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昭和天皇記念館(東京都立川市・立川駅その他)

昭和記念公園を回っている最中に雨が降りはじめてきて、雨宿りする意味でも屋内に逃げ込もうと、昭和天皇記念館へ。公園の入場時にセット券を購入したのでもともと行く予定だったけれど、想像以上に疲労が半端なかったので諦めようかと考えていた矢先、でも雨宿りくらいはしておこうと当初の予定をそのまま実行した次第。昭和記念公園内の無料エリアにあり、こちらは立川駅の方が近いかもしれない。花みどり文化センターという建物の中にある。館内は皇室の貴重な資料が多いためか撮影はできない。

館内は1フロア。昭和天皇の事績についてを紹介している。大正天皇の跡を継いだ昭和天皇。折りしも日本は戦争への道を歩もうとしている最中で、大日本帝国憲法下における国家元首として日本を背負うことになる。歴代天皇の中では最も在位期間が長く、昭和は64年まで続いた。
館内には専用の車(ロールスロイス)や署名・捺印といった執務に使われた机、天皇皇后両陛下の椅子などが展示されている。ちなみに専門スタッフの方が常駐しており、展示内容についても丁寧に説明をしてくれる。

ここはもともと寄付で建てられた展示室だそうで、昭和天皇を敬愛する人たちの多かったことが窺える。昭和天皇のお印(皇族の個々にあるシンボルマーク)が若竹だったため、床は節のない中国製の竹を探し出し(日本の竹は節があるので難しい)6ミリの薄さに削って8枚重ねたものを敷き詰めている。天井にも竹のお印や香淳皇后の桃が設えてある。生物学の研究をしていたことから壁には化石などが残るドイツの大理石、一部の床にもイスラエルの大理石が使われているという、かなりの手間がかかった記念館。

当時皇太子だった天皇皇后両陛下も来訪

企画展示として絵葉書やポスターに使われた皇室の肖像画を展示している。また、注目なのは展示室の終わりにある2枚の絵画。関東大震災の翌日の様子を描いた絵画で、これは東宮御所にずっとあったもので、これまでは皇室のみが観ることができたもの。21世紀に入ってこの記念館ができたことで貸し出された絵画で、世界で唯一ここでだけ観ることができるという絵画だそう。

研究時に使用した顕微鏡の同型 現物は資料館の中にある

最後には生物学の研究室が再現されており、まるで大学の研究室並みに詳細な研究をしていたことがわかる。新種も多く発見している。粘菌においては研究の第一人者である南方熊楠のもとに訪れたりもしているなど、生物学者としての面が見られるのが興味深い。トイレは洋式。

さすがに達筆

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