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『サードドア 精神的資産の増やし方』を読んでみて

自分の手の届きづらい、影響の範囲外での出来事に振り回されるとパワーダウンしがち。
ここ1ヶ月くらいはそんなことが、ちょっぴり多くて、心の平穏を取り戻すために手にとった本です。

本のあらすじは、ミッションに燃え、挫けそうになりながらも挑戦を続ける男の話。
そのミッションというのは、世界レベルで成功している有名人にインタビューして、その成功のヒントを本にまとめること。ビル・ゲイツ氏だったり、ウォーレン・バフェット氏だったり。それも、まだ何者でもない、大学1年生の男が。

本を読んでみて、いまの自分にピンと来た内容をいくつかピックアップしてみます。

実力以上の仕事を引き受けろ、やり方は後で学べばいい。

これはこの2年くらいで実感をしたもの。
ゲームシナリオ未経験でしたが、たまたまポジションが空いて急遽呼ばれてやることに。
できない状態から、その役割に応えるために独学しては書いての繰り返し。
そのポジションにいながらできないのは、ダサいのでただただやる。
2年経って「それなりに」はできるようになったし、未経験から最初の一歩を踏み出してもらうための指導などもできるようにはなってきた。

成功とは自分の欲求に優先順位を付けた結果なんだ

やることを決めるもあるけれど、やらないことを決める、というのもあると思う。
細かい思考停止の時間をいかになくしていくのか、というのがひとつヒントにはなりそう。

他人の戦略をコピペしたら自分の問題が全部解けたなんて、
虫のいい話はないだろう。
他人のやり方を研究する時間も大事だけど、
自分の個性を磨く時間も必要なんだ。

その人の人生を歩むには、いろんな変数が違いすぎるので、
その人が「何を考えて、何をやっているのか」を盗んで、行動に取り入れるのがいいと思う。
とあるヒットしているクリエイターの人を観察していると、どういう思考の癖があるのか、だったり、ヒットの裏には大量の打席に立ち、球を打っているだったりといろいろと見えてきたりする。

必死になりすぎると直感が鈍る

水場というのはアイデアが浮かびやすい気がする。
お手洗い、お風呂場など。
自分の場合は、ジムでトレーニングした後のスパゾーンで、アイデアがスパッとまとまったりする。
緊張感も大事だけれども、集中しすぎると、視野が狭くなるのだと思う。
ヤバいときほど、一息が大事なのかも。

短期の利益に飛びつくよりも長期的なポジショニングを選べ

これも入社して、数年経って実感する。
自分は運営期間よりも、開発期間の方が長めの、おそらく珍しめなキャリアな気がしている。ヒットしている運営に参加して年収やポジションを上げている人もたくさん見てきた。だけど、その人達が「ゲームをつくれるか」というと、必ずしも、そうではない。
そして、新規開発の真理というは「新規開発は、新規開発しないと呼ばれにくい」という残酷な真実がある。
開発費が騰ってしまったので、開発経験者から呼ばれがち。
その点、新規開発の経験値を何回か得られているのは幸運だと思う。

トップであることに居心地の良さを感じた瞬間に、凋落が始まる

わりと飽きやすい性格なため、2年位同じプロジェクトで同じようなポジションをやっていると「楽に」なってくる。
しかし、その楽さは、そのプロジェクトでそのメンバー間だからこそ成立しているものであって、そこに胡座をかいて、他のプロジェクトでも同じような立ち振る舞いをしたら即・グッバイになると思う。
常に、というのは言いすぎかもしれないが、緊張感は持った状態で、スキルを磨いていきたい。

読んでみて、「がんばってみるか」と思える本。
ちょっと煮詰まってきたときにはいいかもしれない。

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