クリアで黄色のレモンティーに落ち着きました。

まんまるの球を作るには、ウイスキーを飲む時に使う球状の氷を作る製氷皿を使いました。
ただ、この製氷皿にあんなに苦労するだなんて……。


半球しかできない!


まんまるの球を作る為に、ゼリー液を製氷皿に流し込む。
そして私は、重要な問題に直面していました。

(10年前は一度に4つ作れる製氷皿でしたが、今回3つのを100均で見つけたので)


この製氷皿の使い方が、わからない!!

下の皿にゼリー液を流し込めば半球はできる。


でもまんまるにするには…どうするんだ?

上の皿に小さい穴が空いていることを発見!


この穴から、ゼリー液を流し込むのか?
ここにゼリー液、流し込めるのか?

そうだ!絞り袋でこの穴にゼリー液を注入しよう!!
絞り袋作戦だ!!
クッキングペーパーを絞り袋状にして、この小さな穴に差し込み、注ぐという方法。

結果…。

失敗。

半球しかできない!!


クッキングペーパーでラフに作った絞り袋は、至る所からゼリー液が漏れ出し、手にゼリー液がまとわりつく。
しかもこの時、5倍の濃さのゼリー液で実験をしていました。
5倍の濃さだとすぐに固まっていき、手にまとわりついたゼリー液が熱をもって固まる始末。

熱っ!!
熱がゼリーに留まっているー!!(泣)
という地獄絵図でした。

ゼリー液、全然注ぎ込めなかった……。

絞り袋作戦に失敗し、他に何も策が浮かばない。
もうあの製氷皿でドラゴンボールを作るのは不可能なのでは…?
諦めかけていたその時、インターネットで他の製氷皿を探していたら…。

衝撃の動画を発見。

私と形状が一緒の製氷皿でゼリーを作っている人の動画。

この人、どうやってボール状のゼリーを作るんだ?
どうやって上までゼリー液を入れるんだろう。

すると、下皿にゼリー液を半球以上に溢れさせ、上皿をはめ込んだ。
上皿の小さい穴から余分なゼリー液が出てくる…。

その手があったか!!
(当時の私が無知でごめんなさい。私作り方とか書いていないとわからないタイプの人間なんです。)

全球作れました!


赤い星の罠。

ドラゴンボールに入っている赤い星。

今度は星が作れない!!
星型を買いに行くも、どれもサイズが大きい。

仕方なく小刀を買い、自らの手で星型へくり抜くという作戦へ。
ゼラチンで作った赤いゼリーを作ってくり抜く。

無理!

小さい星型になんてくり抜けない!

作戦2: 牛乳パックに星型をくり抜き、そこへ赤い飴を注ぎ込む
星型のシールを偶然発見し、その星通りに小刀でくり抜くところまでは成功。

無理!!

牛乳パックの厚さが足りない。
星型にならずに滲み出てくる…。

チョコならどうでは?と思い、赤いチョコを流し込んでみる。

無理!!!

飴と一緒!全く同じ光景前に見たわ。

作戦3:梅干しをくり抜いてみる。

いや、無理!!!

作戦4:100均のスターシュガーを入れてみる。
星が小さいし、星かどうかもわからなくなってしまった。
これで良しとしてはいけない!!

ついには私、食品を作る人が絶対にやってはいけない案が浮かぶ。

ビーズを入れる。

いかんいかん!私!!
それはもう異物混入!!!

なんだこの成功する予感が全くない感じ。
敗北だ……。

結局、私はこの当時初めてネットショッピングをしました。
マルサンパントリーさんの8mmの小さな星型。

すぐに商品も届いてメール連絡も丁寧で助かったことを覚えています。

これがまた、求めていたサイズ!!

早速ゼリーを食紅で染めてみましたが、ドラゴンボールの中に入れた時に色がハッキリとしなかったので、白餡で羊羹を作って赤く染める事にしました。
羊羹をこの星型でくり抜くと、かなり理想に近くなったので満足。

ドラゴンボールの舞台は、これで全て揃った。

ドラゴンボールの作り方

<材料>
レモンティー     200ml
水          150ml
アガー         20g
砂糖          適量
星型の赤い羊羹        28個  

<作り方>
1. アガーと砂糖を小鍋に入れて混ぜる。
2. レモンティーと水を混ぜたものを少しづつ1に入れ、溶かし混ぜる。
3. 火をつけて中火で混ぜる。とろみがついてきたらOK。
4. 製氷皿の下皿へこのゼリー液を入れたら固まるのを待つ。
5. 固まったら、星型にくり抜いた赤い羊羹を上にのせる。

のせ方もしっかり確認!
数が多くなるとバランスが難しい。

6.のせたら、ゼリー液を星の上にちょこっと注ぐ。
ここで沢山ゼリー液を注いでしまうと固まった時にパカッと割れる原因になるので注意!

接着の役目のゼリー液

7.固まったら、ゼリー液を上から1cmくらいまで注ぐ。
上皿をはめて、輪ゴムでギチッと固定する。

8.粗熱が取れたら、冷蔵庫で冷やして出来上がり!



制作期間は約1ヶ月。
苦労しただけあって満足したものが作ることができました。
友人にこの写真を見せたら笑ってくれたので良かったです!

このレシピはアガーの量も多く、とても食べられるものではないので観賞用としてお楽しみ頂けたらと思います。
今回この10年前のレシピを食べられるように改良して、もう一度作ろうかと思っていたのですが、まさかの赤い羊羹を作るところで躓いてしまいました。
創作大賞に間に合わせたかったのですが……。
また後日、改良したレシピで作ります。


ちなみに友人は、今も同じ職業で働いていて昨年結婚もして幸せそうです。
今度は自分の夢を叶える為に、ドラゴンボールを作って神龍を呼び出したいと思います。

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