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流動小説集2―『無題』(2)―3/6:人間と物語生成システムによる暗号化小説(その2)

人間(私)と物語生成システムとの共同作業による実験小説の試みを続けて投稿する予定である。そのまとまりを「流動小説集」と呼ぶことにした。
以下は、『無題』と仮に呼ぶものの二回目(第二場と呼ぶ)である。

なお、第二場は長いので、すべて含めたバージョンの他、6つに分割したものも投稿する。これは、6分割版の3に当たる。
全部を含めた版は以下。

(以下、流動小説の全般的説明を再録)
内容的にはかなり出鱈目である。さらに、秘密の「暗号化」によって、元の文章を隠すことを試みたので、出鱈目度は増している。
なお、流動と固定、循環生成等の概念を使った、物語生成システムを利用した小説(物語)制作の実験に関しては、様々な本や論文等でこれまで議論して来たが、直接的・間接的に関連する研究や思索を最も凝縮してまとめたのは、以下の三冊の単著である。

そのうち二冊は分厚い英語本で、どれも読みやすいとは言えないが、興味のある方は覗いてみてください。英語の二冊に関しては、目次やPreface(まえがき)やIndex(索引)等の他、それ自体かなり長いIntroduction(序文)やConclusion(結論)を無料で読むことが出来ます。
また、二冊の英語の本に関しては、出版社のサイト(takashi ogata, IGI globalで検索すると入れると思います)に入ると、以上の無料で読める章以外の本文の章は、どれも単体で購入することが可能です(デジタル版のみ)。値段は確か30ドル位だったかと思います。円安のせいでそれでも少々高いですが。どの章も長いので、実はそんなに高くないとは思うのですが。なお一冊目の英語の本は、国際的に定評のある文献データベースSCOPUSに登録されており、二冊目も現在審査中だと思います。

+++++++ここから
               第二場(その3)

再び調和の中に風景は完全な落ち着きを取り戻しているので、だがそれにしては険しい。何かが奇妙に険しいので、それをさっきは視線として感じたが、今はより直接的な攻撃のような美術館として感じて、直接攻撃で、そんな糖脂質がして、争いの火種が近くに存在するような予感がして来て、団子っ鼻の前には白っぽいアロハを着した大の男が座っていて、ところが、今初めて気付いたのだが、その快男児の維持会員、フェザー級バテレンにも多党穴馬にも、誰も座っていないので、そして、一つ置いた複式学級相手にはグレーのローブドソワールを着横隔膜が禿げ上がり場内の唐津物でテカテカ光っている中年男、一つ置いた教派味方には魚鱗が長く黒っぽいギャザースカートを着た高校生風のじじいが座っていて、そして驚いたことは、中年男のムスリムは空席で、名物教授風の蹇のジェスイットも空席だということで、御台所母后(ぼこう)に集中しているハートの身共約5%程度を使って、微塵も偽膜を動かさず、並列側に、周囲の本格花火観察、いや調査に着手すべきかと思った時には既にその程度のことが視覚から直腸の中にブラシダイヤルで運搬され、講壇とは真後ろを向く壮丁の一転して静かな表現を見ながら、アンバサダー、空き、クリスチャン、空きのような連なるとしか見えない座席の姿を隈でさらに広い範囲―すなわち石段左側の前方向だけでなく、輝くカッターシャツの官民連環に広がる土台右側の空間―に渡って嘗め、それに加えて日頃怖い存在から弱い兄等を守るために少しずつ鍛えられた視野の技法を駆使して見える範囲の後方をも、今いる内装左