「夫が家事を手伝ってくれない」という愚痴に、「ロボット掃除機、乾燥機、食洗機買え」と返す奴はアホ

(共働き)子持ちカーチャンの愚痴の鉄板と言えば、「夫が家事を手伝ってくれない」。育児で大変なのに、夫が家事をやってくれない。よく聞く話です。あなたはこの愚痴に、なんて返すだろうか。

よくある返答第一位が「ロボット掃除機、乾燥機、食洗機買え」「家事を手抜きしろ」の類。知恵袋だの小町だのでも、回答数ダントツのナンバーワンだ。しかし、この返答は最悪。アホの極みです。ちなみにわたしのまわりのカーチャンは、みんなこんなの持っている。わたしだって持ってる。すでにガンガンつかってる。

「夫が家事を手伝ってくれない」。これは、家事や育児が大変だと言っているのではないんだよね(いや、まあ大変は大変なんだけど)。これはもう圧倒的に夫婦のコミュニケーション不足について愚痴っている。

仕事には報酬がある。家事には報酬がない。これはもう耳にタコの事実だ。でもやっぱり、報酬が欲しい。家族の営みは何日も、何年も続くもの。モチベーションなく、続けられるものだろうか。こっちは生活費を入れてるだろって夫たちは言う。おカネをもらえる仕事ですら、やりがいが大事だとか言われるのに、無報酬でやりがいもないこと、そう何年も続けられるだろうか。この愚痴は、「夫に認めてもらいたい」という悲痛な叫びなのだ。

偉そうに書きだしたけど、そういうわけで、じつはこの愚痴には返事のしようがないんだな。ただただ同情するしかない。具体的にアドバイスをするとすれば、「夫と話し合うしかない」。夫側の方は、どうぞ、奥様に、たまには「助かってるよ」と言ってあげてほしい。

家族って甘えて無神経に扱ってしまうし、家でくらい無神経でいさせてくれってつい思ってしまうものなんだけど、じつは家族こそ神経を遣わないと壊れるものなんだよね。

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あともうひとつちょっとした理由があって。ロボット掃除機も、乾燥機も、食洗機も、ボタンを押すだけじゃないんだよね。同時作業ができるので時短にはなるけど、作業工程は意外と変わらない。機械がやってくれるのは膨大な作業工程のうち1工程だけ。その1工程を機械に任せている間に、別の作業ができるってだけ。ロボット掃除機のボタンを押す前には、床に落ちているものを片づけなければならないし、食洗機だって庫内の掃除と食器の予洗いが必要だ。当たり前だけど洗いあがったら食器を棚にしまう作業もあるし、全然全自動なんかじゃない。

「家事を手伝ってほしい」というと、掃除機をかけるとか料理を作るとかばかり思いつくけど、じつはそういうことの準備のほうが大半なわけで。案外「今度○○が食べたい」と言ってくれるだけでも、結構負担は軽くなったりする。献立を考えるのって結構面倒なもので。別に洗濯なんかしてくれなくても、洋服や靴下を脱ぎっぱなしでリビングに置いたりするのをやめてさえくれればいい。それを拾ったり、裏返ってるのを直すのがないだけで全然違う。そういう気遣いって、夫婦間でも必要なんですよ。

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ちなみに余談ですが、うちの夫はまったく家事をしない。典型的な九州男児で、一人暮らしもしていたのに、結婚後完全に家事を放棄している。激務なのもあるけど。子どものことはとてもかわいがるけど、おむつ替えなどはやらない。服も脱ぎっぱなし。朝起きてテーブルを見ると、深夜に夫が食べた食器がそのままカピカピになっていることもある。鼻をかんだティッシュも置きっぱなし。一度自分の分の洗濯はやるという取り決めをしたけど、いつの間にかまたわたしがやってる。以前は憤ったこともあったけど、もう慣れた。

といっても、夫に悲観してあきらめたわけではなくて。「夫婦や家族も気遣いが必要な他人同士である」をつきつめたら、こうなりました。
この話は、また。

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