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信岡ひかる新曲「Crazy amazing」発売記念 特集 小林清美Part4  飛弾せりなインタビュー  「架空のアニメにしてノンフィクション 『カード戦士飛弾せりな』プロジェクトの全貌に迫る」

 

小林清美特集Part4では、この特集でも度々名前が登場する「カード戦士飛弾せりな」について、飛弾せりなさん御本人に話を伺った。

  過去の小林清美特集は下記のとおり。

Part2 小林清美インタビュー(後編)
Part3 南波一海インタビュー  




おそらく今のK&Mミュージックを語る上で「カード戦士飛弾せりな」は大きな一角を占める欠かせないものだが、その全貌は未だ謎に包まれている。架空のアニメの主題歌という入り口ではじまった未曾有のプロジェクトは一体どこに向かっているのか?



飛弾せりな プロフィール

2015年4月10日に「カード先生飛弾せりな」でデビュー。

架空のアニメを歌で展開するというプロジェクトは
「第~話 カード戦士飛弾せりな ~編~」という形で続いており

オープニング主題歌「カード戦士飛弾せりな」
第1話「カード戦士飛弾せりな」~出逢い編~
第2話「カード戦士飛弾せりな」~片思い編~
第3話「カード戦士飛弾せりな」~トキメキ10KISS編~
第4話「カード戦士飛弾せりな」~なきむし編~
第5話「カード戦士飛弾せりな」~戦い序章編~
第6話「カード戦士飛弾せりな」~戦い編~

の7曲が現在、CD-Rで発表されている。

相性はせりな、せりせり。
好きな声優は坂本真綾。

(「戦い序章編」からはCDジャケットがアニメ風のキャラクターへと変化。架空のアニメというコンセプトがより極まっている)



信岡ひかる新曲「Crazy amazing」発売記念。
特集 小林清美 Part4  飛弾せりなインタビュー

架空のアニメにしてノンフィクション
「カード戦士飛弾せりな」プロジェクトの全貌に迫る。





——『ゴットタン』(テレビ東京系)以降、GYAO!の「ぶるぺん」やAbemaTVの「矢口真里の火曜THE NIGHT」といった、トークバラエティに小林先生といっしょに出演する機会が増えていますね。


 そうですね。(小林)先生の話をお聞きしたいという形でオファーが来ているのですが、そこに私や中嶋ふたばちゃんもいっしょに出したいということで、鏡星で出させていただいてるんですよ。


——「ぶるぺん」を見ていて思ったのですが、先生はもちろんですが、横で見ている飛弾さんの表情がすごく面白かったです。


 よく言われるんですよ(笑)
 自分でも、あんなふうに見てるんだって思って、驚きました。


—— 矢口さんの番組を見ていて感じたのですが、普通に考えたら先生がボケで飛弾さんがツッコミじゃないですか。先生のぶっとんだ発言に対して、「先生それ違いますよ」って言う役割というか。でも番組を見ていたら飛弾さんまで「私、幽体離脱できるんです」と言い出して。


 でも、あれは、ほんとにちっちゃい頃から、みんなできると思っていたので。矢口さんがCM中に海外のセレブの間で幽体離脱が流行っているって話されたので「私、ちっちゃい頃からできますよ」って言ったら、みんな「え~」って言って。そこは全然…。



—— みんなが、できることではないですよ(笑)


 私は先生みたいに宇宙に行ったことはないし、宇宙人に会ったことはないです。でも、幽体離脱はちっちゃい頃からよくあることです(笑)



「私、絶対この人に教えてもらおう」
と思ったんですよ。





—— 先生との出会いについて教えてください。


 K&Mミュージックの歴史の中でいうと、私はそんなに長くはないんですよ。先生と知り合ったのは18歳ぐらいの頃です。自分から電話して、スクールで教えていただきました。元々、山梨にいる時は声優の事務所に入ってまして、K&Mでは、レッスンだけを受けていて、練習したい曲を持っていたり、演技の指導をしてもらっていました。



—— 当時は先生とはそこまで親密ではなかったんですか?



 今程ではないですね。でも、先生は最初に会った時から「せりちゃん、せりちゃん」と呼んでくれました。はじめてお話した時に「私、絶対この人に教えてもらおう」と思ったんですよ。


—— 運命的なものを感じたんですか?



 その時は先生のことを何も知らなかったのですが、「私は絶対この人がいい。
 絶対この人に教えてもらいたい」って思って、レッスンを受けました。
 最初から違和感はなかったです。



——『The NIGHT』でも「霊感が強い」と、おっしゃってましたが、直感的に「こうだ」と思うことは、よくあるのですか?



 人との関わりについてはあると思います。
 瞬間的にわかるみたいな。
 長い付き合いになる人とはわりとあります。



—— 声優には昔からなりたかったのですか?



 小さい時から、声のお芝居が好きで小学生の頃から放送のことをやっていて。声優という仕事があると知ってなりたいって思いました。



—— アニメが好きだったんですか?