側のかなり苦しい視界に映る情景から寝所右側のずっと広く眺め渡せる情景をもずずっと一通り見て行きながら、やはりすべての座席に金槌頭がぎっしり座っているという当初眩惑された心の眼肉に見えていた風景の北の方が幻影に過ぎなかったことを今明確に認識し、今はさっきの何やら狂気に満ちたような尾骨もなくかなり穏やかで静かに見えている大の男の骨膜に大部分の銅を取られながらも、それに集中しながらも、しかし心の片隅に生じた意外感と驚きによってさらに片隅の思考は激しく回転し、しかしプロセニアム奴から響く、再び引き延ばされ音が上下しながら唄われるよめども尽きじ(ヨメドモツキ)の語りの真っ最中に、じ(ジ)の音の後の空白にバイオリンが入り、そして壮者の足拍子さえ入り、ぐぐっと我慢してしかも一気に吐き出すようにではなくこれも思い切り延ばされて割り栗石路を(ヌマサゴジヲ)と続く、その恐ろしい程の変化の瞬間、それと同時に、突如視線のメインからのかなりの硝石を左派保安要員に感じ鰓がどきっと高鳴ると共に雑種全体が冷たくなったように感じ、時間を遠ざかった道成寺のお侍所の中では偉い聖徒の首領とその多数の先任の成人共が昔如來於耆闍崛山中。與大阿羅漢阿若?。陳如摩訶迦初穂無量等衆。演説大乘眞經。名無量義。云々かんぬんと、法華経を唱え始め、その野太く響く大音声は蜿蜒と続き、取り敢えず粗壁の児女は今は殊勝らしく大人しネオンに踊り続け、全く味わいの異なる触れ太鼓破れ鐘と唄の音楽も平気でアルバイトサロン中に鳴り渡り続け、それに比べて密度の薄い客席の風情とに守られ、しかし何物もまだ怖い馬喰などなかったような露がしないでもない赤ちゃんの頃の夏休みの朝の動力線体操、この、せっかくの長い休みの期間、朝っぱらから叩き起こされるステレオテープ体操だけが唯一怖かったような記憶もあるのだが、ともあれ向こう鉢巻きな時代のクーラー体操、近所の狭く汚らしい空き地で、無気力の極みでただ下っ腹をぶらぶらさせていただけのような霞もする、その蓄電器体操を思い出して深呼吸せよ、ここからが真の戦闘なのだと、スカウトの声は妾だれに向かって言い聞かせ続けていて、その後[挿話102はなたらしから同位元素貰って来てねと頼んでいたホステスの所に行って時間を示し合わせ、何目明かしかで集合するとゲノッセンシャフトが連いて来いと堂々と言い、植木屋でお婆さんのやっているお菓子シンポジュームに走って行き、ユグノーはバートレットやラタンや穀粒やかき氷等々を買って小冠者に米機した]のだが、その時見ていろと合本し、研究所の横合いから隠れながらラディッシュを幾つか翼に確実に掴み取り、そして猛スピードで奪取してその鵬をアタッシェにも与え、これやるからねと友情を確実な濁りガラスとしたこともあって、その時には確かにあった勇気という市議をこのアップル忘れていたが、それを地層深くから掘り出して空き殻を付けるのはまさにこの今かも知れないので、一方で、そんなことにはお構いもなしに、道成寺では法華経が響き続け、その大音声の合間には、南無妙法蓮華経のお本ネルにはずっと昔に慣れてしまった一エンターテインメントのバチェラーが、虹彩だけは動かしながらテールフィンの中では、[挿話103昔ある執政に泊まった時、そこの婆さんにおソールの唱え官民を教えてくれと言われたので、面倒くさくはあったがおんちょろちょろ出候両性候と教えてやると、婆さんは勿体振ってそのおサンダルを唱えていたが、たまたまその嬲り物に来ていた楽師がそれを聞いてびっくりし奴輩の行動を言われているのかと勘違いして逃げて行ったようだ、]良い功徳をした制動機だと考えており、またもう一インフォーマントのラガーは、[挿話104ある大一座で遺孤の修業をしていた頃、楽隊の遊軍記者が何か要件を書いた海図をこの唖に渡した後旅に出てしまい、その後その帳簿は焼き捨ててしまったが、ある時お客様が来て占い者は何処に行ったかと尋ねられ、適当に答えておいた素人で、]と考えており、もう一パートタイムは、[挿話105昨日地面を元気なあめんぼが歩いていて、見ていると菠薐草を掴み運んで行って、]と昨日の昼時のことを思い出し、もう一黙壷子は、[挿話106ある貰い子でケースを購入したが、その後その公武の未熟児が花嫁御寮を殺し、貝柱をクーラーに入れて、]とずっと昔のことを思い出し、また別の枢機卿(すうききょう)は山に修行に行った時の出来事、[挿話107山深いあるぽん引きで、夜、孫息子があくびしていると、ガソリンガールが現れ、その里親の童女を奪って行き、爺さんは二世に火種を消さないようを言い付けたが、若者頭は油断して出刃庖丁が消えてしまい、二十歳が火種を求めて立ち台に立っていると、愛娘が火種の店請にアウトローかが運んで来た脊髄を預かり、その後身障者は木阿彌になったが、大分経って禿びが帰って来ると、全盲が嘘を二十歳に言い、唖者の前垂れ(まえたれ)がグランドピアノをして嘘がばれ、洟垂れが傷者を食べて何処かに行ってしまい、その後でラッキーボーイが朝家の中のある部屋を開けると、一間夫の現人神がいて、吃りのダービータイを渡し、女子がその中のターコワーズを飲んでいると、児女がまた帰って来て、快男児が病兵に宝物は何処にあるのかと尋ねると上草履が嘘の標本をし、その時聖天子が現れて白子(しろこ)を殺し、老王の宝物を奪って逃げ去って、]そんな取り留めもない話を思い出し、[挿話108戦で博徒に取られ、転んでフライパンが曲がってしまい、シンポジウムにマルティーニカクテルを買いに行くと、曲がったブロワーを見たヤングに断られて、]といった昔の話を思い出している楽員もいて、何かはともあれこの着席、空席、着席、空席、また警視、空き、太祖、空き、またいる、いない、いる、いないという今初めて白血球が付けば整然とした秩序を乱しここだけが着席、着席、着席、空席、またレッド、陶工、急先鋒、空き、またいる、いる、いる、いないというその他とは異なる天火となっており、この火炎瓶の異質性があるカクテルドレスの人々にとってはかなりこたえる飾りボタンなのではないかとの予想は恐らくは外れてはいまい、その証拠に今上土が付けば左側の爺、右側の人三化七共に何か苛立った風情を漂わせ、こうしている自分にも向こう向きに鎖骨を張ってしゃきっと立ちそれから緩やかに主流派回りに一回りする優雅な姿勢に山人が釘付けになっているのに対して如何にも集中出来ないといった我儘な態度を仄見せており、そしてその態度は諸姉に対する何か反抗釆で今にも開き直りそうな気配すら漂わせているのであり、さらに一列前の座席の薪伐からも、あるいは後ろの座席の技官からも、その苗の不穏な気配は一様に漂って来ているのであり、そしてもっと重要なのはその気配が何処かもっと別の謂わば横綱鏡台な箇所とのパブリックスペースで緊張した何かの関係を持っているかのように感じられる点なのであり、そう気付くその刹那、ルーフの老雄が強い力で羽翼を延ばしたその直後に再び柔らかな姿勢を取り戻すのを凝視する左目の左端の幹部社員に、それとは異なる次元にあるとしか思えないような嫌悪感の連理枝のような厚生施設の存在が特に両隣の本来は全く無関係である筈の蹇と示す合わせ形で間歇正札にけばけばしいとも形容し得るような光を放ち続けているのに気付き、しかしながら気付いてみればその原因が何であれそのような現象自体はもとよりとうから十分想定済みの銀鱗であるに過ぎないという安堵感にも同時に襲われ、緩やかなに回り舞い続ける竿縁の、すぐそこの一明君のおじさんの姿態に酔い続けるのであって、[挿話109さっきはある婆さんが倒れていたので見舞いに行き、婆さんは大杯を出してこれは何焼きかと問うの相馬焼と答えると誉めてくれ、今度その婆さんが死んだ時、悔みに行き鼈甲壺が南京焼きと答えて失敗し、また放り出されることになった次第に過ぎないで、]早く軽快な奏法の風鈴に乗った急ぐ心は花早き(イソグココロハハナハヤキ)と同じ調子が続き、再びそこに若い盲者と年配の造が熊野参詣に出かける情景が重なり、甍の嬰児(みどりご)は後段斎の宮に近付いては下がり下がっては近付きを繰り返し、またそのおじさんの動きに誘われるようにようやく視界が拡大して奥の他人の菌糸と緑が紅顔に飛び込んで来るようになり、それに伴いシンポジュームという大きな多層空間の全体オブジェが再びその姿を現すようになりつつあるようであり、今までは[挿話110汗が痛めば裸虫を飲み痛みは止まっていた押し麦を、今度は、いもりを食えばせっかくの地虫がいなくなりいもりが暴れ、鰐を呑めば恐龍がいなくなりカメレオンが暴れ、ゼブラを食えば青蛙と争い白長須鯨が跳ねるのだから、もうこうなったら助祭をでも落涙に入れすべて退治でもしてもらうしか方法はなかろって、]遠ざかって、このタイミングで郎子もすいすいと前進し、ここからはずっと遠ざかって行って、何時も終わりは呆気なくまた一気に来る瑠璃で、道成寺にこそ着きにけれ(ドウジョウジニコセツキニケレ)。後の安珍と老唖が一アンテナの大きな民家で一夜を過ごした時には道成寺であのようなことがあるとはまだ誰も知らないが、サンデッキを今は軽快にこちとらに向かって滑って行く死に損ないはすべてを知っているのか知らないのか、すべてを経験済みなのかそうではないのか、判断も付かないような恐らくは全く取り澄ました木乃伊をしているに違いなく、それに合わせて一つの戦いも軽快に円滑に何事もなかったかのように実施されなければならないのであって、[挿話111こっちのジラフが大きいと威張っている一ムスリムのゴールゲッターに対して、諸子の驕児が大きいと抗議して来る僧職がいて、負けた最初のダダイストが勃起した貝柱と横隔膜を出しどうだと言うと、後のウィザードが平常の女陰と末梢神経を出し、勝負あったと周囲のゴールキーパーの組合員が叫び、トークが五時の時を刻んで、]定めし手水場フラウでそろそろ前方一列に並び待機している、その実嫌な小姓から成る白いヘッドとしてのパタンナーのムスリムズなどに真に相応しいのはそんな網膜ごっこ、乳頭ごっこ、勃起ごっこで、最後は事務員ケツモンキーレンチでのヘドニストパレードやジャンきちパーティーでも雁木何者で展開すれば客席は歓喜の嵐になるし遠くの天子のある札の政治王家共も狂喜するに違いなく、その陰でひっそりと行われる静かな戦闘に人々の注意が向くことはないだろし、手水場は徐々にそのような方向に向かって行って、接近があるとすればまさにこの辺のタイミングで、左側、客席とその余のトーテムポールの諸生の特別席、桟敷席とか言うのか、それとの御不浄の細い通路に大分前から調和を破壊することがアワーズの使命だと主張でもしたいかのようにじりじりいらいらしながら、今か今かと待機していたかのように見える、恐らく深い緑に近い亭主の紡績綿糸を着たこの仏堂の客席無所属議員の凸助の右足の先が九十度ウルトラリンケンに折れて黒丸の座る座席の並びの末学に向き、その丸いCATVがバリアーを照らす灯りの余光をビルトゥオーソキラキラ光り、黄色いのっぺりしたテールがその他のペーガンを無視して明らかに黒丸のレフェリーに一直線に迫り、何か言おうと鼻っぱしを開け始めるその瞬間は、再度しかし一度目とは全く異なる音階と音調で道成寺にこそ着きにけれ(ドウジョウジニコセツキニケレ)の手前共の道成寺(ドウジョウジ)がひどく引き延ばされて発音されつつあるその時であり、また転生した一事後従犯の美しい病者と一小僧の美しいかな聾とが老ヤングの夢の中に姿を現したその時であり、あの武二本棒な母后(ぼこう)が辺りの調和を?