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「ファンの治安を良くするための作家の対応」

こんにちは!
美少女画作家をしております。
細川成美です。

第7回目の記事のタイトルはこちら!
「ファンの治安を良くするための作家の対応」です!


自分が作家業を続けるうちに否が応にも視界に入ってきていた
作家を困らせる画廊訪問者の実情と、
そういう人たちに対して私がしている対応についてを綴ろうと思います。



※今回の記事はとうとう12000字を超えてしまいました。
自分の知識などを人に伝える記事となっていること、
記事制作にかかった時間なども含め、この記事は有料とさせていただきたいと思います。ご容赦ください!泣



今回の記事は展示や創作イベントなどで、変な来訪者に悩まされている作家の方に読んで頂けたらなと思います。

また、作家一人だけでは対処出来ない場合も含めて書いておりますので、そのような作家を抱えている画廊のオーナー様にも読んでいただけたらさらに嬉しいです。

それ以外の方は、こういった変な人もいるんだな〜とか、
こういうことをされると、作家や画廊はこまるのだということを知っていただければ幸いです!



事の発端はこちらのツイートになります。
↓↓↓↓↓↓↓↓

スクリーンショット 2019-12-16 18.01.32

スクリーンショット 2019-12-16 18.01.41


最近自分が憤りを感じてツイートした文になります。

要約すると、
作家がファンに提供しているのは作品や価値観。
しかし作家が提供しているものに目もくれず、逆に自分から自己中心的な要求をしてくる展示来訪者もいます。

ここまで読んで、既に思い当たる記憶が浮かんでる方もいるのではないでしょうか。

自分はどちらかといえば、嫌なものは隠さず嫌だと対応するタイプですので今まで自分の周りにいた変な来訪者は私の反応を見て察したのか、
ほとんどいなくなりました。

おそらく、これらの人たちへの対応をわからなかったり、
強く言えない作家が、その隙に付け込まれてしまうのだと思います。


結論を言うと、作家側にもお客様を選ぶ権利があり、
自分にとって迷惑な人とは距離を置くことを考えながら
ファンの治安は、自分でコツコツと良くしていくしかないのです。


ではそういう人たちに、自分がどのように対応しているのかを書いていこうと思います!


目次はこちらですね!↓

何も買わずに長時間居座って作家と話したがる人

作品に興味なし!若い作家の写真だけを撮影したがる人!

作品は買わないけど上からのアドバイスばかりしてくる人!

❹作品を買う変わりに…と要求を持ちかけてくる人!

❺お酒とご飯目当てでレセプションに来る人!


このようなケースとその対処法を自分なりにまとめていこうと思います。



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まず、一番経験者の多そうなこちらから

何も買わずに長時間居座って作家と話したがる人

かなり多いパターンだと思います。

コミティア、デザフェスなどのイベントでは基本座るスペースがないので
いても10分前後だとは思いますが、
座れるスペースのあるギャラリーなどではお布施程度にポストカードを一枚買って、2〜3時間居座る人などざらにいます。


作家を一人の人間が数時間拘束するということはストレートに言って
画廊と作家だけでなく、本当に聞きたいことをファンが聞けなくなったりしてファンにとっても迷惑なんじゃないでしょうか?

主観としては、もちろんポストカードしか買えない人もいると理解しております。
自分の展示には若い子もきますから、少ないお小遣いから捻出してくれる方も多いです。

しかし作品を見ることもなく、ひたすら作家の方を見て話す人が作品を目当てに展示に来てくれた人には到底思えません。

こういったパターンの人は作家を無料のホステスのように扱ってきます。

しかしホステスというのはですね…。
お客さまをもてなしてお金をいただくという、れっきとした一つの職業でございます。

何がいいたいかと言いますと、
話し相手が欲しいならば、お金を出してそういった店に行ってください。

そして作家が代金の対価にしている専門技術の中に、客へのもてなしは入っておりません。

それを専門職にしている方の元を訪れたほうが、より素敵なサービスを受けられる上に、経済も回せてみんながハッピーではありませんか。



しかし買ったポストカードなどを盾に都合よく作家に自分の相手をしてもらいたい人たちはあとをたたないのです。

補足で、ipadなどを出してきてTPOを弁えず自分の製作した作品を長時間紹介したがる人などもおりますので、そういう方たちも合わせて対応できるといいでしょう。



では、どういう風に対応するのか?


