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紙の博物館(東京都北区・王子駅)

北区王子の飛鳥山公園には3つの博物館がある。昨今の渋沢栄一ブームで彼の住居があったこの一帯が注目を浴びており、この紙の博物館も渋沢栄一が王子に製紙会社を誕生させたことが大いに関係している。

飛鳥山公園は頂上まで階段か無料のモノレールで上がることができる。モノレールは正味2分くらいの旅。頂上から少し歩くと児童公園のそばに紙の博物館がある。

児童公園のすぐそば

紙の博物館は4階建てで、入口は2階。円形の常設展示室では、王子の地にまつわる製紙の歴史と、どのようにして木材からパルプ、そして紙となって行くのかという製造工程を中心にした展示を行なっている。世界最初の抄紙機(紙漉き機)の複製展示や、蒸留釜の模型、そして現在の使用されている抄紙機の模型などが展示されており、とても巨大な装置でもって製造されていることがわかる。

めちゃでかいのがわかる

階段を上がって吹き抜けになっている3階はやや子供向けの展示。紙がどういう形でリサイクルされているのか、どんな種類の紙があるのか、紙の工場ではどんな工程で行っているのかの動画など、わかりやすい形で学べる。大人でも分からないもんな。

吹き抜けってワクワクする

更に階段を上がって4階では紙の歴史についての展示がある。古代に使われたパピルスや木簡からやがて中国で紙が発明され、アジアや世界へ広がって行くというその発展の歴史を紹介している。日本では仏教文化の伝来とともに経文を伝えるために紙の文化が必然的に発展することになった。江戸時代に至って印刷技術の進歩とともに時期を同じくして紙の製造技術も必要になり、技術者による製紙が急増した。紙にするために必要な効果的な繊維の取れる楮や三椏といった木が注目される。これらの木は博物館の入り口にも植えられている。お札などに使われる透かし技術なども説明されている。

紙で出来た服とか

階段を降りた1階は資料閲覧室になっている。また記念碑のコーナーもある。さほど広くないスペースに大量の記念碑が並べられていてある意味シュールでもある。トイレはウォシュレット式。紙の博物館ならではで、牛乳パックのリサイクルバルブから作られているというペーパータオルの説明もある。

記念碑ギュウギュウ


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