I ❤聖武　（アイラブショウム）その３

聖武天皇は西暦701年に誕生した。
藤原京の生まれである。
藤原京は現在の奈良県橿原市あたりのこと。
とりあえず聖武天皇は奈良生まれ奈良育ち。そして奈良で死ぬ運命にある。

元号で言うと大宝元年。

大宝とは読んで字の如し大きな宝という意味である。
大きな宝とはなにか？
それは金。

当時日本はまだ国産の金がなかった時代。
後に金の鉱脈が発見されるのだけど、ずっと輸入していた時代だった。

政府公認の歴史書『続日本紀』にはこうある。

　　対馬嶋　金を貢ぐ
　　元を建てて大宝元年としたまう

対馬から金が出て朝廷に献上されたので、元号を変えた！というのである。

金が出たくらいで改元するの！？というのは現代人の感覚で、当時の人はそれは超絶嬉しいすごいことだったのだ！

だって土の中から財宝が見つかるようなものなんですよ？
しかも外国にしかないと思っていた金！
たぶん宇宙人襲来くらいインパクトの有ることだったろうと思う。

ちなみにこのときの「祝・金発見」はのちに間違いだったことがわかる。
まちがいっていうか、捏造だったっぽい。
現代でもある「虚偽の報告」である！
なぜ虚偽の報告をしたのか？
現代でも虚偽の報告で一時出世したり褒められたりする人は多いから、そういうことなんだろうと思う。

とにかく、真実の金産出は、あと48年待たなければならない。

日本で初めて金が産出したと報告され、国を上げての慶事だと喜ばれた大宝元年というおめでたい年に聖武天皇は生まれた。

ときの天皇文武天皇の第一皇子としての誕生である。

お母さんは宮子という人で、藤原不比等の娘である。

天皇の皇子として生まれ、母親は当時大貴族として君臨した藤原氏の長とも言える不比等の娘。

聖武天皇は生まれながらにしてスターダムに乗っかっていたはずだった。
しかし、彼には生涯つきまとう暗い影がある。

お母さんの宮子には、秘密があった。

今回の冒頭のイラストは七海さんのものを使用させていただきました。
https://note.com/mono_g_usa

緑のちょっと不安な感じが、聖武天皇の今後の行く末を暗示しているような気がして(^^)　七海さんありがとうございました！

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