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あくまでも相手を怒らせることのないよう、
表向き真っ当らしい理由(勝手に作る)をつけて断るのが一番安全です。


「すみませんが、オーナーに確認することがありますので失礼します。」
「すみませんが、在庫確認がありますので失礼します。」
すみませんが、物販を並べ直しますので、失礼します。」
「すみませんが、他のお客様にも挨拶をしにいきますので、失礼します。」
→その人のそばを離れることができる。

「すみませんが、これから用事があるので失礼します。」
→そのままギャラリーを出る。


イベントなどでは

「自分のスペースを探している方が見つけづらいのでスペースを開けていただけますか?」
「知人のスケッチブックを書かなければならないので作業に入ります。」
「ありがとうございました!これから在庫の整理をするのでしつれいします!」

このように、
途中で話を切るための言い訳のレパートリーを考えておきます。

また画廊のオーナーさん目線で、
この方異様に長く話されてるな、作家が困ってるなと思った場合は

「(作家の名前)さん!ちょっと確認したいことがあるのでいいですか?」
「(作家の名前)さん!のど乾いてないですか?買ってきていいですよ!」

など、声を上げて離れる理由を作ってあげてください。
そうすると作家が自然に席を離れることができます。


しかし出来る限りは自分で対応出来るようになる方が好ましいです。
画廊の中にはオーナーが常駐していないところもありますし、グループ展では全員に目が回りませんよね。
かつ、画廊でなくデザフェスコミティアなどクリエイティブ系のイベントに出たら自分が対応しなければならなくなりますから。

自分は、このように相手にしないようにしていたらいつの間にかそういった方は来なくなりました。


「でも話をするだけだったらそこまで迷惑じゃないしなぁ…」

と妥協する人もいるかもしれませんが、今一度考えてみてください。
ギャラリーに来てくださる人の中で、あなたが

大事にすべきだと思うファンは誰なのか?

ということを。


私にとってはそれが、

・作品をお迎えしてくださる人
・遠方から展示会場に来てくださる人
・グッズをお迎えしてくださる人
・作品を見てその反応を返しにきてくれた人
・作品のことを聞きに来てくれたひと
・作品をどのような形であれ愛してくれる人
・応援しに来てくれる親しい知人や身内
・作家仲間 etc

こういった人たちなのです。

作品に興味を示さないような、
都合よく自分の相手をしてくれるなら私じゃなくて誰でも良いようなスタンスの人のために割く時間は一切ありません。

時間も人生も有限です。
その人と話す2時間の間に、
私はギャラリーに来る何人と話が出来るのでしょうか…?と考えます。

二つのものごとを相対的に見て判断したら、
おのずと自分はこっちのほうが大事で有意義だと思うようになったので
このような対応に至ります。

作品を愛してくれるファンを第一に大切にせよ!
これが私の優先順位です。





次にこちらのパターン、

作品には興味なし!若い作家の写真を撮影したがる人


これは私にも何度か経験があるので話をします。
大学の学内展示に来た変な人の話です。
作品は一切見ない買わないのに、作者の写真だけ取りたがるのです。

おおよそ、メガネで黒髪を束ねた冴えない感じの私を見て、この人は気が弱そうだし断わら無さそうだなと感じたのだと思います。

展示会場に大急ぎで入ってきて、作品を一切見ずに私の方に歩み寄り、
開口一番にこう言いました。

「あなたの写真を撮らせてもらってもいいですか?」

と。
アートを展示する場に赴いておいて、作品鑑賞は一切せず
することは作者の写真撮影!?
アートを見に来たんじゃないのだろうか…?

