薬剤師ライターを目指す人間が「ライフピボット」を読んで
昨日読んだ本、『ライフピボット:縦横無尽に未来を描く 人生100年時台の転身術』です。
ライフピボットとは、今の仕事に軸足を置きながら、キャリアを柔軟に転換する思想のこと。一つの仕事内容・職場に依存せず、自分の「やりたいこと」「興味のあること」をもとに仕事をする方法について解説されています。
終身雇用制度は崩壊しつつあります。AIの登場で、今後はほとんどの仕事がいらなくなると予想している人もいます。
今後は、会社が自分のキャリアを守ってくれるとは限りません。薬剤師も同様です。技術の発展が進むこと、そして薬剤師が供給過剰になることを考えると、このままの働き方ではいけないと不安になるのです。
私は現在調剤薬局の薬剤師として働いています。フリーランスの医療ライターとして働くことが憧れです。そうは言っても、いきなり薬剤師をスパッと辞めて、文章一本で食っていくのはやっぱり怖い。
そこで本書『ライフピボット』を読んで、今後ライターとして活躍するための戦略を考えてみました。
『ライフピボット』を簡単に説明すると?
本書では、ライフピボットとは『経験の蓄積と偶然によって、キャリアの転換を実現させること』と紹介されています。
バスケットボールなどで、片方の足を固定して動く姿を見たことがあると思います。これを「ピボット」と呼びます。ライフピボットは、今現在の仕事で経験を積んだ上で、今の仕事と関連する(隣接する)仕事に転身することを指します。
全く関連性のない別の仕事に何度も就き、経験を蓄積できない「ジョブホッパー」とは違います。あくまでも、自分の現在位置をもとにしながら転換し、自分のライフスタイルに合わせてキャリアを積み重ねるのです。
なかなか文章だけで説明することは難しいので、ぜひ本書を御覧ください。薬剤師だけではなく、様々な職業の方におすすめできます。
なにもすぐ動くことが正しいわけじゃない
このライフピボットを読んだきっかけは、私自身が「フリーランス」という働き方に不安を感じているからです。
Twitterを見ていると、フリーランスとして働いている様々なライターさんがいます。一見すると華やかそうに見えるフリーランスの世界。しかし、思うように稼ぐことができず、不安で押しつぶされそうになっている人も散見します。
SNSや広告では、フリーランスの自由さや、収入が青天井であることばかりを強調されていないでしょうか。それを見ていると、「フリーランスになる勇気が持てない自分は駄目なのでは・・・」と思えてきます。
しかしながら、ライターとしての実績も、コネも、経験もなく、突然薬剤師からフリーランスになるのは無謀すぎる。勇気と無謀さは違う!!
そこで、今回は『ライフピボット』をもとに、今の自分がやるべきことを考えてみました。
医療ライターとして活躍するために、蓄積したいこと
やるべきことは明確です。いきなりフリーになることが不安ならば、ライターとして独立して成功する確率を上げるために、今できることを積み重ねるしかありません。
薬剤師の資格は持っているものの、それだけで価値のある文章は書けないと思っています。まずは、今現在の『薬剤師』の仕事に精一杯向き合って、スキルを蓄積していくことが近道です。
『ライフピボット』では、キャリアを転換するために行いたいアクションを6つ紹介しています。それを読んで、今後やりたいことを洗い出してみました。
1)noteで発信する
現在、noteで毎日何かしらを発信することを目標にしています。薬について勉強したことの共有が主です。
発信を続ければ、医療ライターになるための経験を蓄積することに繋がります。一つ目の理由は、発信することで自分自身の知識がストックされること。二つ目の理由は、薬剤師としての信頼性の担保につながること。
薬剤師は、自主的に勉強している人とそうではない人で、差がくっきりと分かれる職業だと思っています。薬に関する疑問を解決してくれる記事や、散乱している論文をまとめた記事があるとすごく嬉しい。短時間で知らないことを学べるコンテンツは希少です。
自分の薬の知識を深める意味も込めて、noteでの発信を続けたいと思いました。今は全然薬に関する知識は足りていませんが、続けることで患者さんや医療従事者の方の役に立てれば、ライターとしての信頼性にも繋がります。
2)コミュニティに参加する
インターネット上にはライターのコミュニティというものがあります。そちらに参加します。
ライターとして活動する中で、コミュニティの存在は知っていました。しかしながら、参加する勇気がなくて(あとなんだか胡散臭くて)放置していた次第です。
しかし、普段の生活では薬局と家の往復ばかりで、出会う人も限られてきます。周囲にはフリーランスとして活動している人や、ライターの知り合いはいません。
家と職場以外の「第三の居場所」があることは、ライターを目指す上で重要ではないかと感じました。フリーランスとして活動することに不安が残る理由の一つは、ぶっちゃけると周りの人が「誰もやっていないから」です。出る釘になることはいつだって怖い。同じ目標を持っている構成員がいるコミュニティがあれば、自分のモチベーションにも繋がります。
探してみたところ、医療系ライターのコミュニティがある様子。そちらに参加したいと考えてます。
周りと比較せず、自分のペースで進めばいい
最近は焦ってばかりでした。クラウドワークスのライター講座が終わり、Twitterではライターとしてバリバリ活躍しているフォロワーさんの姿を目にします。副業の域を超えることができないため、思うように案件数を伸ばせないことに、少しイライラしていたように感じます。
でも本書を読んで、そんなに焦らなくても大丈夫じゃない?って思うことができました。ライターになることを焦る必要はないし、まずは薬剤師としてできる事を、精一杯やっていくしかないと思っています。
ライフピボットでは、スキルの蓄積と『偶然』が新たなキャリアを連れてくると解説されています。目の前のことにしっかり取り組めば、自分が予想だにしない仕事に出会う事もあるかもしれません。
自分のペースで、ゆっくりとがんばります。
おすすめです。
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