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大人だって問答無用で褒められたい。

あのですね、たまたま観た「クィア・アイ」がですね、イケメンがむちゃくちゃ全方位から褒めまくる!ってやつだったので、観ながら「あ〜〜〜〜〜私もイケメンに褒められた〜〜〜い!!!!」ってなりましたよ。

全方位からイケメンが褒めてくれる、と書くと主人公モテモテ系の恋愛モノのような印象になりそうですけれど、私が観た「クィア・アイ」はものすごくざっくり言うと、イケメン5人がイケてない人たちを改造するTV番組

5人がかりで依頼人を大改造するので、ある意味「主人公(依頼人)モテモテ系」ではあるかもしれない。


こう言う変身番組は昔から各種あったと思うんですけれど、「クィア・アイ」は見た目の変身だけはなくて、中身も大改造しちゃいます。食生活にも口を出すし、「勇気を出すために、物理的に高いところから飛んでみようぜ!」と連れ出したりするし、家も改造もしちゃう。衣食住ひっくるめて1人の人間を構成する要素だから、なのかな?

5人がそれぞれ何のプロかと言うと、こんな感じ。

・カルチャー担当(心意気とか意識を改造しちゃうよ)
・ファッション担当(お洋服の選び方から指南するよ)
・身だしなみ担当(髪型〜お肌を整えるよ)
・インテリア担当(住居を改造しまくるよ)
・フード・ワイン担当(ジャンク食べずに自炊しようぜ)


メンバー全員がゲイだそうなので、そういった話もLGBTQな話などももちろん絡んできたりするのだけれど、私がこの番組にノックアウト食らったのは冒頭にも書いた「イケメンが全方位からマシンガンのごとくに依頼人を褒めてくれる」ってとこでした。


依頼人は色んな事情で「イケてない」人たち。美形じゃないから恋愛は無理だと諦めている人だったり、人間嫌い(?)だったり。趣味や仕事にかまけすぎて、自分自身に手が回らない、回す気力がない人も。

プロだから、5人はそれぞれイケてるわけです。でも、だからといって「イケてない」依頼人を見下すことはしないし、否定もしない。改造前はそれなりにダメ出しもするんですけれども、しょっぱなから褒め言葉を惜しみなく使います。

ボサボサのヒゲでも「(ヒゲの)色味が素敵よ」と褒めたり、「元々服のセンスは良いんだから、体の方を引き締めるべきね」と褒めた上での提案をしたり。

ゲイネタかもしれないけれど、「見た目を変えても(元々の)ブサイクは変わらないさ」という男性の依頼人に「10年前に出会って貴方がゲイだったら、私の方から付き合ってって言うわ!」と返したり。自虐や否定には同意せずに、ポジティブな言葉の打ち返しをするんですよ。


改造は三日間行われますが、その間中ずっと褒めまくり。少しずつ改造が進むたびに「最高!」「かっこいい!」「すごく似合ってる!」と、メンバーがとても喜んでくれるんです。ほぼほぼ無条件で依頼人の良いところを見つけ、声と態度に出して褒めまくる。

そうやって改造されていくうち、依頼人の目がどんどん輝いていくのが観ていて分かります。序盤に自信なさそうに目を伏せがちに喋っていた人も、あまり乗り気じゃなくて茶化すような態度だった人も、三日を終える頃には相手の顔を見て話すようになってくるし、自然と背筋も伸びてくるし、テンションもどんどん上がってきてる。よくお花に綺麗な言葉をかけ続けると、花も綺麗に咲くと聞くけれど、ほんとそんな感じ。人としてワントーン明るくなっていく感じが手に取るように伝わってくる。

そりゃイケメンに5人がかりで全方位から褒めまくられたら嬉しいよね〜〜〜〜!!!むっちゃわかる…!!相手が全力で「あなたにはこういう良いところがあるの、それをもっと良くしたいのよ」と自分に向き合ってくれるんですよ。そんなの、オチないわけがないじゃない…!!!!!

大人だって問答無用で褒められたいの。


これを書きながら「クィア・アイ」をイヤホンで聞いてたら、だんだん番組内の褒め言葉が自分に向かって言われているような気がしてきた(気のせい)ので、とにかく無条件に褒められたい…という気分になったら、「褒め褒めドーピング」として見返すのも良いかもしれないな、コレ。

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