「あなたを撮ってもいいですか?(作品は見ません)」

こういうことですよね。
もちろん「お断りします。」で一刀両断です。

ものすごく失礼だなと感じました。
そう感じるのは自分だけでしょうか…?



「展示」を、「ライブ」であったり「演劇」に変えても、
はたまた何かしらの「店」に変えても、
その人の行為が異質で失礼なことには変わりないと思います。

ファミレスに来てご飯は食べないけど店員の写真を撮らせて欲しいって頼んだら、完全に変質者扱いですよね?
作家も、ファミレス店員も言ってみれば商売をしているれっきとした職業。
なのにこういったことが
作家に対しては平気で行われているという事実に驚きます。


ファミレスが提供するのはリーズナブルな食事。
作家が提供するのは作品。
当然それらを求めてファンはやってくるわけですが、
そこに一切見向きもせずにやってきて(その時点でファンでないことは明確)作品はいらないです。私が求めてるのは作家の写真なのでそれを提供してくださいと言われているんですよね。しかもタダで。

ポートレートを撮りたいなら、
専門のモデルさんに撮影のための費用を払ってお願いしてください。

と思わざるを得ません。

では、どういった風に対応するのか?



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会期中の画廊であれば、

「作品以外の写真撮影は基本お断りしております。」
「作家の写真撮影はお断りしております。」

とこのような文面を、
ギャラリーに入ってすぐ目に付きやすい箇所に
はっきり表記してしまうとよいです。

また、それすら見ずに声をかけてくる方がいると思いますので、
その場合は、

「申し訳ありませんがお断りしております。」
「こちらに展示ルールが表記してありますので、ご確認ください。」

と伝えます。

強く言い出しにくい方がいたら、

「申し訳ないですが作家の写真撮影は、作品を買ってくださった方のみに対応するようにとオーナーから言われておりますので。」
「写真は苦手なのですみませんがお断りさせていただきます。」


と伝えるといいのではないでしょうか。

こちらの案件も、
できれば画廊のオーナーの方がフォローを入れてあげて欲しいです。
私のようなタイプであれば、個人で対応が可能ですが、
強く言えず断れない作家もいることでしょう。



断るエネルギーを消費したくないあまりに妥協する人もいらっしゃるかと思いますが、ここでもあまり妥協しないほうがいいと思います。


例えば顔出しNGにしているのにその写真をSNSにアップされでもしたら困りますよね。口約束で載せないでくれとは言えますが、載せるか載せないかは完全に相手のモラルによって左右されることになります。

また、イベントや画廊で出会うそういった人たちは基本個人情報が明かされていない人たちです。
その写真をどのように使っているか、あなたには探しようがないのです…。
もしかしたら影で、誰かに売ってるかもしれません。

または親しくもないのに、この画家とコネクトがあるという証拠にされてるかもしれません。
空虚な人は、誰かを信用させようとすると「自分はこんなすごい人と繋がりがあるんだ!この人とも知り合いなんだ!」と自分のコネクトを語ります。
しかしそういう人は結局自分については一切語らなかったりします。
また自分が、知り合いの名前を出されこの人とコネクトがあると言われたら警戒心が解けてしまったりしませんか?
その材料にされてしまう可能性があります。

または出会い系に使われてたり、ありえない話ではありません。


作品を購入している=ある程度画廊に身元が明かされている人ならまた別ですが、自分の作家としてのイメージを変に崩したくないと思うなら、
不用意に誰かの写真に移るべきではない…と私は思います。


また「まだ若い作家だったら強く言えないだろう」と
そういう隙を狙って撮影に来るのです。

そして案の定断られないから味をしめて何度も同じことをしにきます。
誰かが意識的に断ることを始めなければ、
そしてそういう人が増えなければずっとそういう人は画廊に来続けます。

私は作家をそのように消費するような人に、画廊に来てほしくはありません。ですので自分のときには断固お断りしています。





次に作家を振り回すことの多い

❸作品を買う気は一切ない!上からのアドバイスばかりしてくる人


経験のある方はいらっしゃるんでしょうか…?

