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キャンディ・キャンディ博物館(東京都葛飾区・柴又駅)

柴又帝釈天をはじめとして、寅さん記念館、山田洋次ミュージアム、柴又のおもちゃ博物館、それに山本亭まで擁する柴又のミュージアム群の中で、もっとも異彩を放っているのがキャンディ・キャンディ博物館である。柴又のおもちゃ博物館の側道を進んだ先にあるインパクトのある喫茶店「セピア」の2階にある。

ミュージアムに入るには「セピア」に入館する必要がある。お店としてはもちろん喫茶店でも注文してほしいところだけれど、喫茶店で寛ぐことも直接ミュージアムに入ることもどちらも可能。階段を上った2階がミュージアムになっている。ミュージアム自体は1フロア、一般的な家屋の2階スペースがミュージアムとなっているので、5人も入れば一杯になるほどのコンパクトなフロア。にも関わらず、とにかく濃厚なミュージアムなのはわかるはず。葛飾どころか、全国でも屈指の強烈なミュージアムであることは間違いない。

セピアの内装もまた印象的

こちらのミュージアム名に冠されているマンガ『キャンディ・キャンディ』は、原作者と作画者とで版権問題をめぐって泥沼の争いになっている作品。1970年から80年代にかけて国内で高い人気を誇り、多くのフォロワーを生み出した作品でありながら、現在ではその版権問題によってアニメーションはおろか、原作マンガを出すことができなくなってしまっているという不運作品。館長であるキャンディ・ミルキィ氏はこの状況を危惧し、後世に残すべく自らも啓蒙活動を続けている人で、所狭しと並ぶキャンディ・キャンディのグッズは所有品や、博物館の存在を知った全国の有志から提供されたものになっている。

どじゃんと並んだキャンディ・キャンディグッズと館長

キャンディ・ミルキィ館長の存在がとにかく印象的で、博物館では館長がつきっきりで展示品の紹介をしてくれるほか、原作マンガを読むこともできるため一日中ここにいるという熱心なファンもいるという。何より館長自体が面白い人なので、その人柄に触れに来る人も多い。身の上話だったり地元の話だったり(東京都大田区の蒲田エリアに在住)、キャンディ・キャンディの本筋から脱線しながらも興味深い話を聞けるというのも面白い。この日は閉館時間を過ぎているのにも関わらず話し込んでしまい、館長の取材に訪れたメディアを待たせることになってしまった。色々なメディアに登場している館長、個人的にも飲みに行きたいと思わせる人である。トイレは1階にあり個室でウォシュレット式。

セピアの外観 2階がキャンディ・キャンディ博物館

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