気が付いたら〜1016〜
苅里「ZZZ…」
ネロは睡眠を妨げない程度に苅里に触って目の下を撫でる。
ネロ「君は生きてるうちにこれを何度も繰り返すんだね。その間俺はどう過ごせば良いのか分からなくなりそうだよ。君がいなかったら俺は周りに何も感じないんだ。ただ生きてるようにしか思えないよ…。でも君が起きたら俺も笑って迎えたいから頑張らないと。君と笑って過ごしたいからね」
またね、と言って共有の領域を出てネロは自分にできることをして行った。
イルキ「大主同士で眠っているかどうか分からないの?」
秋季「…それ必要感じなかったからしてないかも。試してみる?」
イルキに言われて秋季達はやってみる。
ニキ「なんか苅里だけ違う感じするな。俺達全員起きてるけど…」
ミワン「もしかして寝てるんじゃない?年数は知らないけど」
感覚的なものを話すとそうじゃないかと話す。
妻木「じゃあ夢で会うことも出来るのか?」
由羅「邪魔はされるかもしれないが少しくらいは出来るかもな。最低でも50年は起きないだろうし…。大主同士なら警戒されにくいんじゃないか?聞いた話では今までの記憶を使って部分もあるんだろう?じゃあ不可能じゃないんじゃないか?」
そう話せばイルキも行くという。
イルキ「混沌もいいかな?きっと話したいだろうし」
秋季「でも全員行くのは危ないよ。でも2人以上はいた方いいよね。夢に何かしら怪我をしたら場合によっては実際の肉体にも影響出る時もあるんだから」
混沌「あと、行くなら予め簡単に内容をまとめたらどうだ?要点だけにしておかないと聞くべきことが聞けないし多分もう最初の1回で向こうのやつが警戒して会わせない可能性も有る。俺も行かせて欲しい、頼む」
ニキ「混沌の主は苅里なんだろ?じゃあ反対なんてしねぇよ」
ミワン「イルキのことは名前で呼んで苅里は名前じゃないっておかしいけどね(笑)混沌のいう主って作った相手でしょ?」
混沌「ああ、そうだ。契約主がイルキだろうが他のやつだろうが俺達を作ったのは主だけだ。誰に変わってもその言い方は変わらない」
イルキ「ある意味混沌て一番真っ直ぐかもね。ちょっと苅里が羨ましいかも。じゃあしばらく誰かの屋敷に滞在させてよ。俺も協力するよ」
ミワン「こっちには来ないでね。妻達の時間を邪魔されたくないから」
妻木「ずっと酒が飲めるならこっちに来るといい」
ニキ「時々戦ってくれるなら来ていいぞ」
由羅「俺は時々妻木と酒を飲む時があるくらいだから来ても構わない」
秋季「俺は妻達と一緒に迎えるよ」
イルキ「もうこの会話だけでマシなのは由羅と秋季だけって分かるね。数日交互に滞在させてもらうよ」
秋季「うん、いいよ」
由羅「くつろいで行ってくれ」
混沌「ミワンに関してはプライベートの邪魔だという事か。」
そんな会話をしていた。
混沌「…主、俺達を覚えているか?」
苅里「うん、深層の混沌でしょう?久しぶりだね。契約主を変えて良いって言ってからしばらく会ってなかったもんね。今はいい人に会った?」
混沌「ああ。いいやつに出会ってる。混沌界もそのまま続けている」
苅里「そっか、なら良かった。…後はもしかして同じ大主達かな?なんか感覚で分かるんだよね。名前と顔は分かんない。なんかごめんなさい」
ミワン「うん、本当に覚えてないんだね。まあいいや。君の言った通り俺達は大主だよ。君今長期の睡眠中?なんかそんな感じがしたから」
苅里「うん、寝てるね。今回は500年でちょっと長めだけど。あと400年くらいかもね。そっちは当分起きてるの?」
ニキ「どうだろうな。気分だな。名前は俺達把握してるんだが、苅里でいいな?」
苅里「あ、知ってたんだ。うん、そうだよ。名前聞いてもいい?」
ニキ「俺はニキで隣はミワン」
初めてな感じで話して紹介をする。
ミワン「俺達と話してることは秘密にしてね。大主同士で夢で会ってるなんてなんか変だからね。誰にも言っちゃダメだよ。大主同士の秘密」
苅里「まあそういうことならいいよ。確かに現実で会わずに夢で会ってるのもちょっと変かもね(笑)」
ケラケラ笑ってちょっと話す。
ニキ「そうか、500年寝てるのか…。それが終わったら当分起きてるのか?」
苅里「そのつもり。今回は眠気が来たから寝てるからね。次に眠気が来ない限りずっと起きてるかも。もし何か不便なことがあるなら寝るときに教えたほうがいい?」
ミワン「うん、そうしてくれたらありがたいよ。あまりないけど大主全員眠ってるなんてなったら何かトラブル起きたときに対処しづらいからね」
苅里「分かった。混沌、あなたの契約主が誰なのか分からないけど何されたら攻撃していいからね(笑)作り主として許可します!」
混沌「ああ、そうするとしよう。あいつの手を持って行くぐらいはするか」
苅里「あはは、いいかもね。…3人とも帰るといいよ。私この通り夢にいるかそれより深く寝てるかだから。またね」
ミワン「うん、またね」
ニキ「深く眠りすぎて反応しないとかないようにしてくれよ」
苅里「気をつけます。混沌、またね」
混沌「ああ、主もな」
そう話して3人は消えて行って苅里も深く寝た。
今回の話は全く邪魔が入らず、ネロも全く気が付いてなかった。
イルキ「どうだった?」
混沌「俺のことは覚えていたが今の契約主のイルキのことは覚えてなかった。ミワン達のこともな。初対面みたいに名前を教えて来た」
ニキ「今回は500年寝てるらしい。あと400年だそうだ」
ミワン「今回はそれなりに眠かったんだね。苅里からしたら少し長めだね。次に寝るときは眠気が来てからにするらしいからそのときは伝えるようにするって言ってくれたよ。もっともらしい理由はこっちがつけておいた」
秋季「それでまた記憶が消されたりしなければいいけど…。まあそのときはまた考えるしかないね。3人ともお疲れ様。今日はもう解散して数日後にまた考えよう」
由羅「そうだな。途中で他のやつが乱入するとかそういうのはなかったか?」
混沌「特になかった。4人で普通に最後まで会話が出来たぞ」
妻木「向こうが知ってて止めなかったのか気が付いていなかっただけなのか…。後者であって欲しいな」
そう言って大主達と混沌は解散となった。