私は過去に何人かいらっしゃいました。

特に多いのは、
直接口頭で言うのではなく褒めて箱や質問箱、お題箱、メール、DMなど、
表立ってないような場所や匿名で送られるパターンです。


これまた内容が非常に上から目線であったり、
わざわざ他の作家と比べてプライドを傷つけるような内容があったり、
アドバイスと称しセクハラをするものなど、
ろくなものがありません…


・大学のレポートより長い、かつ、上からな長文のアドバイス

・他の作家の名前をだし、それに比べてあなたはダメだと叩くようなもの

・アドバイスするという体を装って、ホテルへのお誘い

・あなたはもっと恋愛をしたほうがいいというセクハラメッセージ

・私をモデルにすべきですのでホテル行きましょうというお誘い


いろいろなパターンのアドバイス(?)がありました。
ここ数年は全く受けることがなくなり、平和に過ごしております。


この手のパターンのアドバイス(?)はですね、はっきり言うと

言う通りにするメリットはありません。


無視しましょう。


自分は基本的に人のアドバイスは素直に聞き入れるほうではあると思います。

特に表には出しておりませんが、
お題箱やほめて箱に来たメッセージなどは全て目を通しております。

また画廊のオーナーとも作風の方向性などよく相談をしております。
とはいえ抱えている作家は多いので、あまり負担をかけるわけにはいかず
基本的には自分で考えて自分の意思決定で行動がメインにはなっておりますが…

エゴサはするのが当たり前というスタンスですので、

ファンの反応関しても、何も言われないより何か言ってもらえるほうがありがたいので、そういったものは基本全てチェックをしています。


しかし、作家にストレスを与えたり振り回すだけのアドバイスをする方は少なからずいます。
そういった方はおそらく善意(と信じたいですが悪意もあるはず)から、
アドバイスをして作家の自信を奪ったり不快な気持ちにさせてしまっているのかもしれませんが…。

創作を続けるために、自分のメンタルとモチベーションを第一に考えることがまずすべきことなのです。


信用に足る人を見る目を養うのは、非常に難しいですが

・感想やアドバイスを貰う際は、人を選ばずに。

・しかしもらったアドバイスの全てに従うのではなく、
 参考にするときはある程度人を選びましょう。

・画廊、自分の作品、アート、クリエイティブの業界に詳しい人たち
・長く付き合いがあり、信用のおけるファン
・自分を思って言ってくれる同じ創作仲間や先輩後輩

こういった人たちはあなたの役に立つ意見をくれる可能性が非常に高い人たちです。

追加で、
・自分をポジティブに頑張ろうと思わせてくれるようなアドバイスは
必ず目を通しておくと良いです。


反対にものを一切買わない、買う気がけれどアドバイスだけが多い人は、おそらく作品にいちゃもんをつけたいだけで、言うことをきいて改善したところで買う気はないと思いますので、言うことを聞く必要はありません。


「アドバイスを参考にすべき人たちの基準」こればかりは
あなたにプラスなことを与えてくれる人がどんな人なのか、人を見る目が養われてきて初めてわかってくるものですし個々人の相性もありますから、
説明が複雑になるので割愛します。
書き出したらまた長くなってしまうので機会があれば別記事で出そうかなと思います。


アドバイスは選んでいいんです。
作品を良くするためにくれたアドバイスで、
創作意欲自体が失われてしまうのは本末転倒ですね。

自分のメンタルが前向きになっており、平穏を保っている時には、
辛口なアドバイスも読んでみるといいでしょう。

しかし誰のアドバイスを参考にするかはきちんと自分で
選ばなくてはなりません。
振り回されることになりますよ。





続いて、特に気をつけてほしい案件

❹作品を買う変わりに…と要求を持ちかけてくる人!


