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「Crazy amazing」 音楽は生きている。(小林清美特集を振り返って)



信岡ひかるさんの新曲「Crazy amazing」の発売を記念しておこなってきました小林清美特集ですが、昨日公開したPart6のバックバンド・トークで一区切りと成ります。


 もちろん、リリースイベントなどの「Crazy amazing」に関連したイベントは続いていくのですが、小林先生の特集としてのインタビュー記事はここまでです。
    終了と言わないのは、また何か機会があれば続けたいからで、そこは雑誌とは違うnoteのマガジン機能だからこその連続性ではないかと思います。



 小林先生には2016年にインタビューさせていただき、その後も信岡ひかるさんのお仕事を通して色々お世話になっていました。

 楽曲はもちろんのこと、ご本人もとても魅力的な方で、またいつかインタビューをしたいと思っていた時に、新曲リリースのタイミングと、小林先生が『ゴットタン』に出演して以降、バラエティ番組等の露出が増えたタイミングが重なったこともあり、これはやらねばと思いたちました。




 特集をやっていく中で発見することがたくさんありました。リリースに向けたジャケット撮影やデザイン、プレスリリースの文章を考える作業と同時進行だったのですが、小林先生へのインタビューなどを通して、この曲はどういうことを歌った曲なのか? この曲の魅力を伝えるために、より深いアプローチをするにはどうしたらいいのか? を考えていきました。

中でも「もう、無理して笑わなくてもいいんだよ。」というキャッチフレーズは、小林先生にインタビューをしなければ絶対に出てこなかった言葉だと思います。


 

 また、今回の歌は、歌詞が耳で聴いたものと読んだものでは印象が違うため、歌詞だけのフライヤーも用意しました。
 デザインしてくれたのは、以前、ユーストリームやスタジオボイスのWEB版で一緒にドラマ対談をいっしょにおこなっていた本橋優輝/ATOM-AGEさんです。



 


一番好きな歌詞は

一生キミを好きでいる事だって
愛だって無い事だって
分かりすぎる事分かって無い

というところです。 あの歌詞を聴いた時に、小林先生はこれを言っちゃう人なんだなぁ。「すげぇ」と思いました。

 「もうキミに笑うのは辞めようかな…」という締めの歌詞も凄いですね。笑えなかった子が笑えるようになる物語や歌はたくさんあるのですが、無理して笑っていた子が笑わなくてもいいんだ。と気づくことを肯定的に描けたのは本当に凄いと思うし、今の時代にいちばん必要なメッセージだと思います。

 特集をやる中で、もう一つ発見があったのは、小林先生の曲を聞き直したことです。
 特にPeach sugar snowのミニアルバム「キミと僕のwhisper」は、最近までずっと聴いてます。クラブミュージックよりのサウンドはもちろんですが、やっぱりファンタジックなんだけど嘘がない歌詞に圧倒されました。


 

人々の思いが交差する場所



 特集を組むことで「Crazy amazing」という一つの曲が出来上がっていく過程をちゃんと残しておきたいと思いもありました。
  世の中に出ている音楽の多くがそうだと思うのですが、この曲にも多くの方々が関わっていて、みなさまの協力なしには成立しないものでした。
 

 それは作品が出来上がって以降のリリースにしても同様で、デザイナー、カメラマン、MV監督、マスコミ関係者、CDショップの方々、そしてCDを購入しイベントに参加してくださったお客様、多くの方々がこの曲には関わっています。

 そんな人々の思いが交差する場所として信岡ひかるさんが歌う「Crazy amazing」という曲があるのだと思います。


 そこには様々な物語があり、全てを書き残すことはできないにしても、その片鱗だけでも書き残しておきたいと思って進めていきました。


 作品に対しては思い入れが強すぎて客観的に慣れないところがあるため、仕事でレビューを書くような感覚で書くことはできないのですが、一点だけ触れるならば「Crazy amazing」の面白いところは聴く人によって解釈が大きく変わるところだと思っています。

 ひかるさんのために書かれた歌詞でありながら、先生の他の曲と同様に先生の実感や人生観のようなものもしっかり入っていて、そこに林兄弟さんやオバタさんのバンドサウンドが加わることで、誰もが自分のことを投影できる余白のようなものがたくさんある曲だと思います。

 同時に面白いのは曲自体が日々変化していることです。

 すでにMV等で音源を聴いてライブを見た方ならわかるかと思いますが、ライブを重ねることで、ひかるさんの歌い方はどんどん違うものとなっています。どのライブにもその時にしか聴けないニュアンスがあって、歌い続けることによって、どんどん変化していっているのがよくわかります。
 そこに先生のピアノ等のコラボが入ったものもたくさんあるので、ライブの数だけ「Crazy amaizng」があると言っても過言ではないのではと思います。




 音楽って生きているんだと「Crazy amazing」を聴いていると思います。音源化されて終りではなくて、その後、歌い続けることで、どんどん曲自体が歌う人と共に成長していく。そういう一つの曲が生き物のように育っていく過程に毎回立ち会っているように思えるのが、この曲を聴く楽しみです。

 


 


 5月26日(土)には信岡ひかるさんの生誕祭が行われます。

 この日はバンド編成のライブという滅多にない機会です。是非、遊びに来てください。



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