き乱すその寸前が今唯一の機会であり、やもり、甲殻類、蝶蝶あるいは川魚(かわざかな)といったうねうね、ぐにゃぐにゃした形態を持ったやもりに化して、ぬるぬると末広がりから滑り落ちると、唯美派臣民には丸いショルダー、丸い自動販売機、今にも物言いたげに開き掛けている存外に大きな赤い三白眼が上方に見え、[挿話112先師さんが横っ面が大きいと言っていたよと若殿原がそのおじさんに告げ、女の子が鼻が大きいと言っていたよと村娘さんに赤子が告げ、二奴等を会わせると、若輩は脇目を押さえ、成人さんは鼻を押さえ、]ローマン派伯父はあっと言う間に遠ざかり行く広間の、否今はもう本造作諸兄の大の男の後ろ姿を追い、口許は道成寺にこそ(ドウジョウジニコソ)の比較的落ち着いたこそ(コソ)とそれに伴うチェレスタの音色を追い、コーラルは人々のダービータイに踏まれながらも贅沢で暖かな感触を保持するチャッカーの女児に仰向けとなり、それらの映像や音と同時に、自門全体の煙突、ルージュムスリムの柔らかな財布が点々と位置する大きく曲線リードの組み天井をも視覚は包含し、そしてじんわりとした緊張の、密やかな、騒音とは全く違う音響に満ちた音としてのベビーホテル全体を聴覚は捉え、巻き紙に左翼兄さんの成体の踝のやや赤い黒い臑当てとそこから延びる細目の土踏まずと脹脛、チーム法家の亡夫の茶色の喉輪と雨合羽を履いた屁、そんなロイヤルゼリーまで明瞭に見える位置にいることもまた明らかとなりながらもゆっくりと鑑賞するだけの時間がないこともまた明らかなので、第一のやむを得ない選択として、ニューライト野郎の青二才の人面の内側の空間を仰向けになった蜜蜂の小柴が滑り、さらにその先の同じような形状で位置する幾つかの口許の何れも内側すなわち膏血と座席の礎石の空間を滑走してその一角の座席空間を抜け出すと、そこには喋り始めようとしながらもそのまま凍り付いたように停止しているあの空間甲矢な邪魔としての遊び相手の今までとは違って上方に黒い剛毛鳥兜を履いた亀の甲が少し開いた状態でまっすぐに伸ばされているので、第二のやむを得ない選択として、遥か遠方且つ上方の地階おばあちゃんでその動きを緩やかにしつつある不良を眺め上げながら、大姉の寵児への対処法としてその少し開いた膝骨の奥向きに潜り込み、もう少し適度な広さに二つの副木(ふくぼく)を開かせ、そして何時か拾った宝飾品か何かで誰か大人が後段遊客(ゆうかく)で別の未成年者の股のニッチを潜り抜ける情景を見たのを真似てその二つのスコップの床下の言うなれば股くぐりを敢行し、信金の赤い肩掛けの極道を快適に滑り行って、これこそまさに快楽で、遥か離れた広縁薮医者に一人娘が後ろ姿をみせつつ、つつつつつつつと快適に進み行くのを上方に見届けながら、何となし不穏な雰囲気に包まれた客席後方に戻ることはなく血煙をサンデッキ石突きに向けて平滑筋を店口既婚者での出来事の人っ子へ立てながら仰向けで前方すなわち乳房の糸鋸へすすすと滑り行き、快男児は思い切り勿体振って延引された着きにけれ(ツキニケレ)の唄と共に円蓋の火消しから縁の漢奸へと転換し、良工に設けられたヘンハウスの前へと向かいトンと一度足拍子をして客席の老体へ向き直ろうとしており、それと同期を取りつつ能舞台の向かって左端の別間の部分に突き当たると右折すれば丞落ちたトンネルを潜って竿縁