 そういうわけでもないんですよね。
 アニメも好きで見てましたけど、アニメが好きだから声優になりたいというよりは、アナウンスや朗読といった、声を使った表現に興味があったという感じです。

 しっかり職業としてなりたいと思ったのは高校生の時ですね。
 進路を決める時に、こういうのを(声の仕事)やってみたいんだよね。と保育園からの友達に話したら「せりな、小学生の時からやってるもんね」って言われて、そういえばそうだと気づいたという感じですね。



—— それで、山梨から上京されたという感じですか?



 家が母子家庭なので、すぐには山梨から出させてもらえなくて。
 歯科衛生士の専門学校に通いながら、声優事務所のオーディションを受けて合格しました。
 それで、卒業してから上京したら、話が違ったということですね(笑)





「先生がアニメを作るから」





—— その後、「カード戦士飛弾せりな」が生まれることになるのですが、詳しい経緯を聞かせてください。



 専門学校卒業して上京する時に事務所の人に決めてもらって住むところも決まったんですけど、事務所に行ったら契約書を出されて、(多額の)金額を払うように提示されて。
 私は特待生で入ったと思っていたので、違うんじゃないかと思って。



—— 事務所に所属する時にお金を取る所ってありますよね。



 「どうしたらいいかわかんないんです」ってめっちゃ長文のLINEを先生に送ったら、すぐに電話がかかってきて、すぐに会おうって話になったんです。
 それで相談したら「わかった。先生が何とかしてあげよう」って話になって。
その後、何回か打ち合わせをして、私が「声優になりたい」って話をして。
でも先生の歌も好きなので、歌手でもいいんですけど、という話をしたら「でも、せりなのやりたいことは声優さんだから」って言ってくれて
「じゃあ、先生が作ってあげるよ」って。



——「アニメを作る」と言われたのですか?



 そうです。「先生がアニメを作るから、せりは舞台で歌を歌いながら声優をやればいいんじゃない」って言われました。
 でも、タイトルを知ったのは、OP曲ができてからなんですよ。
「曲ができたのでレッスンにおいで」って言われて、電車で神奈川教室に向かっていたら「これが歌詞だよ」って送られてきたのを読んだら

 「カード戦士飛弾せりな」って書いてあったんですよ。

 これ、どんなアニメだって思って!?



(記念すべきデビュー作)




—— 魔法少女モノに決まった理由は?



 「何が好き?」って最初に聞かれて、例えばアニメだったら、子どもの頃に『カードキャプターさくら』が好きだって答えて、あと「宇宙や空も好きです」と、答えて好きなものを並べていったら「はい。わかった」って言って、「カード戦士」ができました。




—— 曲を受け取って、どう思われましたか?




 最初はマジか? って、思いましたよ。
 でも、他の事務所だったら、こんなにすぐに曲をいただいてレッスンしてもらえるなんてことはありえないじゃないですか。

 それに、よくよく考えたら、これって、せりなにしか歌えない曲ですし。




—— 自分の名前が歌のタイトルですからね。架空のアニメなのに、飛弾せりなのドキュメンタリーでもあることも含めて、色々凄いです。




 普段、私が先生と話しているさりげないことを先生は覚えていて、それを曲にしてくれているので、だから、スゴイなぁと思います。




—— 細かい設定は決まってるんですか? どういうふうに作っているのかが、凄く謎で。




 それは私も謎です(笑)なんとなくは聞いてますけど、これからどうなっていくのかも、私はわからないし、知らされていないです。




—— 曲をいただくまで、どういう展開になるかわからない?



 
 先生の頭の中ではできてると思うんですよ。
 でもそれが私には読めないから(笑)できあがってくるまでわからないんですよね。
 こういうのはどう? ってのは先生からは言われますし、曲を作る段階では自分の意見は言わせてもらいます。
 でも、突然「ボン」って、できたよ。って来ることもあります。




—— 飛弾さんの状況に対する適応能力も面白いですね。すごく特殊な状況で展開されているプロジェクトなのに、飛弾さんが違和感なく馴染んでいるのが面白くて。




 先生だからだと思います。
 何でも先生の言うとおりってわけじゃないですけど、先生は全部、せりなのことを考えてやってくれているので、それを否定はしないですね。




—— 逆に包容力を感じるんですよね。先生は、この子たちを私が守らなければって気持ちで教え子さんを見ているのだろうけど、バラエティ番組を見ると横にいる飛弾さんが優しく見守っているように見えるんですよね。だから、だんだん横にいる飛弾さんが面白くなってくるんですよ。




 私は普通にしてるんですけどね(笑)
 先生が大好きなだけなので。




——「カード戦士」は普段、何をしてるんですか? 




 歯科衛生士じゃないですか(笑)




—— トランプを投げるといったパフォーマンスは先生が考えているんですか?




 元々、曲をもらう時は振り付けがあるんですけど、私がなくしちゃうんです。




—— え? どういうことですか?




 曲をもらう時に先生が振り付けをしてくれるんですけど、歌っているうちに私がとっちゃうんです(笑)
 フリをつけなくなっちゃうという。
 踊りたいとは思うんですけど。



—— 元々、細かいダンスのフリがあるんですか?



