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デザイナー森本千絵さんの3箇条

『デザイナーが未来に残したい私の3ヵ条』から、森本千絵さんの仕事で大切にしているルールを紹介します。本書には、作品も紹介されていますので、詳細は是非そちらをご覧ください。

①はじめに「一枚の絵」を描く

 デザイナーは「一枚の絵」が描けないといけないと思っている。

 絵を描くことで企画を詰めていく。
 それはある意味では言葉を紡ぐことでもあり、自分の頭の中を整理するための時間でもある。

 大切なのは、いったん紙へと定着してみること

 絵を描くことで、自分の考えが未完であり、創造することがまだ果てしなくあることに気づいたりできるし、できたふりにならない。
 まず1枚の絵を描くというのは、作業工程の地図を描くことといえる。

 描くということは、自分と自分の目の前にあるものとの関係性を見つめること。一方で、絵を描く前段階の心がけとしてもっているのが、常にいろいろなことに好奇心をもつこと。
 

いろいろなことに影響を受け続けて、揺さぶられることで、体幹がきたえられていく。そうして、いつでも感覚をフル稼働しているからこそ、それが誰かに伝えたい気持ちにつながっていく。

②知識だけでなく、体験をする

 新しいデザインを生み出すときに、最も大切なのは「必ず自分自身が体験し、物事や人を深く知ったうえでデザインすること」

 目の前にいる一人の人に確実にはっきりと具体的に響くものでないと、大勢の人には絶対に響かない。
 届けたい相手のことをよく知ろうとして、どうすれば伝わるのかを真剣に考える姿勢を忘れてはいけない。

③「ご縁」と「他力本願」を大切にする。

 限りないご縁でつながった人々の想像力を、他力本願で膨らませていく。
彼らが話している言葉から、自分だけでは思いもよらなかった形やヒントが見えてくる。デザイナーとして人として豊かに生きるヒントがそこにある。

他力本願でやっていると、自分が大きな子供になれる。
想像力でどこまでもいけるようになる。

今にいたるすべてがご縁の積み重ね。
人生には何ひとる無駄なことはない。
無駄なんでないからこそ、何でもやってみたほうがいい。
いろいろな人と接して、お互いに影響を与えあう、その気持ちのエネルギーこそが、自分の栄養素になっていく。身の回りのすべてに関心をもち、影響を受けながら吸収して、日々を一生懸命に生きることが、何よりも大切。 

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