ビール好きな人に、コンビニで買える極上のHAZY IPAを紹介したい。
先日、夜中にメルカリの出品をするために近所のローソンに行ったときのこと。
ちょっと蒸し暑い夜だったので無性にビールが飲みたくなった。
シュワッとしたやつを飲みながら、ちょっと遠回りして歩こうかとビールの棚をみていたら、興味深いものを発見した。
これである。
「ももふわIPA」。
まるでジュースのような見た目の缶だが、目を引かれたのは「FRUITS HAZY STYLE」という文字。つまりこれはHAZY IPAなのだ。
IPAはインディアペールエールのことで、乱暴に言うとちょっと苦味があって美味いやつ。スーパードライみたいな喉ごしすっきり系ではなく、旨味と苦味のビールだ。
なかでもHAZY IPAはちょっと濁ったコクのあるスタイルのIPA。僕が好きなのは白みがかったぼんやりした深いオレンジ色で、ややとろみがついているもの。そういうビールはまるで自然派ワインのような個性と癖があってとても美味しい。
クラフトビールの専門店で飲むと比較的高いイメージがあったのだが、それがふつうのローソンの棚にあるのか、とちょっと驚いた。
もちろん買ってみた。
プルタブを開けた瞬間、ぶわっとフルーツの香りが広がった。
(あ、これはめちゃくちゃおいしいやつかも)
そう思った僕は、あわててプラカップを買い足した。これはただのビールじゃない。飲み口の広さが大事になる。
その結果、この色。間違いない。鮮やかなオレンジ色が、濁りによって“もや”がかかったようになっている。
この色味から液体の粘性も見てとれるだろう。揺らすとカップのふちにくっきりとあとが残る。とろとろだ。
もちろん味も期待通り、むちゃくちゃうまかった。まさに自分の求めるHAZY IPAだった。さわやかな桃の風味、そのいろどり豊かな甘さを一瞬で覆い隠すコクのある苦味。
口に含んだ瞬間、それらが一体となってやってきて、最初の印象はもう消えていた。あれは、なんだったんだろう。もう一口飲む。うまい。もう一口。その繰り返し…。
こんな素晴らしいビールがローソンに売っていて、税込み328円。
日本のコンビニの懐の深さには驚きしかない。特にローソンはビールをがんばっている。よなよなエールを最初に置いたコンビニはローソンだし、たまにCOEDOとかも売っている。
この夜をさかいに、僕はローソンを目にすると必ず店内に入ってビールコーナーをチェックするようになった。
見つけたらとにかく買う。2〜3本は買う。その場で1本飲めるようにバッグには常にプラカップをしのばせてある。
もちろん空振りすることもある。
ビールコーナーをいくら見ても、ない。しかたない。
確実なのはナチュラルローソンだ。
わりと打率が高い。8〜9割くらいの確率でももふわIPAを置いている。もちろん買う。バッグにはプラカップ。よしよし。
というのが最近の僕のコンビニを取り巻く状況である。
ちなみに自分の好きなビールのスタイルについて、「そういうのをHAZY IPAって言うんだぜぃ」と教えてくれたのは、インプレスで「Web担当者Forum」や「ネットショップ担当者フォーラム」などのビジネスメディアを統括する安田英久さんという人物だ。
このおっさんの影響ですっかりクラフトビールにはまって、通販でいろいろ取り寄せたりしている。おかげで美味しいビールは1本1000円を超えてもしょうがないって思う頭になってしまった。
とはいえ、やっぱり、コンビニで気軽に買えるものがあるってのも大事だ。
飲みに行くことも減ったし、家でちょっと高いビールでも飲んみようかなって思ったら、ぜひローソンかナチュラルローソンで「ももふわIPA」を買ってみてほしい。
いつものビールにプラス100円だ。騙されたとおもって。ぜひ。