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福岡は、饂飩大国。


福岡と言えば、「明太子」こと「めんたい」のイメージは強くあるはず。

あと、福岡と言えば、もつ鍋も忘れ難い。
鍋の〆は雑炊もいいが、やっぱりそこはチャンポン麺がベスト。

あと、豚骨ラーメンのイメージもあるはず。
もちろん、ラーメンも麺。

そう、つまり、今回の話は「めんたい」ではなく「麺たいっ!」の話。
博多弁を交えたダジャレでスミマセンww

そんな冗談はさておき、今回、特に数ある麺料理の中でも「うどん」について触れたいと思います。

まず、うどんと言えば、讃岐うどんでお馴染みの香川県のイメージが強い。
そもそも香川県のPRで「うどん県」と名乗ってた事もあった。

だが、福岡もうどんとは所縁の深い土地である。
うどんの発祥の地が福岡という説もあります。

博多がうどん発祥の地とされていて「承天寺(じょうてんじ)」にその碑もたてられているのが理由かなと思います。
正確には、うどんだけではなく、承天寺を開いたお坊さん、聖一国師が大陸より製粉の技術を持ち帰ったので、その他、蕎麦や、饅頭も発祥ということになっています。

彼が持ち帰った製麺・製茶の図面「水磨の図」には、水車や挽き臼を使った製粉技術が詳しく紹介されています。

当時は、ものすごく画期的なことで、実際に、挽き臼の登場で小麦を大量に粉にすることができ、麺を食する文化が、 博多から全国へと普及したと考えられています。

実際に、江戸時代には博多の町でそうめんが作られていて博多の名物だったとか。

しかし、そうめんは熟練の技と時間がかかるため、庶民はなかなか口にできない高級品でした。
その反面、作ってすぐに茹でて食べることができるうどんは、庶民の間で普及したようです。



あと、福岡県はうどん屋さんの数が多い。
人口に対してのうどん屋の比率の数が全国でNo.1らしい。

「ラーメン店」ランキングによると、2009年人口10万人あたり福岡県は27軒。総1,384軒
「うどん・そば店」ランキングを算出したところ、2010年人口10万人あたり福岡県は36軒。総2,141軒。
実はラーメン屋よりもうどん屋の数のが多いようだ。

その要因の一つとして、福岡では、他県では見かけないうどんチェーン店が多くあります。
その中でも3大うどんチェーン店が、牧のうどん、ウエスト、資さん。

・牧のうどん
かしわ飯が絶品。

・ウエスト
かき揚げ丼が絶品。

・資さん
牛丼が絶品。どの牛丼チェーン店よりも資さんの牛丼が安くて美味しい。

そして、福岡のうどんの定番トッピングは、「ゴボ天」ことゴボウの天ぷら。
あとは、「丸天」もトッピングの定番。
「丸天」は魚の練り物で、平たく丸いさつま揚げのようなもの。
福岡では魚の練り物を揚げたものも天ぷらと呼びます。
丸い形の天ぷらなので「丸天」です。


僕はゴボ天も丸天も全国区ではないと知った時の驚きの衝撃はとてつもなかった。
小さい頃から当たり前のように口にしてた物がローカルフードと知った時のショックは大きかったww

あと、福岡のうどんはくちびるで切れるほど柔らかいのが特徴。
麺にコシはなく、ぶよぶよしたイメージ。
他県のうどんと材料は同じだそうだが、違いは麺の茹でる時間。
なんと20~30分ほどかけて茹でるそうです。

福岡の市民はおやつ感覚のファーストフードとしてうどんを食べるのでめんがやわらかい方が好まれている。

薬味のネギの入れ放題だったり、だしに使った昆布を佃煮にして食べさせる店が多いのも博多うどん店の特徴です。



ただ、福岡のうどんはやわらかいものだけじゃない。

突然ですが、「豊前裏打会」というのを聞いた事がありますか?

北九州の小倉南区でうどん麺を愛する男たちによって作られたのが「津田流豊前裏打会」。

麺にこだわり、修行を受けて許可をもらわないと名乗れないといいます。
独自の製法で作られ、その場で切って出すというモチモチ、ツルツルの通常より細めの麺。
羅臼昆布、花かつお、サバ節、うるめイワシ節を独自に調合し、1週間寝かせた丁寧なお出汁……。
しっかりコシがある、ツルっとした食感の豊前裏打会のうどんもオススメです。


【津田屋流豊前裏打会オススメ店舗】
・津田屋 官兵衛
・うどん屋 久兵衛
・豊前國戸畑 とばた麺之介
・うどんの紀元
・etc

豊前裏打会公式サイト
http://urauchi.info



それともう一つ知っておいていただきたい福岡のうどんが、「どきどきうどん」です。

どきどきうどん(どぎどぎうどん)とは、北九州小倉の名物肉うどんの呼称です。
もはや北九州小倉のB級グルメ。


一般的には、醤油で煮込んだ角切り牛肉が乗ったうどん。
「サイコロステーキ」のような牛の頬肉を100%使用しているのが、特徴です。
西日本なのに、スープが醤油黒い関東風なのが特徴。

