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燃える。

こんな夜中に書くのかい。
ああ、そうさ。何か問題でもあるかい?
いや…好きにするがいいさ。すべてはキミの自由だからな。そこに口を挟む余地なんて全くもって無いのさ。


…何を言うとんねんやんね。
特に意味はないです。笑

さっきチラッと書いた火祭りの話聞きますか?
大分県の国東半島で行われてるケベス祭のことなんだけどね。

『地上に星座をつくる』の中にはこんな記載が。

"…ぼくは神社の拝殿に入らせてもらい、青年が仮面を装着して「ケベス」となる神事を見せてもらった。神官が祝詞をあげるなどした後、クジで選ばれた地元の男性が白装束や仮面を装着する。準備が整うと、神官が彼の背中に指で何かの文字を書き、思いっきり背中を叩くと、仮面を付けた青年は別の何かに導かれるようにして立ち上がり、ケベスとなった。これを「入魂」というらしい。"

"そして、ケベスは拝殿から境内に出ると、円を描きながらゆっくりと群衆の目前を練り歩く。
やがて突然立ち止まったかと思うと、燃え盛る焚き火に向かって全速力で走り出すのだ。それを阻むトウバという役の男性たちがいて、ケベスとトウバの一人は焚き火の前で一進一退の攻防を幾度となく繰り返すことになった。
(中略)
最終的にケベスが焚き火の中に突っ込んで火を跳ね上げると、トウバも差又(さすまた)と呼ばれる木の棒を、燃えるシダの束に突き刺して、境内を歩きながら次々と見学者に火の粉を浴びせはじめた。"

"奇怪なケベスはその顔に禍々しさが滲み出ており、人間でも化け物でもないが、人間でも化け物でもあるような、得体の知れない何かとしかいいようがない。"

これ…読んでたら、めっちゃこの様子を観てみたくならないですか。
そんな方はこれをご覧ください。笑

すごい燃えてる…。
この火の粉を浴びると無病息災になると言われているらしい。
ただ、そうは言われているものの、このお祭りは実はその由来が不明で、ケベスたる者が一体何者なのか、その正体もわかっていないという非常に謎に満ちたお祭りらしく。
いわゆる奇祭の中の奇祭なんだとか。


また本の方に戻るけど、こんなことも著者は言ってる。

"このケベス面は目の部分がずれていて、面を付けると片目しか見えない状態になるという。神話の世界における越境者は、身体の一部が不自由であることが多い。杖を突いていたり、片足や片腕がなかったり、あるいは酔いが回って千鳥足であることも。そのことが逆に別の世界へ向かう一助になる。ケベスもあるいは越境者の一人なのかもしれない。"

ケベスは越境者であるのだと。
この説、おもしろいな。
越境者と言われる他の人たちのことも色々知りたくなってくる。

ほかにはこんなことを言ってる人も。
ケベスとはヘブライ語で子羊という意味の言葉であり、子羊は神への生贄となる動物であると。
ユダヤ教とキリスト教においては、生贄の動物を祭壇で焼いて神に捧げる燔祭(はんさい)という儀式があるらしく…
つまり、子羊であるケベスは生贄であり、火の粉を浴びせられる人々もまた生贄となる。火の粉を浴びる=信仰の証であるのだと。

ここに詳しい↓

…ヤバい。寝る間を惜しんで調べてしまっている。
これ、誰が興味あるのかわからないけど。笑
知りたがりの虫が収まらずについつい…。

明日は休みだから。
でもこれエンドレスになりそうやからそろそろ寝ようかな。

寝ます。

私的メモ。徒然。


とてもおもしろい本です。↓


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