 「片思い編」はないですね。「出逢い編」はもっと細かく振り付けがあるんですけど、私がやらないだけで…。今度やりますね(笑)



—— 曲がどんどん増えてますね。最近は「カード戦士飛弾せりな」の曲をライブでまとめて歌うじゃないですか。以前は「空に書いた手紙」等の曲も歌ってましたけど。




 実はカバーしていた曲もオリジナルをそのまま歌うのではなくて「カード戦士」用に歌詞を変えて歌ってたんですよ。

 例えば「トランプ」というキーワードが入っていたり。

「カード戦士」の曲がある程度そろってからは、それだけで行こうという感じになってますね。




—— 続けざまに5~6曲を歌いますよね。MCがないことが多いですけど、息切れしないんですか?




 最初は水を飲んでたんですけど、30分の持ち時間で全曲やっても、息切れしないようになりました。




— 歌は昔からやっていたのですか? 




 「ハモネプ」みたいなアカペラグループを中学生の時から社会人の方と組んでやっていました。
 歌は趣味でやっていて。中学の時から合唱はやっていました。
 でも、全然「まだまだ」だと思いますね。
 先生といっしょに鏡星をやっていると。




—— どのあたりが違うと思われますか?




 全部違いますね。
 声の出し方も表現も、「まだまだ」だなぁと思いますね。




—— 先生は「飛弾さんが辞めるまで続ける」と言ってますが。




 でも、私は先生が嫌って言うまで、続けます(笑)



—— どっちが先に根をあげるかの勝負ですね。どれくらい続くんですか? って聞いたら「終りませんよ」って言われて。



 そうですよ。終わらないです。こんなことは他の事務所だと絶対できないことだと思うんですよ。先生だからできることだと思うんです。





—— いつも見ていると、慣れてしまうんですけど、冷静に考えると前人未到のよくわからないことをやってますよね。



 

 アニメのないアニメの主題歌ですし。




—— しかも、ノンフィクションですし。 飛弾さんが「カード戦士」になって何年くらいになるんですか?



 2016年の4月からですから2年ですね。




—— まだ2年なんですね。飛弾さんってずっとK&Mにいるみたいなイメージが、ありますね。


 嬉しいです。4月10日。二年前の先生の誕生日の時に、お披露目だったんですよ。



—— 飛弾さん自体は今後、どうしていきたいというのはあるんですか?



 先生についていきたいです。





—— ひたすらついていく(笑)歯科衛生士の仕事は飛弾さんにとっては、どういう位置付けなんですか?




 目標は声優ですが、歯科衛生士の仕事も好きなんですよ。
 ライブやオーディションがある時は優先したいので、融通を効かせていただける環境で働いてます。
 でも、こちらも勉強したいですし、講習会にも行かせていただいてます。




—— 歯科衛生士は学んでいくと、どういう職種になるんですか?




 認定がもらえるんです。
 歯科にも外科とか歯周病とか虫歯とかあって、私が今いるのは歯周病の専門の先生のところなんですよ。
 歯科医も資格をもらうと歯周病の歯科衛生士になれます。




—— 一人で患者さんを持つことができるようになるんですか? 




 歯周病の治療ができるようになります。
 削ったりはできないんですけど、治すことはできるんです。




—— 凄いですね。話が戻りますが、先生とバラエティに出演する機会が増えてますが、今後どうなっていくと思いますか?




 どうなんですかね。ただ、先生とも話をするんですけど、辞めないってことが一番大事じゃないですか。
 
 続けることが一番難しいけど、続けていればなんとかなる。
 
 それが自分の思っていたことと違っていても、何かチャンスがあるかもしれないですし、先生もずっと音楽を続けてきたわけですし。
 
 だから、入り口がどうであれ、そこから先生の音楽を聞いてくれる人が増えるんであれば、いいと思います。




—— 先生といっしょにバラエティに出ていて、飛弾さんの中では何か変化はありますか? 




 う~ん。どうですかね。




—— ここに居ていいのかなぁとか。




 それは思います(笑)
 私ここに居ていいのかなぁってのは思いますけど、でもそれも先生は「せり、いっしょに出よう」って言ってくれるので「はい」と答えてます。




—— 他の生徒さんと較べると飛弾さんは年齢的にも大人ですので、先生にとっては妹みたいな感じなんですかね?




 なんか、家族みたいな感じで(笑)
 私も先生には嘘を一個もつかないし。全部丸裸です。




—— プライベートでも遊びに行ったりするんですか?



 はい。ご飯につれていってもらったりします。




—— 面白い距離感ですよね。


 そうですね。
 でも、しっかりするところはしっかりしてるし、真剣にやるところは真剣にやるし。
 友達や家族のように接してくれる時もあれば、ちゃんと叱ってくれる時もあるし教えてくれる時もあるし、という感じですね。




—— 新しい「カード戦士」のオーディションがおこなわれることが先日発表されましたが、最後に今後の展望について教えてください。




 オーディションは私も審査に参加するので、楽しみです。
 最終目標は、夕方や深夜にアニメが放送されることですね。




—— アニメ化が目標なんですね。いつ頃、実現できると思いますか?




 辞めなければ、できると思います。




—— ありがとうございました。




 Part5に続く。




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