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気が付いたら〜1002〜

ネロ「…君、カイルだよね?君達苅里と関わりたくないんでしょ?なら今更関わって来なきゃ良いよ」
カイル「そう思ったけど明らかにイリは嘘をついてない。これは兄としての直感だけどね。でも俺その直感は信じてるんだ。イリの行動をなんで制限してるの?」
ネロ「ん?心配だから」
カイル「違う。心配じゃなくて監視したいだけだ。君のは独占欲と征服欲が混ざってる。」
ネロ「へぇ、よく分かったね。そうだよ、俺は苅里の行動を逐一監視してる。自由に行き来を許可してるけど本人に気づかれないように監視はどちらも付けてるよ。苅里にはそんなの分からないよ。俺のほうが力が強いからね」
カイル「それで俺達には極力会わせてないわけ?世界を限定すれば1人で行動を起こせないから?背中の印が発動するから?」
ネロ「ああ、結構分かったんだね。そうだよ。それを破れば背中の印が発動する。症状はラファと扇から聞いてるよね?背中が焼けるようになるって。」
カイル「そんなものを付けてまでイリを閉じ込めてるのか!」
ネロ「閉じ込めてないよ。だって色々と出かけてるし。俺と一緒ならね。それなりの自由は与えてるんだから監禁もしてない。苅里も言ってたでしょ?自由にさせてもらってるって」
カイル「そんなの監視付きの行動にしか過ぎない!」
ネロ「はいはい、俺話すの飽きてきちゃった。カイル、別に話すのは自由だけど俺の顔も名前も界も主も分かって俺に対抗できないと意味ないからね?じゃあね〜」
ネロはそう言って夢から出ていく。
カイル「俺達、状況を整理しないといけないかもしれない…!明らかにイリに俺達に起きたことが伝わってない!それに苅里の状況でさえも!」
そう1人で言って夢から出て行った。
苅里「ん…」
ネロ「あ、苅里おはよう。よく眠れた?」
苅里「…何か夢見てた気がするけど何も覚えてない」
ネロ「そうなの?きっと他愛もない夢なんだよ。胸柔らかい♪」
苅里「朝から揉むな!全く、昨日の夜いきなり服を取っていくからびっくりしたよ…」
ネロ「だって触りたかったんだもん。それに、嫌じゃないでしょ?」
苅里「う…」
そう言われると言葉が詰まる。
ネロ「苅里さ、しばらく混在界に行くのお休みしてくれる?1週間くらい」
苅里「別に良いよ。急ぎの用もないし。魔女の世界は?」
ネロ「そっちは良いよ。まあ次に行くの5日後だけど(笑)」
苅里「確かに…」
そう言ってベットから降りて朝食になった。
アル「カイル兄さん!大丈夫!?魘されたけど…」
カイル「はぁ、はぁ…、アル、兄さん達も」
イェン「アルが呼んだんだ。凄い汗だぞ?」
アキ「どんな夢を見たんだ?」
カイル「アル、イリにあの時のことを話した!?」
アル「どうしたのいきなり…」
嫌そうにするが大事なことだと言う。
アル「してないよ。多分、みんなあんなこと口にしたくないから全員あいつに言ってない。それにカイル兄さんあいつの名前呼ばないでよ。朝から気分が悪くなる」
カイル「…今、イリにこの前の苅里の話をしてきたんだ。それもう一つ確認したいことがあったから」
アキ「それは自由だが…。確認てなんだ?」
苅里「イリはまだ穏やかに過ごしたいかどうか。それは自分だけが良いのか。」
イェン「答えは?」
カイル「諦めきれない、まだ願ってるって言ってた。自分だけそうなっても嬉しくない。結局そんなことをしても長く続かないのは身を持って知ってるから。周りもそうしないとそんなのは叶うはずもないからって…。俺が聞いた話全部話すから状況を一緒に整理してほしい!明らかに俺達とイリの感じてる何かが違うんだ!」
イェン「カイル、まずは落ち着け。今急いでも俺達4人しか話が行ってないのはみんなに話しても理解出来ない。まずは何人か集めてからだ。良いな?ソル達4人と自然を呼ぶぞ。スグルはきっと話を最後まで聞けないだろうからスグル以外の自然だ。良いな?」
アキ「俺もそのほうがいい。アルも話くらいは聞いてくれるな?カイルがここまで言うのもそうないことは俺達がよく知ってる」
アル「う…分かった。」
カイル「ごめん、起きてこんなに話して…」
アキ「それだけカイルにとって大事に思ったってことだ。まずは着替えて朝食にするぞ。話すのはソル達のところがいいがまあ仕事も終わってないだろうからそれも手伝いに行くぞ。アルは昼食を食べたらレグ達を呼べ。キト達4人も呼んだほうがいいだろう」
アル「分かった。」
午前中にソル達に話したいことがあると言って手伝いをし、昼食を食べるとアルがレギ達も呼んでカイルが夢にあったことを話す。