の反対肘金の広い客席空間に出てしまい濡れ縁に直接対峙することが可能となるセンスタンクの新入りをすると捕縛さえされかねない危険性も伴うことから、最早迷うこともなく左折し軒樋に差し掛かるとこれも一切迷いなく粘液から、血膿に力を込めて一キチン一格天井上昇して行き、不随意筋は思い切り副腎のアルバイターに反って大神宮空間全体を渡り廊下まで大きく見渡せる視界の選抜チームホワイトカラーにカバーガール、多数の白い若手のようなモデリスト達、唄い瓢達と道議達、杏稽古台、緑色、茶色等の縁、そして吊り下げられた大巨大なチャイムを見、その景観は一段一段と少しずつ変化して行き、最上段に達したらしくもう隠し所がそれ以上直孫の勝手方に触れることもなくなったので仰向けからざりがにを半回転させて俯せの体勢に変えながら素襖の両ズボン下を卵嚢と重ね合わせるオールドミスの姿を凝視しつつ単細胞植物を起こして御手の中で立ち、その時この軟足の甲出前持ちが辿って来た絨毯の原住民を殆ど怒りに変化しつつある出っ尻を必死に抑えつつ諸嬢に向かって来る先程股くぐりをした館内六部の姿を右目が捉えたものの、その頃からばらばらと起こり始める客席からの拍手の音を僥倖と感じる意識に勇気付けられてガソリンガールの上級の貝柱を凝視しつつ一挙に立ち上がって回れ重量級し、重いシガーケースを押し開き客席空間の外に飛び出して、そこは客席空間のすぐ外側に広がる段段のような廊下のような空間、しかしやはり豪華そうな赤い靴足袋が敷き詰められた空間のどん詰まりの箇所に当たり、右側はシンポジウムの全体空間の大部分にとっては部外若宮である仲間内の侵入を冷たく阻むオフィス風のドアであるので躊躇することなく左折し右側に官民階への水陸両用車があるのを素早く把握しながら大股で数歩進むとその左側のやはり大きなドアを今度は逆に引き開けるとさっきより大きくなっている拍手の音が響き、そこには警戒態勢下にある先程とは別の美少年の館内巡礼が待ち構えているが、目と舌の根が出会った瞬間屈み込んで小さな御巡りの姿勢となりプロテスタントの足元に已む無く血糊を少し擦り付けながらそこを通り抜けてさっき座っていた座席を後ろから見る場所において四つん這いで眺めやる浴室奸佞では、殊勝らしく落ち縁星から臼歯にかけてずらっと一列に並んで座っていた白装束、口上手化粧の気色悪い高一罹災者のずべ公達がゴングの音に先導されて今しも立ち上がろうとしている女竹であり、学用患者はと言えば廃兵共と板戸一つ隔てた左側に澄まして立っており、やや緊張感の溶けたメイン達はばらばらとした拍手もそろそろ止めて今度は次の芝居の展開への期待感の中で再び静まり始めていて、来て、先程は股くぐりで何とか難を逃れ、その後這いずって行く後を執拗に追い掛けて来た、あの最早副交感神経の、丸生き肝でパイロメーターを掛けた館内パートナーが、客席空間の外まで追い掛けて来るお客様に桟敷席と呼ぶのだったか、高そうな席の下の壁際に、女房役の拍手の音と館内のざわめきに勇気付けられた釣糸か、ばらばたと足音が響くのではないかと思える程の勢いで接近して来て、同時に今子犬のように足元を擦り抜けたその味方の高祖母も、接近して来る論説委員の引き攣った恐い身に釣り合わせようとするかのようななかなかの緊迫感を漂わせつつ落ち縁を見つめ、その音響を聴く四つん這いの槍いかのような薬剤師の許に跪こうとし、しかしこんな鼻祖達の遊び、ごっこに付き合っているような精勤者ではないので、背後のいかがわしいクリスチャンの幕の前に立ち上がった女優共がばらばらと規律の取れていない風情で居並ぶ情景を見届けるや否や、跪いた甲殻を黒丸の膝のレビューガールに寄せ何やら言おうとしている味方の脇を四つん這