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東京女子体育大学藤村学園資料室(東京都国立市・矢川駅)

個人的には普段の生活においてなかなか関わることのない女子体育大学。仕事でもなく男性が単身で構内へ入るにのにはかなりハードルが高い。そもそも業者の方の他に構内を訪れている男性はまずいない。とはいえそこに資料室があることを知ってしまった以上、行かないわけにはいかないので勇気を振り絞って訪問することに。

東京女子体育大学の母体となる藤村学園を創設した藤村トヨは、かつて現在のお茶の水女子大学の前身である東京女子高等師範学校を病気で中退したあと体操で健康が快復したことから、現在の東京女子体育大学の前身となる東京女子体操学校で教員を務めた後に校長となっている。当時の主流であったスウェーデン式の体操ではなく、児童や女子に負担の少ないドイツ体操を積極的に取り入れ、現在も自然体操として継承されているという。なお、大学としては東京女子体育短期大学の方が先で、後から四年制の東京女子体育大学がつくられている。

藤村トヨ

藤村トヨは体育と禅という二本の柱を教育の根幹においていた上、自分の居住エリアも個人宅ではなく大学寮の一室を校長室と居室を兼ねた部屋としてそこで生活をしていたという。また体が強くなかったことから醤油を使わずに塩を用いて料理をしていたらしい。1964年の東京オリンピックにおいては学校の生徒が閉会式に参加し、松明による見事なフィナーレを演出し、また天皇の成婚記念祝賀会でも光のダンスを披露するなどの活動を行なっている。

今までのオリンピックなどにおいても生徒たちの活躍は凄まじく、直近である2021年の東京オリンピックにおいては、ソフトボール、水球、ハンドボール、自転車部門からそれぞれ排出しているなど、日本のスポーツ界において欠かせない学校の一つといえるかもしれない。トイレは女性のみで男性はなし。

色々な出身者がオリンピックに出場している


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