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「教育データ見える化ダッシュボード」で教育データを見てみませんか?


教育データ見える化ダッシュボードとは

世の中にある「教育に関するデータ」を見える化する試みとして、ひそかに「教育データ見える化ダッシュボード」が公開されています。
今までありそうで意外となかった、考え方はシンプルだけど面白い、結構画期的なダッシュボードになっていると思います。教育をデータでみるための、ベースのベースになるようなダッシュボードです。
(ダッシュボード自体はGoogleStudioで開発されてます。僕はどんなデータを入れるかなどに少し首を突っ込んだだけで開発はしていません。開発は井澤萌さんがしています。流石や…)

こちらのURLからアクセスできます↓

このnoteの目的はダッシュボードを見てもらうために紹介することなんですが、それだけだと上の内容だけで終わりなので、せっかくだから教育に関するデータの現状や活用などについて簡単に書いてみます。

「はじめに」画面はこんな感じ

教育データの現状

例えば文科省が調査した自治体ごとの働き方改革の状況は、こんな感じでPDFにまとめられたりはしているのですが、都道府県を超えて比較をしたり、調査をしたりするのはかなりの労力を要します。

PDFを全部あけるのはチョット辛い

また、学校統計調査などエクセルデータでまとまっている基本調査などもあるにはあるものの、一目ですぐにわかるといった性質のものではないため、一目で見るのはやっぱり少し面倒でした。

教育データの宝庫
エクセルでは落とせる

データ「直感的に」「比較しやすく」見える化する

こうした教育に関するデータが「直感的に」「比較しやすく」まとまっているのが冒頭の「教育データ見える化ダッシュボード」です。

ちなみに、日本学校保健会ではすでにTableauというサービスを利用して感染症情報に関するデータを公開しています。(過去関わったプロジェクトなので手前味噌なんですけど)

たぶんあんまり知られてないけど結構先進的ですごいですよこれ

このシステムではこうした感染の流行情報を公開することで、隣接地区の感染症の拡大状況等を把握できるようになっています。感染症の拡大抑制に寄与する仕組み(システム)として、主に自治体職員や学校の養護教諭、医療関係者などが活用しています。

このようにデータをダッシュボードの器の中に入れることで「自分が見たいデータだけを抽出してみる」、あるいは「他のデータと比較してみる」といった、利用者の立場や役職、用途などにあわせたデータの抜粋・比較などができるようになり、データそのものの使いやすさや可能性が広がります。

自治体ごとの働き方改革の状況を見える化する

また、直近では「働き方改革の状況を見える化する」ことも話題として取り上げられています。
2023年8月28日に中教審から出された提言の中にも同様の主旨の記載があります。

教師を取り巻く環境整備について緊急的に取り組むべき施策 (提言)

https://www.mext.go.jp/content/230828-mext_zaimu-000031605_1.pdf

上記PDFから抜粋

教育データ見える化ダッシュボードの中では、「働き方改革の実施率・働き方改革の実施率(詳細)」のタブの中で、下記のような形で文科省の働き方改革調査のデータを可視化しています。

キャプチャだと小さくなるので見づらいですけど

新年度(4月)の開始日を比較する

新年度(4月)の学校開始日は、実は自治体によってまちまちです。今年度であれば、4/5にはじまるところもあれば4/8にはじまるところもあったりします。ただ、たとえば4/4や4/5に新年度の登校がはじまるところは、教員は1週目の土日(4/2や4/3)に休日出勤しなければ準備が間に合わなかったりします。子供が来る前に整えておかなければならないことがたくさんあるからです。

今年のカレンダーで表すとこんな感じ

そして、この開始日は基本的には自治体の学校管理規則に沿って決まっています。
教育データ見える化ダッシュボードの中では、こうした各自治体の学校管理規則をすべて調べ上げたデータが掲載されています。自分の自治体は新年度がいつ始まるのか、それが遅いのか早いのか、といった状況が一目でわかります。

開始日ごとに色付けされていて、抽出して比較もできます

今後

現時点ではこのダッシュボードの中では、「自治体や行政が出しているが比較しづらい形になっているデータ」や「PDFなどになっておりそもそも比較ができないデータ」を使いやすく、比較しやすいデータとして掲載しています。
また、都道府県や市町村だけではなく、「設置学校数」での比較や絞り込みもできるようになっています。これは学校・行政関係者にとっては結構面白い機能になっているんじゃないかと思います。

まだデータは限られていますが、随時データを追加してこのダッシュボードを育てていきつつ、ダッシュボードを利用する方の施策や取組を進める原動力になったり、調査の時間を少しでも削減できたり、といった使い方をしていけるとよいのかなと思ったりしています。いろんな方からいろんなご意見をいただければと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。


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