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COVID-19

下書きばかり貯めて、まともにnoteを更新しておりませんでした。やる気と言いますか、モチベーションといいますか。いや、言い訳ばかりになりそうなのでやめます。とりあえず今書きたいことの本題へ。

新型コロナウイルス(COVID-19)が世界中で騒がれるようになってはや半年以上。「クラスター」やら「ロックダウン」などといった「初めて聞くんだけど、なにそれ?」というような単語たちに、すっかり慣れてしまったものです。

そもそもコロナって何?車?

なんて最初は思ったような、思わなかったような。うん、思っていない。

新型肺炎で初めは報道されていた言葉が、「新型コロナウイルス」と呼ばれるようになり、そして今では「新型コロナ」「コロナ」と略されていますが、WHO(世界保健機関)が正式に命名、推奨しているのは「COVID-19(コビッド・ナインティーン)」です。

テドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長はジュネーヴで会見し、「地理的な位置や動物、特定の個人や集団に言及せず、かつ発音しやすく、病気そのものに関係のある名前を探さなければなからなかった」と説明。

しかし日本で「COVID-19」と呼んでいる例は、あまりないのではないでしょうか。私がテレビでCOVID-19と聞いたのも、そう多くはありません。TBSの安住アナウンサーが「COVID-19」を意識的に使われていたのは印象的です。

なぜ「COVID-19」が定着しなかったのでしょうか。
上記引用でテドロス事務局長の発言の中に「発音しやすく」とあります。しかし我々日本人にとってはどうでしょう?
「コビッドナインティーン」
ちょっと言いにくいような気がしますけど、どうでしょう?

“新型”なんだけど

今回、世界的な広がりを見せているものは「新型コロナウイルス」であるのですけど、「新型コロナウイルス」というのが長いので、日常では「コロナ」と使いまくっていますよね。
とはいえ、コロナウイルス自体は、我々が「風邪」と呼んでいるものの原因のひとつにもあるので、それと区別するための「新型」という単語だったはずなのに…。

ソーシャルディスタンス

一時、報道で「ソーシャルディスタンス」よりも「フィジカルディスタンスを」と聞いていたのですけど、結局使われているのが「ソーシャルディスタンス」ですよね。

【ソーシャルディスタンス】直訳:社会的距離

【フィジカルディスタンス】直訳:身体的距離

WHOは後者の「フィジカルディスタンス」を推奨しているのです。

社会的距離という表現だと「愛する人や家族との関係を社会的に断たなければならない」と誤解されかねず、あくまで物理的な距離を置くだけだと伝える狙いです。WHOの専門家は「人と人とのつながりは保ってほしいと願うからだ」と解説しています。

物理的に2メートル以上の間隔を取ることは大事だけれども、社会的に隔絶することを意図しているものではない。そういう思いを込めての「フィジカルディスタンス」なんでしょうけど、これまた日本では浸透していないというのが、なんとも…。

あくまでこれも私の想像ですけど、小池都知事の言葉の影響力が大きかったのでしょうね。強烈なインパクトのある単語は、モノマネの材料にもなりますし(笑)

ス?シング?

と、ここまで「ソーシャルディスタン」と表記してきましたが、「ソーシャルディスタンシング」という言い方もあったはず…。

実はこの2つにも違いがあるそうで。

ソーシャル・ディスタンシングは感染予防に特化した言葉で「感染拡大を防ぐために物理的な距離をとる」との定義がされています。医学論文では2006年、効果的な薬もワクチンもない感染症のパンデミック(世界的な大流行)の論文で初めて使われています。日本語訳としては「人的接触距離の確保」がわかりやすいと思います。報道などでは「社会的距離」との訳もよく見かけます。
ソーシャル・ディスタンスは、人間の心理的な距離を示して使う言葉として1940年代以降、子どもの社会性に関する研究などで使われるようになりました。黒人やエイズウイルス(HIV)感染患者への偏見から、社会的、心理的に彼らとの接触を回避する現象を表す言葉として使われたこともあります。

つまり「ディスタンス」は社会学の用語で、「ディスタンシング」の方が、感染症の世界においてはふさわしいようです。
英語圏メディアではもっぱら「ディスタンシング」を用いているようです。

とはいえ、日本では「言いやすさ、耳馴染みの良さ」が優先されているのかもしれません。今一度、その「意味」を理解しておくべきかもしれませんが。

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