少ないようでいて、結構います。

改めてもう一度言いますが作家はお金をいただくかわりに制作した作品を提供するのが仕事です。
いただいたお金の対価は作品であるのに
追加で作家にサービスを求める方がいらっしゃいます。

しかも中には買わずに口添えをしてくる方もいますね。

「こうしてくれたら作品を買ってあげるよ」
「いつも作品を買っているのだからこれくらいするのが当たり前」

と二人きりで会うなどのプライベートに踏み込んだ要求をしてくる人がいたら、それは作品以前にあなたを狙っている可能性がありますので本当に気をつけてください。



これは体験談なのですが、
私がナース姿の少女を展示していた時のことです。

「この作品と同じ格好をして写真撮らせてよ。そしたら買ってあげてもいいのにな〜」

と言われました。

もうおわかりでしょう。
私はドン引きです。

それは作家に求めるものではありませんね。

平常な人なら、絵を売っている作家が、一人の男性に作品と引き換えにナース姿の写真撮影を求められることの異常さとヤバさをわかってくれるのではないでしょうか…!!


あまり人を選びたくはないですがこの時にはさすがに、
大切な作品をそんな方に渡すくらいなら購入は結構ですと
母なる想像主は思いました。
(その作品は無事別の方に迎えられたので平和に過ごしていることでしょう)


「〇〇したら買ってあげるよ〜」


これ系の要求は基本のむべきではありません。
自分も売れない時期を経験しておりますから
売れたい気持ちは痛いほどわかりますが
その方はいずれ味をしめてもっと踏み込んだ要求を始めるでしょう。
将来的に見ていい顧客にはなりません。
では、どういった風に対応するのか?



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この要求については
パターンが限られておらず特定のお断り方法が説明できないのですが、

「ふふふ〜そうなんですね〜〜」
→面白いね〜〜と反応しそのまま触れずにスルーする

「冗談よしてくださいよ!そんなことはできません笑 作家ですから!」
→笑をつけつつトゲなく返す

こうすると波風立たないのではないでしょうか。
それ以降返信がある場合は無視してしまってもいいかもしれません。



また、買った後での話になりますが、

絵を購入し、購入者からDMなどで個別にお礼を届くことで起きてしまう事例があります。

そのままリプライなどの表立った場所ではなく、作家にDMを頻繁に送るようになり、絵を購入したことを盾にして二人きりで食事に誘うような方も中にはいるようです。


上で述べたものも含め、
ほぼホステスと同じ扱いを受けているような気がします。


しかしホステスというのはですね…。(※本記事二回目)
お客さまをもてなしお金をいただく、れっきとした職業でございます。

話し相手が欲しいならば、お金を出してそういった店に行ってください。

そして作家の持つ専門技術の中に、客へのもてなしは入っておりません。

それならばもてなしを専門職にしている方の元を訪れたほうが、より素敵なサービスを受けられる上に、経済も回りみんながハッピーでございますね。

本記事で三回目くらいだと思いますが作家が提供するのは作品ですよね。
作家自身ではないのです。


仮にそういった連絡を断れず、二人で食事に行ってしまったとしましょう。
それを、誰かに見られてしまったり、
もしくは食事に行ったことを人に喋られてしまったり…。

相手が同性なら変な目で見られることはないでしょうが異性の場合は特に、
「この作家はこのファンと付き合っている!!」
「この作家はファンに媚を売って作品を売っている!!」
というようなスキャンダルのような話題が出てもおかしくはありません。

すると自分の努力や作品の魅力でファンがついていたとしても、
作品が売れていたとしても、

ファンに自分を売って作品を買わせてるんだなと思われてしまう危険性があります。

では、そうならないためには?



