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反原発からどうする核融合炉でガンダムか

政府の原発回帰

坂本龍一が2023年3月28日に亡くなりました。戦場のメリークリスマスの曲など忘れられません。とても心に響く音楽家でした。
そんな坂本さんが政府の原発回帰に東京新聞へ寄せたメッセージは、反原発の思い。私は福島県に震災時にもいて、今もこの地に住んでいるので反原発の思いは同じく強いです。それは左寄りの思想ではなく、この福島で汚染と廃炉は非常に大きな問題なのです。
だから、政府の原子力発電所の運転期間を40年から更に延長して使うなんて許せない気持ちになります。原発反対、と言いたいところですが代替え案がなければエネルギーがひっ迫するのは分かります。再生可能エネルギーの話がいっぱいあるのに、将来的に難しいから原発回帰なのでしょう。正直、原発反対だけ発信するのは疑問です。原発や震災、津波で失ってマイナスになった町は、反対や復興でゼロに戻れるかもしれませんがプラスになれそうに思えません。帰還困難区域の避難指示解除や、原発の廃炉状況のニュースを見るたびに、あの災害から10年以上過ぎても淋しさや虚無感が蒸し返してきます。

福島の復興施設

福島では、放射線や環境問題をテーマとするコミュタン福島や、原子力災害伝承館などの大きくてきれいで立派な施設が作られました。そこには事実があり、歴史の痕跡が残されていますが、どうしても私には夢のような未来は感じられません。

宮城県の女川原発は震災でも安全に停止しました。そして、安全な建物として避難所にもなりました。本当はどんな建物よりも原発は安全な建物だったはずなのに。だったらもっと安全な形は目指せないのでしょうか。もう1973年に1号機が稼働してから50年が過ぎようとしてます。

次世代原子炉SMRやマイクロ炉

調べると2020年に経済産業省が次世代の原子炉について記事を載せていました。小型モジュール炉SMR(Small Modular Reactor)や、さらに小型な原子炉マイクロリアクターがあるそうです。

三菱重工のマイクロ炉というトラックにも載せられる超小型原子炉も発表されています。そもそも原子力潜水艦も原子炉がのっているので小型で水に強いものは作れそうな気がします。

核融合炉ついに実証

そもそも核分裂が危ないから、爆発しない核融合にしようという話。そう、核融合炉と言えばガンダムの動力です。モビルスーツはもちろん、ガンダムの宇宙艦隊の出力ジェネレーターは核融合炉設定。ミノフスキー博士すごい。アナハイムエレクトロニクス社すごい。
そして現実世界でも核融合炉は今年ついに実証されました。岐阜県すごい。

この技術が人類初の核融合実験炉ITER(イーター)につながっていくはず。手塚治虫が1952年に鉄腕アトムの動力にした原子力が、宇宙世紀のガンダムの出力がやっと実現するかもしれません。

福島原発の廃炉

原発の廃炉のニュースは一番気になります。ニュースリンクは切れることもあるようですが、東京新聞の2023年3月30日の記事を貼っておきます。

廃炉についてGoogle検索すると東京電力→経済産業省→福島県庁と順に出て状況を確認することができます。とてもキレイでわかりやすいWebサイトです。でも現実はニュースに出る損傷した原子炉の画像や映像です。水没した中にどろどろの朽ちた何かが見える。生き物が存在できない強い放射線がずっとある場所。ここを片付ける。捨てる場所決まってないのに。どうせ同じ場所に捨てる気では、ほかの場所の人だって嫌でしょ。ずっとネガティブな思考から離れられない。
だから原発反対にはならない。廃炉は大変なことはすでに分かった。ならどうやって次の原子力発電するのか考えてほしい。鉄腕アトムから70年考えて核融合炉の実証までたどり着いた叡智で、スマホの小型化や電気自動車まで可能にしたバッテリー技術の叡智で、次の革新的なエネルギーの将来を作り出してくれ。
私は科学者でも技術者でもなく、製造業でも建設業でもない、何も生み出せない人間で、害があるかないか分からない低放射線を浴びておびえる悲しい田舎者です。ロシアウクライナ戦争で忘れられそうな1986年の事故後のチェルノブイリ原発を今でも冷却操作してるウクライナ人かロシア人、今でも農地に放射線量が残るベラルーシの畑を耕す農民がいるのだろう。そういった忘れられそうな人でも、その土地にいる限り、現実を受け止めて生きていく。よその土地へ移ってもいいし、死んでもいいが、残念ながらその土地に居て生きているから。

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