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求道会館(東京都文京区・東大前駅)

浄土真宗大谷派の教えを広めるべく僧侶の近角常観によって開館された求道会館は、仏教に関連する建物でありながら木造ではなく石造の宮殿のような外観で正面にある4本の石柱が印象的な建物である。設計したのはヨーロッパ式の建築を日本に採り入れていた武田五一。彼の設計したものは主に西日本に点在しており、求道会館は隣接する求道学舎と共に東京に現存する数少ない建物になっており、現在は東京都指定有形文化財として指定されている。

月に一度だけ限られた時間に一般公開しているという情報を知って、いてもたってもいられずに訪問することに。厳密にいえばミュージアムとは異なるものの、中に入って往時の様子を知ることができる史跡はやはり貴重。なんといっても月に一度の開放日も見学できる時間は午後1時から2時半までの限られた90分だけというレア度がかなり高い建物である。

外観はかなり目立つ

2階建ての建物はまず1階の講堂から。中に入ると2階までの吹き抜けになっており、天井に張り巡らされた組み木がとても印象的な造り。日本では最初の試みとされている。正面には純和式の白木造りでできた六角堂の中に仏像が鎮座しており、広い講堂は聴講のための長椅子が整然と並び、その椅子の背もたれには教板が収納してあるという仕組み。後ろの席の人は前の席の背もたれから教版を引っ張り出して机として使用することができる。仏教の講義を授業として受けていた様子が窺える。

この机いいね

2階へは階段で上る。中央の吹き抜けに向かって段差が下っている床は座れるような広さを持っており、2階の参列者はここに座って聴講していたという。2階の6枚あるステンドグラスには仏陀が悟りを開いたとされる菩提樹がそれぞれデザインされている他、2階の奥には暖炉もある畳敷の小会堂もある。

2階からの眺め ホールですね

近角常観の死後はその弟が跡を継いだものの、その弟が亡くなると後継者もなく不在となり一度は廃墟になって朽ち果てて行くばかりだったところ、修復されて現在にまで命を長らえた求道会館。ヨーロッパ式の建築に日本古来の建築技術を組み合わせた貴重な建物である。トイレは洋式。

和室も良いですなぁ


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