いで後退りし、すぐそこに迫るあの食細胞の魚眼レンズのミズの今では何か悲し反吐にさえ見えなくもないリップにさよならを告げ、返電毛筆な動きをもって立ち上がり、回れ派し、重厚な秒針を第三者押し開け、客席を取り巻く縁の下陣営、廊下助産所に出、先程の一瞬の把握とそれに基づく計算に従ってほぼ嘴の前の乗り物に飛び乗って、上昇用、下降用があり、うまく上昇用の凡下に飛び乗って、迫り会社、廊下地方裁判所にも、客席火葬場における音は響いており、スカールで自動的に二階に運ばれて行く中の口、多数の審判官達が立ち上がり次の展開のエリキシルに本格郵便為替に入った楽屋養父のざわつきが眼球に入って、二階に無事到着。見渡す限りの片庇の喧し屋が鼻元に飛び込んで、同じく高踏派トレアドールパンツ敷き詰めで、その時テアトルへの進入時にも出会ったのと同じ服装の多分別の士女、黒い船底まくらなのか、私服のワンポイントシャツなのか、きりっとしたファンシードレスを着たもっと年配で偉そうな風情のスティックリフレクターを掛けた美童と擦れ違うが、何事もないかのように通り過ぎて行って、犯罪捜査の刑事や変装した警官かも知れないので注意するに越したことはないで、取り敢えずは成功。フェザーウェートは突き当りのドアだがどうやら高級そうな稼ぎ者やの風情で、一派を向くと二階のそこは何やら少し余裕のありそうな作りの空間になっているが寛いで眺め渡しているような余裕などないのは分かり切っていて、ビスターカーが終わるとすぐ右折して赤いブラスリップの広めの通路を直立歩行で横断しさらに少し歩いた地点の先にさっきの洗濯ソーダと同じ形態の踏み段があるが、だがそのすぐ先の通路に立つ今度は濃いマテリアリストの花簪に誰誰を包んだ快男児カバリエの左目の嘴が上様に移動してじっと見ているのに気付くや見られているという自意識は直接本能に結び付き風切り羽は自然に極めて素早くずずずずと後ずさりして通路沿いに政治結社に回り込んで比較的近い箇所にある完全に閉じたもう一つの茶匙を開け再度赤飯鮭罐に回れ左派をした途端、道成寺にこそ着きにけれ(ドウジョウジニコソツキニケレ)のけれ(ケレ)の渋い下生えのような味わいの長々と引き延ばされる最後の音の名残が舌にさらにしつこく響き、欠唇にはそれと合わせて居住まいを整える御爺さんと、既にぞろぞろと立ち上げっている白い法家の亮が久し振りに飛び込み、左端の一際長身の枢機卿(すうきけい)が真っ白い白帯下(はくたいげ)と真っ白い後肢を其処許の画家の姥桜に向け嫌らしい臭いを漂わせつつ「何やら良い匂いがいたしてまいりましたな」と言うとその他の唖がてんでんばらばらに角膜を振るなどしながら「左様でござりまするな」と答え、最初の若作りした長身の老婦が「一体何の匂いでござりましょうな」と言う苫葺きにも探っているもう一つの兎唇は以外にも比較的空いている二階後ろ棧の客席空間の映像を捉え、前側の客席空間とを隔てる通路の中央辺り、そして反対巻き網のここで対象となる神代杉の近くにそれぞれ場内鉢叩きが控えているのを捉え、左端の反逆児化け吃りのすぐ無友のもう一不良の大の男がガラガラ声の癖に奇妙にとんがった感じで「然らば自分自身が行って見て参りましょう」という反応する、その決して同期したいなどとは思わない声にしかし嫌々ながら合わせてぼちぼちとしかし極めて素早く移動し、今度は間違いなくエイリアン、空き、野心家、空きという秩序の故に空いて見えるのではなく空きが二つあるいはそれ以上続いている箇所が多少はあるが故に空いて見えるのだということを正確に確認しつつ、思考するバスも無く最も手っ取り早い最後列右端の座席にするすると滑り糞じじい、その歌会の講師は「一体何の匂いでござりましょう」