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平城京遷都の詔 四禽 図に叶ひって?

本格的な都として名が高い平城京は

「平城の地は四禽叶図に叶ひ、三山鎮をなし、亀筮並に従ふ」

と詔されて、遷都が決行されました。ところで四禽(しきん)とは何か? 

飛鳥で大人気の古墳に「キトラ古墳」というのがあります。

石室の天上に天文図が描かれていて、国宝になっています。(令和5年の公開受付は6/18までですよ!)

高松塚古墳にも、天文図が描かれています。これは星宿図とも呼ばれます。

古代中国で生まれた占いの中に、二十八宿というのがあります。

月が移動する時に、通過するルートに星座が28種類あるのです。

月が今どこにあるのか?を調べる為に使われました。

月の場所が分かれば、そこから太陽の位置がだいたいわかります。位置がわかれば、季節がわかるのです。

こうやって季節の推移を計算したり、天候を予測したり…というのに使われました。

二十八宿は、東西南北ごとに7つずつにまとめられ、これがそれぞれ動物に見立てられました。

これが四神とよばれる聖獣です。

青龍・朱雀・白虎・玄武。天の神々です。

四禽とはこの四神に対応する地上の地形のことです。

天と地が合致する…天の呼びかけに対応する形の地形があることを「四禽 図に叶ひ」と言っているのです。

さらに三山が鎮めの山として機能し、占いの結果も同じだった!

平城京の場所は、誰からも祝福されたものなのだ!遷都するにふさわしい!と言ってるわけです(^o^) 

じゃあ、実際に地上のどれが何に対応しているのか? ということになるのですけど、これがよくわからないのです。

川・水辺・道・高山がそうだと言われ、のちに京都にできた平安京は、東の鴨川・西の山陰道、北の舟岡山、南の巨椋池がそれにあたるといわれたりもしています。

しかし、まだまだ諸説アリの世界で、四方の山をあてるべきだという説もあります。

平城京の前は藤原京でしたが、こちらは四方を山に囲まれていたようでして、それがわかる歌も残されています。

万葉集には、藤原京を褒める歌がありまして「藤原の宮の御井の歌」というものです。


やすみしし わご大君 高照らす 日の皇子 

あらたへの 藤井が原に 大御門 始めたまひて 

埴安の 堤の上に あり立たし 見したまへば 

大和の 青香具山は 日の経の 大き御門に 春山と 茂みさび立てり

畝傍の この瑞山は 日の緯の 大き御門に 瑞山と 山さびいます

耳成の 青菅山は 背面の 大き御門に よろしなへ 神さび立てり 

名ぐはしき 吉野の山は 影面の 大き御門ゆ 雲居にそ 遠くありける
 
高知るや 天の御陰 天知るや 日の御陰の 

水こそば 常にあらめ 御井の清水


香具山は、東の御門に。畝傍の山は、西の御門に。耳成山は、北の御門に。吉野の山は、南の御門に。

四方にある山々を褒め称えているのです! 

なので、平城京以降も、四神に対応するのはよっつの山では?という説もあるのです。

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イラストはみんなのフォトギャラリーからやんこさんhttps://note.com/bana1104naの作品を使わせていただきました!ありがとうございました(^o^)

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