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シルク博物館〜横浜開港資料館〜横浜市都市発展記念館&ユーラシア文化館〜横浜開港記念館〜神奈川県立歴史博物館(横浜市中区・櫻木町駅)

櫻木町から馬車道周辺のエリアは徒歩で踏破できるくらいの距離の間にいくつもの資料館や展示室がある。すぐ近くにある山下公園を尻目に晴れた日を散歩するにはもってこいの場所である。たくさんの建築もあってオススメのスポット。中華街や横浜スタジアムなんかもあって普段から人の多いイメージがあるけれど、意外にもこういったスポットは人が少ないためゆっくりと見ることができるのも高ポイントである。

・シルク博物館
煙草も大事だし塩も大事だし絹も大事、ってことで、三大「なんでこれをテーマにしてるの?」博物館の一翼を担うシルク博物館へ。
誰も来ておらず、学芸員の方がやや暇そうにしていたのでちょっかいを出してみる。リアル蚕を見せてもらって、ウネウネしてて可愛い。いまは桑の葉よりもそれをペーストしたマゼモノをあげているらしい。

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1階はシルクの歴史。絹織物に使う絹糸は蚕から作られているという前提情報はもちろんのこと、どうやって蚕の繭から絹糸を取り出すのかという方法や実際に体験してみるコーナーなどもあって飽きさせない。

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2階は時代毎の着物などの展示。トイレは無し。テナントの中なので。というより、この建物、異様に歴史のある建物だなって思っていたんだけれど、坂倉準三という有名な建築家(ル・コルビジェの弟子)が建てたものらしい。アンスティチュ・フランセ東京や岡本太郎記念館、キングの神奈川県庁など。なぜシルクまで手がけたのか。やはり絹の生み出す資金力は強大だったのかもしれない。

・横浜開港資料館
ペリー以降の横浜の歴史を船模型とかと共に展示している。基本的に撮影はできないので外観だけ。

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1階でまず飛び込んでくるのは巨大な地球儀。圧巻である。江戸時代末期にペリーの黒船が来てからの開港に至るまでの歴史を紹介している。当時の絵師が描いた複数のペリーの肖像画が印象的。
階段で2階へ上がると、今でも山手に残る外国人居住の歴史とかも紹介されている。石鹸が飛ぶように売れたり、ヘボン式ローマ字の辞書があったり、こちらも人ほぼいなくて5人くらい。平日だったのもあるかも。トイレはウォシュレット式。

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中央の楠の庭が癒しスポットとして近隣の人たちの憩いの場になっている感がある。離れの建物も歴史ある風情が感じられて異国情緒をほんのりと味わうことができる。隣には横浜海岸教会もあります。

・横浜市都市発展記念館&ユーラシア文化館
同じビルに入っている2つの博物館。名称は分かれているものの、入場口は1つのみなので基本的にセットで見ることができる。

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まずは横浜市都市発展記念館。関東大震災以降の復興の歴史とかについてを展示している。横浜で何が流行ったのか、文化の発展する歴史を詳細に紹介している。見事に見学者は0人。独占である。
階段を降りると企画展としてオリンピックの歴史についてを紹介している。

ユーラシア文化館の方は1フロア。
常設展の方はヤバい。コレクションが半端ない。五島美術館とタメ張るレベルでした。知られてないのがヤバいくらいの超絶オススメスポット。トイレは洋式。

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・横浜市開港記念会館
横浜のキング・クイーン・ジャックのうち、ジャックで有名な横浜市開港記念会館。前々回のトリエンナーレの会場にもなってました。クソ凄い洋館をフリーで見学できるって、横浜最高かよ。感動します。なんか平日だったのもあってか、撮影してて若干邪魔でした。トイレは和式のみ。古いからね。

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・神奈川県立歴史博物館
ここはまた凄い。そのあと友人とご飯の約束してたんであんまり見られなかったけど、3時間くらい居られる。デカい。広い。模型たくさん。超アガります。神奈川の歴史が古代から近代まで網羅されてて圧倒。船の模型やらペリーやらミニチュアやら、マジで凄い。今回ユーラシア文化館がベストかと思ってたら軽く越えました。もっとゆっくり見たかった!
トイレはウォシュレットってか自動。半端ねえな。

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ほかにも日本郵船歴史博物館やらニュースパーク&放送ライブラリーやらたくさんあって、じっくり味わえば一日中フルに楽しめるスポット。一駅分くらいの距離で楽しめる。

・そごう美術館
最後は横浜駅西口のそごうにある美術館。惜しくも亡くなった篠田桃紅の作品が展示されている。100歳を越えて尚も芸術活動に向き合った篠田桃紅は、ビートルズからも来日時に作品の共鳴を受けたり、「世界が尊敬する日本人100人」に選ばれるなど、海外でも評価の高かった人物。
人生は一本の線と自書で語っていた、書家の面もある彼女の作品をしばし眺める。墨で描かれた、書と絵の間にある独特の作品群。観る者を静謐な気分へと誘う。
禅の世界を彷彿とさせる。メッセージ性を押し出しておらず、見るものがどう受け止めるか、というのを地で行くような作品なのでじっくりと向き合うのがとても心地よい。
そごう美術館は展示内容によって区画がガラリと変わる。今回の篠田桃紅展は、美術館のいたるところにソファが用意されており、座りながら作品を眺めていられる演出がありがたい。忙しい日常を忘れて没頭できる癒しの時間を体験することができた。





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