Future Education 学校をイノベーションする14の教育論

2021年1冊目
年明けに再読。

GIGAスクール構想やICT教育が話題の教育界。
これから大きく変わるであろう教育の在り方を知りたくて、そして何らかのエッセンスは高校生へのトレーニング指導にも活きるだろうと思い購入しました。

結論から言うと購入して良かったなと感じています。
以下、気になった文を抜粋。


”学校とリアルな社会では賢さの定義が違います。高校までは、教科書の範囲内で問題が与えられ、一人で解ければ良い。これが学校の賢さ。でも、リアルな社会は違う。高度に情報化している現代社会では、自ら解くべき課題を設定しなければなりません。与えられた問いを一人で解く賢さではなく、自分で問いを設定し、多くの人々を巻き込みながら解くことが、リアルな社旗における賢さなのです。”

学校とリアルな社会では賢さの質が全く違う。問題を発見する力、問題を解決する力、他者と協力して活動する力などを育む、そして育める環境を整備することはとても大事だなと思います。もちろんテストで良い点数を取るということも学問を追求する上では必要なこと。

問題を発見する力を養う入り口としては、軸を自分に向けて取り組んだ方が高めやすいかなと思います。その点では、目標設定という行動は良い手段だと思います。
例えば、新入生が「3年生時には全国大会に出る!」という目標を設定したとして、現時点で何の能力をどこまで上げなければならないかという認識が必要となります。それが問題を見つける力となります。もちろん、ただ単に「技術を高める」とか「体力をつける」といったとても大まかな物ではなく、そこを深掘りさせていくことが必要です。その深掘りの仕方を教えるという役目が学生に携わる大人たちの役目だと思います。



もうひとつ抜粋

“世界では優れた先生こそ社会貢献を考えている”

教育が(将来的な)社会貢献であることは間違いない。
では、どのような教育で、生徒達の何を高められると社会貢献になるのかという点を考える必要がある。

高校生を対象としたストレングスコーチという立場の私からすると、日常的にウエイトトレーニングを経験させる環境を与えることで、生徒の卒業後の健康に関する知識や運動習慣の構築に繋がり、その人の健康増進に貢献するかと思う。
トレーニングを継続的に取り組むことによって、問題を発見する力、問題を解決する力も養えると思っている。
真摯にトレーニングに取り組むことで、弱点などが浮き彫りになることがある。その弱点が競技プレーの質に関係していることもある。自分の身体と向き合うことで問題を見つける能力も上がるはず。

解決する力とは、具体的に言うと、解決手段の幅の拡張と質の向上の2点であると考える。
例えば、欠如した下肢柔軟性を改善したい場合、多くの場合はストレッチという手段を取り入れるだろう。手段の幅を広げる場合は、入浴+ストレッチなどの何かを追加したものや、可動域を大きく使った筋トレなどの全く別の手段がある。
手段の質の向上というと、ストレッチの種類選択や伸長時間の程度、呼吸法の見直しなどが挙げられるだろう。
しかし一方で、生徒自身が一人で考えて手段の幅を広げたり、質を高めたり、その中から最適なものを選択するのは至難の業だろう。そこで大人の出番である。手段を模索している生徒に対して、調べ方を教えたりなどの助言をする役割はとても重要だと思う。

問題発見や解決する力などは、アスリートだろうが一般社会人だろうが必要な力なので、トレーニングを通じて向上できるかが学校に属するストレングスコーチの役割の一つになるのかなと思う。

トレーニング系だけでなく教育に関する知見もどんどんブラッシュアップしていかないとな。学びが増えるな。楽しくなっちゃうね~

https://www.kyobun.co.jp/comprehensive/s20201113/

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