雨の後の悲劇

福祉をしていると、支援者にはある程度の「見通し」や「気づけること」が求められる。観察力も重要だ。
なぜなら支援を必要とする人はいつも誰でも、自分の状態を把握し人に伝えられるとは限らないから。だから支援者がある程度、「こういうことに困っているんじゃないかな」と予想しながらその人に聞いたり、聞いても答えが返ってこないときは様子をみながら支援していくこととなる。
みんな自分でどうしてほしいか言えると支援者はずいぶん楽になる。

一方で支援を受ける人も、なんでも言わないといけない、というのもちょっと疲れる。生きてきた背景が違うのだから生活の細かいところまで言わないと伝わらない、というのは分かっているけれど、私にしたってたまには「それぐらいちょっと考えてくれへん?」って思ってしまうこともあったり。
逆に「なんで聞いてくれへんかったん?」って思うこともあったりで。
難しい。支援を受けるのもするのも難しい。

世代間ギャップもある。これまで私のヘルパーは年よりが多かったのだけど、いまの事業所は若い子も多い。私より20歳下とか。
コミュニケーションが難しいなぁと思うこともしばしば。持っている常識も違うし。

常識、といえば、先日、お隣さんがもってきた回覧板。30代ぐらいのご夫婦で2人の子どもの4人暮らし。おととしぐらいに家を建て替えて引っ越してこられた。
私がこけたときに助けてもらったりするからあまり言えないけれど・・・
「びちょびちょなんです」と旦那さんが雨に濡れてびちょびちょの回覧板をそのままもってきた。
え、ふつー、最低限いったん全部出して乾かしてからもってこぉへんか??

言ってもしょうがなさそうだったからうちでやったけど。
全戸配布の~便りは全部ひっついてはがされへんし。はがしたらやぶれるし。とりあえず乾かしたけれど。
回覧板、班長が最近突然回す順番を反対にして、お隣さんのところにもってきたそのお隣さんがちゃんといれなかったんじゃないだろうか。ポストの入れ方がわかりにくい、と前に入れてもらったことのあるヘルパーさんが言っていた。だって、お隣さんのお隣さんは、80代のばあさん。ちょっと難しそうな人だ。お隣さん、2,3日留守してるんかなーという感じだったのでその間、確かに雷雨のときがあった。

とりあえず乾かしてぱりぱりのまま私は隣に回したけれど。
いやいや私、1枚1枚はがすのも大変なんですけど・・・お隣さん、やってくれよ。そこに気づいたのはリハビリの先生だけだった。
常識は世代によって大きく異なるらしいと強く感じた。私も気を付けなきゃね。