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まず第一に、
そういった問題を生んでしまうDM(どのsnsにもあるダイレクトメッセージ)をあまり不特定多数に解放すべきではないかと思います。

また、DMにて何かメッセージが来た場合、返す必要のあるもの以外は定型文で済ますなど、積極的に返さないようにしましょう。


展示関連、仕事関連のもののみ適宜対応をすれば問題ありません。

そこで返事を返さないことに罪悪感などを感じられる方もいるかもしれませんが、そういった場合は


どこまでが創作活動の一貫で、どこからがプライベートになるかの基準を自分でも決めておくと形式的な対応が可能で楽になります。

または断る例文を考えておくといいです。

「現状の制作に納得がいっておらず、もっとクオリティを上げたいと思っております。それ故に制作に時間をかけたく、出かける時間が惜しいです。」

「基本的にファンの方には平等に対応をしたいので、こういったことは控えさせていただきたいです。」

「私は作家としてファンの方に接しておりますので、作家としての業務以外の食事などは 控えさせていただきたいです。」

上の意見はよりポジティブで、断りやすい理由になると思います。
下の二つはよりストレートですね。


契約している画廊や事務所がある場合はそれを盾にして断ることも可能です。

「申し訳ないですが、基本的にファンとやりとりをする用事にはまず画廊の許可を取ることになっております。」

「申し訳ないですが、許可を得られませんでしたので、今回はお断りさせていただきます。」

「画廊を通さないやりとりは、画廊が管理しにくいのでお断りさせていただきます。」

このように伝えるといいでしょう。


どちらの案件も、きちんと断った方が安全です。

そうでないと、この作家は作品を買えば会える作家だと思われてしまう。

それって結局作品を愛されているわけではなく、
自分自身との個人的な付き合いを持ちたいがためにお金を払われている形になりますよね。

作家よ、作品は売っても自分を安売りしてはならない。





最後に地味〜に不愉快になる、

❺作品には興味なし!お酒とご飯目当てでレセプションに来る人!


何度か個展を開き、レセプションパーティーなど飲食のあるパーティーを開催した経験のある方には覚えがあるのではないでしょうか。


ささーっと静かに入ってきて、

作品には目もくれず食べ物と飲み物だけを大量につまみ、

そしてささーっと帰っていく。


これに関しては迷惑というよりかは、
開催した側にとって非常に不愉快なのではないかと思います。

作品を話し合うために作られた場なのに、
ハイエナのようにご飯にだけたかられて持って行かれてるわけですよね。


これへの対応策なのですが、
メンバーを限定する、かつさらっと入りにくくする方法があれば対応しやすいです。


・開催時間を決めておき、その定時になったら画廊のドアをしめる。
(かつ、ドアにベルなどがついているととても良いです。)

万引き対策にも一定の効果があるのではないでしょうか、
これだけでも、

ドアを開ける→音が鳴る=人が入ってきたとわかる→ドアの方に注目がいく

という、自分に注目がいく可能性が高まるリスクができるので、そういった人たちが気軽に入りにくくなります。

表にはもちろんファンのために「展示のメインビジュアル」か、もし作れるならレセプションパーティー開催中などの看板を作っておくといいでしょう。


しかしそれだけでは弾けない人たちもいます。
ですので、

・合言葉を設ける。

「入場には合言葉が必要です」ということをSNSなどで、きちんと伝えて表示しておけば大丈夫かと思います。

もし合言葉を知らなそうな人が来て、答えられなかった場合

「入場に関しては、合言葉を明記しておりますので、そちらを確認してからお越しください。」と伝えればいいかと思います。

例えばtwitterをメインにしているなら、
twitterでレセプションを告知する際に合言葉も一緒に表示しておいて、それをプロフィールに固定表示しておくといいでしょう。

ファンであれば、作家のtwitter等は知ってますし、きちんと調べて来てくれるのではないでしょうか。

この、合言葉を調べさせるというワンクッションが、ファンじゃない人を弾きます。
大抵はその時点でめんどくささを感じて帰っていくでしょう。


・入場料などを設ける。(もしくはワンドリンク制)