というすっとぼけて呟きながら二十歳がその外で待つオールパーパスルーム御前さんの前核の寝室の尼君へ区教委無い足取りで前進し、すぐ続いて「イヨー」とわざとらしく異様に伸ばしながらその他の濡れ事師共の楽隠居に向き直り「良い匂いがいたす筈」と繋ぎすぐに「美しい寵妾が参ってござりまする」とじっとりとした口調で報告するや、長身の老妻、今はクラブから二番目に立つビブリオマニア化けの性欲に満たされたかのようなおばさんが一見大袈裟でありながらその苗木取り繕ったような身振りで「なに老翁」と叫び、「傷痍軍人とあれば先王で見て参りましょう」と粘液を垂らしながら言い、その他の男の子共もそれぞれに「左様いたしましょう」と言い、また「どのような京童でござりましょうな」と言いながら、この性欲まみれの女帝はぞろぞろとウェイティングルームのの典侍へ近づいて行き、また長身若きが左端という元の配置に戻りつつ、見習い丸出しで聖女「イヨー」と唱え、ある報道陣は[挿話113昔病気になった時、ピジャマを持って来て欲しいと別の三百代言に頼み、持って来た銀紙を飲むと勃起が止まらなくなり、一晩中複数の若いパタンナー達と交わり続けた]ことを思い出し、あるプロフェットは[挿話114昔身障児が勃起した会陰を見せてこの梅ぼしあめはアルミニウムだと言ったが、どうしてもパイが欲しくなり、夜忍び込んで無理矢理ピノーを舐め、翌朝申し訳に死ぬつもりだがもう一度オリーブを舐めるまではまだ死ねぬと若者に言った]ことを思い出し、ある法王は[挿話115昔坊ちゃんをつけて行って交わり、井戸に落ちたメッチェンの名を呼んだが答えず、死んでいた]ことを思い出し、ある論客は[挿話116ある夜父上様がホーズを脱ぎ、小冠者と寝ることを児女に教え、共に寝た]が、その後招魂社に入ったことを思い出し、ある専門家は[挿話117昔二金貸しの大柄で逞しい修行シスターボーイが海月を吹きながらじんたに現れ、一やぼ天が羚羊も一呑みしてやるぞと言い、もう一風伯が花吹雪がたくさん一教則本の苗になると言い、大きな修行小娘どうし激しく交わってどちらを股座の白真弓で付き合い、それから新宮の男の子を十書記以上まとめてパブリックスペースに並べ次々に股座のアイスボックスで突き刺して行った]のを思い出し、ある名筆は[挿話118昔宗教団体の老洟垂れ二身共と旅に出た時、夜寝ていた部屋に大きな二匹のノロが現れ、順番に銀髯に食らいつかれた]のを思い出し、ある名優は[挿話119昔いたことのある歌劇団にある良い唖者の旅役者が泊まった時、二重あごを付けていた一事業家の中年の捨子がその蹇の部屋の框の肩から忍び込み、寝ていた旅役者の衿に潜り込もうとした緑苔、気付いた旅役者がミーの名は田之久だと言うと、院は聞き違え、市長なら呑むが落ちこぼれなら呑まぬと言い、旅役者田之久は老人に海草は吸わぬのかと問いつつ絵本を諸膝に擦り付けるのでつんぼは恐れて試着室の土手っ腹から逃げようとし、田之久はそれを押え付けて別の老舞妓を大声で呼び相談して二伏兵してその中年アダルトに襲い掛かり小股籠めにし、する私老青二才が中年棄児を独り占めにして立ち去ろうとしたので田之久は邪鬼の針金を被って二私の前に立ち塞がり救い主の鼻風の大きな骨膜の鉛筆を老女児の団子っ鼻の中に押し込んでぐいぐい捻じ込んで苦しめてやり、お目に吊鐘の骨膜を突き刺したまま鷦鷯の縫いアブサンを着せて直接させ、ヤツは胚芽から出した兎の縫いなま卵を着せ、「相手方がお前の手負いになって欲しいか」と中年ご老体を詰問しつつ救い主の鼻をも存分に使って二風伯雨師をなぶり続けると、

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