そして、どきどきうどんのもう一つの特徴が、山盛りの生姜です。
この生姜が非常にいい仕事するんです。
生姜の風味が『頬肉』なんかの独特のにおいを消して旨みだけにしてくれる感じがたまらないのです。

この手の『肉うどん』の肉って普通のお肉じゃないから、やっぱりチョット臭みがあったりするのですが、だけど生姜を入れることで、それも全然気にならなくなります。
七味唐辛子なんかも置いてはあるけど、やっぱりベストは生姜です。

ちなみに、生姜は自分で摺っていただきます。
あらかじめ摺られたものもありますが、店によっては好きな分だけ自分で行います。
衛生的に抵抗ある方もいるとは思いますが、これはこれでいいのではと感じます。醍醐味です。

個性的な味と営業スタイルをしており、とにかくディープww
何故か住宅街のど真ん中にあったり、一見「民家?」的な目立たない店が多い。
朝早くから開店し、昼頃には閉めてしまう店が多く、超地元密着な特徴的な経営スタイル。

そんな隠れ家的な店なので、実は地元の北九州市民でも知らない人は多い 。
地元民ですら、その存在を知る者は多くないという、ローカルでコアな「朝に食う肉うどんを」それが、どきどきうどんなのです。

小倉北区と小倉南区に店が集中。
結構広域に点在してて、住宅街のど真ん中にあったり、見た目が完全に民家とか、そんな隠れ家仕様が多い。

肉うどんの”肉大盛り”を、「肉肉うどん」と呼ぶのがユニークである。


どきどきうどん”の名前の由来とは、一説によると、牛の脂がしみ出たおつゆが、『ギトギトしている』→『どきどきしている』→『どきどきうどん』と呼ばれるようになったそうである。

余談ですが、お笑い芸人の博多華丸は名前の由来をこのように解説していました。
お店があるところが大変ガラの良い地区にあり、とってもやさしそうなおじさまやお兄さまの相席になることがおおく多少の緊張感をもって、ドキドキしながらうどんを食べなければならない。

どぎどぎうどんの発祥は戦後の貧しさと復興の息吹が小倉の街を包み込んでいた約60年前。食糧難ではあっても、いまと違って牛のほほ肉を食べるものなどいない時代。そのほほ肉をと殺場から貰っては丁寧に処理を施し、しかし脂の部分は捨てるにしのびなく、甘辛く煮込んでうどんの具として使ったのが始まりとされる。


そのうどんは小倉南区北方地区に密集しているという。
このあたりはごく普通の住宅地。
スーパーがあるくらいで飲食店などはほとんどない地域である。
「これが店……住宅街にすっかり溶け込んでいる……」そのわかりにくさは讃岐うどんに通じるものがある。

だいたいディープな場所にお店が存在します。
食べれる所は小倉ではいくつかありますが、看板やメニューには「どきどきうどん」って書かれていないので分かりずらいです。




【どきどきうどんのオススメ店舗】

・今浪うどん
芸能人たちも数多く来店している名店。
以前テレビで浜中騎手もここオススメしていました。

・久野うどん
通称「寺前うどん」とも呼ばれ地域に愛されているお店。

・いわさき
麺にヨモギを刷り込み「ヨモギうどん」と呼ばれています。
ヨモギの麺で食べれるどきどきうどんは唯一ここだけ。

・いわき
「遠藤」とも呼ばれる名店。
昔は遠藤というお店の名前だったのですが、息子夫婦に代が代わってから「いわき」という名前に変わりました。

・福ちゃんうどん
どきどきうどんの中でも一番新しいお店。

・山ちゃんうどん
モノレール北方駅のすぐそばなので一番アクセスしやすい店。

・櫻や
小倉の飲み屋街にあり、夜に食べれる唯一のどきどきうどんと言っても過言でもないかもしれない。





あと、福岡県は24時間営業のうどん屋が数多く存在する。
ウエスト、資さん、八州、かかしうどん、とり安、etc。

24時間じゃないにしても、深夜営業のお店は数多く存在しました。

福岡県民の中では、それぐらい普段の生活の中にうどんが密着しているのかもしれません。
うどんは福岡のソウルフードと言っても過言では無いのかもしれませんね。

ちなみに、知る人ぞ知る隠れた名店は、JR小倉駅のホームの中にある、「ぷらっとぴっと4号売店 小倉名物かしわうどん」です。

小倉駅に来たら必ず食べたい、日本で一番美味い立ち食いうどん屋さんと言われています。

わざわざここのうどんを食べる為だけに途中下車をして食べる人も少なくないとか。

余談ですが、焼きうどんの発祥の地も小倉でした。

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