こういったことも効果覿面です。

好きな作家のためにお金を払うことに関して、ファンは躊躇はないが、
好きでもない作家にお金を払うことに躊躇はあるでしょう。

それがたとえ高額でなくても、500円や1000円でも構いません。

お金を払わせる→入場の手続きをさせるというワンクッションがあることで"その人"が入場したことを認識する人が増えるわけですよね。
作品に興味がなくご飯だけ食べる行為を後ろめたいことだと認識している人は、自分の存在を認知されることを避けるので、それで弾けると思います。

なのでレセプションパーティーを開催中という看板に、入場料いくらですと表記するのがいいと思います。

また、ファンに払わせるのが忍び無いという方は、
展示のレセプションパーティーの告知に、
「展示のDMを提示してくださった方は無料で入場いただけます。」
もしくは
「展示のツイートを見せてくださった方は無料で入場いただけます。」
と表記しておけばファンにお金を払わせずパーティーを開催できます。

ファンはほぼ当たり前のようにアカウントを見てくれていますからね。

また、入場料金をつけることに関しては、合言葉とはまた違って古参への優遇が強めな印象がないのできつい口調などで言わなければ、ほんとうに好奇心を持った方も来てくれるのではないかと思いますよ。






以上が記事内容になります!
ということで、長らく語らせていただきました!

以上がギャラリーに来る変な来訪者とその人たちへの対策まとめになっております!

どうでしょうか?
お役に立てたでしょうか?


今回の記事、なんと記事制作期間やチェックする期間なども含め最多の制作時間となってしまいました!

あくまでも客観的に記事を書きたいので、
脳を冷静に保つために何度も何度も時間をおいて
覚めた脳で記事をチェックして直して…というのを繰り返していました笑


本記事で説明した五つの項目は、どれも私や私の回りの作家たちの間で起こっていたことです。

自分なりに対応を考えてみましたが、
「こういう方法もいいよ」「他にもこういう人がいて困った」など、
記事内容以外のものがありましたら是非教えていただけるとありがたいです。


これらの内容は画家だけに限らず、展示やイベントなどで活動を考えているクリエイター、または学業と一緒に活動を考えている学生の人たちなど、これから活動を始める方たち、合わせて彼らをサポートする画廊やイベント関連の方たちの参考になったら幸いです。

今はまだする気がない人も、
いずれは個展などを開催することもあるかもしれません。

その時の画廊内の治安は、日頃の展示できちんとファンを見極めて自分でコツコツ良くしていくしかないのです。


また、今回は自分の体験談も含めて話をさせていただきましたが
実はファンではない人の行動が半数でして、
私のファンの中には基本的におかしな方はいないです。

創作活動を始めた初期には結構迷惑な人も多かったのですが、
おかしいなと思った要求については常に断っておりましたので
減っていったのかもしれません。


そのおかげか展示をした際に

「成美さんのファンはいい人ばかりだね」

と言っていただく機会もあり、
作品を褒められることと同等に嬉しいと思っております。


作家とファンの間にも配慮が必要ですし、
ファンの印象が悪ければ作家の印象も落ちてしまう。

反対にファンの印象が良ければ作家の印象も良くなります。


この記事を読むことで

今一度ファンのあり方や、
作家としての立ち位置を見直す機会が出来てくれたらいいなと思います。

長々読んでいただきありがとうございました。






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第一回目「コミュ障がデザイン科に進んだら詰みますか?」
第二回目「(雑記)ひたすら少女漫画を避けて生きてきた。」
第三回目「意識しておかないと、欲は死んでいく。」
第四回目「〜に似てる!/〜ぽい!発言は作家にとって得しかない。」
第五回目「自分の作品を自分で褒めるスタンスになった理由」
第六回目「(雑記)ヒエラルキーが、気になりますか?」

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