見出し画像

気が付いたら〜934〜

ラウ「ヒュウこの前の分だ。」
ヒュウ「ありがとう。大分戦争も落ち着いたから書類の方にやっとかかれるよ。」
丹路「なんであんなに戦争重なったんだろうな。」
ラウ「珍しいのか?」
丹路「ああ、珍しい。俺達が側近してからあんなのは多分まだ3回目だ。なんかよく分からないがなるんだよなぁ…」
ヒュウ「人の行動なんて予測出来ないからね。でもあれは出来れば起きて欲しくないよ。戦争はほどほどがいいんだから」
ラウ「戦争がなくなれとは思わないんだな。まあ、ここで働いてみてそれはないんだろうってことは分かったからな。人の欲の部分がよく見える」
ヒュウ「でしょ?だから俺達とフィオ達は人間が特に嫌いなんだよ」
ラウは昔なぜそれだけ人間を嫌うのか分からなかったが今側近になって分かったのだ。自分や黒、白、秀達は変わらず人間もそれ以外も嫌いにはならないがそれを目の当たりにすればそうなっても仕方がないと分かってきたのだ。
ラウ「それで閻魔は?逃げたのか?」
丹路「いや、ちょっと判決の方が押してな。遅い昼飯だ。そもそも逃げるってどこに逃げるんだよ」
ラウ「それもそうか。逃げる場所もないか」
ヒュウ「ラウ達には大分助けてもらったからね。今度何かおいしいお菓子でも届けるよ」
ラウ「それはありがたい。主もあいつらも良く食べるからな。楽しみにしてる」
のほほんとしてるラウと黒と白の主はお菓子大好きなので良く食べるのだ。金よりも酒よりも菓子を喜ぶので今回も楽しみにしているだろう。
地獄の主「ラウお帰り。それは?」
ラウ「帰り際に買って来た。4人で食べるか?」
地獄の主「お茶の時間にしようか。黒、白一旦休憩でお茶の用意いいかな?」
黒「はいはーい!おかし〜」
白「中身なあに?」
ラウ「カステラだ。それと主、後日ヒュウ達が書類を手伝ってくれた礼としてお菓子をくれるらしいから宜しくな」
地獄の主「ふふ、お菓子はいくら食べても飽きないから嬉しいよ。楽しみだね」
白「早くカステラ食べたい!黒急須あった?」
黒「急須あったよ!何茶にする?」
地獄の主「じゃあ緑茶で。ラウはコーヒーにする?」
ラウ「今回は俺も緑茶にする。」
そう言って準備が出来れば4人でお茶の時間にしてまったりとすればまた仕事を再開した。
地獄の主「君の罪は強盗だね。XXX地獄行きね。年数は300年」
部下「分かりました。ほら、暴れないで来い!」
罪人「くそ!離せ!」
暴れながら罪人は部下に連れて行かれた。
地獄の主「大人しくしてればいいのにね。」
ラウ「それ以前に罪を犯さなければいいと思うがそうも行かないんだろうな」
地獄の主「何が原因でそれを起こすのか分からないしね」
黒「後5人で終わりだって。それで今日のは終わり?」
地獄の主「仕事はそれで終わりだね。さて後5人はサクサクと決めて行こうか」
地獄の主はそう言って淡々と判決を下すと今日の分の仕事を終えて後片付けをする。
ラウ「俺はこのまま他の地獄の要請があったから行って来るぞ」
地獄の主「うん、行ってらっしゃい」
黒・白「行ってらっしゃーい!」
ラウを見送って3人は解散した。
寧「ラウ来てくれてありがとう。主がサボったのよ、珍しく」
地獄の主「ダルイ。もうしたくない…」
ラウ「何があったんですか?」
地獄の主「罪人にこれでもかってくらい罵倒されてメンタルやられた。そいつに頭きて通常400年の刑を4000年にしたけどさ。」
寧「10倍にするのはやめなさいって言ったんだけど主が決めちゃったから変更出来ないし」
ラウ「頭来て10倍ってそれやっていいんですか…?その罪人も悪いですけど」
地獄の主「俺が審判だから誰も何も言わないもん。それより来てくれてありがとうね。3時間だけどいい?」
ラウ「構いませんよ。ザキとフィオも大変だな…」
フィオ「この主それだけで簡単に刑の年数伸ばすからめちゃくちゃなんだよね。面白いけど」
ザキ「理不尽すぎて罪人も固まるしな。主は面白いけど」
地獄の主「俺を面白い面白い言わないで!怒るよ!?」
側近3人「怒ったら職場めちゃくちゃにする。」
地獄の主「……」
ラウ「3人も結構めちゃくちゃだな…。主固まったぞ」
ラウはため息をついて3時間手伝った。
フィオ「ラウありがとう。少し早く終わったけど時間分は出るから。こっちで夕飯食べていく?」
ラウ「いいのか?」
地獄の主「食べて行きなよ。今日はザキの料理なんだ。すごく美味しいよ」
ラウ「それは楽しみだな。でもただ食べていくのは悪いから手伝わせてくれ」
ザキ「ああ、助かる」
そう言ってザキの手伝いをラウがして片付けはフィオと寧が行って地獄の主は明日の罪人のリストを確認していた。
地獄の主「ラウさ、次の休みにこっちに手伝いって来れる?書類とかじゃなくて地獄の現場の確認をザキとして欲しいんだ。午前中には終わるんだけど」
ラウ「構いませんよ。点検とか改善ですか?」
地獄の主「うん、それそれ。…グスッ」
地獄の主がいきなり泣き始めてラウは何かしたかと聞く。
ラウ「俺何かしましたか!?」
地獄の主「君って礼儀正しいよね…。俺もう側近3人にそんな態度されないよ…。この3人ここの地獄に来た時はね?君みたいに礼儀正しかったんだ。でも自然とそんなのなくなって今となっては3人に時々脅されるし…。俺嬉しくて…グスッ。」
寧「脅すなんて人聞きが悪いわね」
フィオ「そうだよ、主が立場を利用して怒ろうとするからこっちも立場を使ってるだけだよ」
ザキ「側近がいなくなったら困るの主だからな。脅してない」
ラウ「そりゃ他の地獄の主だったら今みたいに接しますよ。自分のところの主や閻魔、サタン、メイネラはそれなりに知ってるのでもう少し砕けてますが…。落ち着かないならなくしますが…」
地獄の主「ううん、そのままでお願い!そんな態度で接してくれる側近君だけだよ!黒と白とリンもフィオ達と同じ態度だし!今の姿勢でお願い!」
ラウ「は、はい。分かりました」
あの3人もフィオ達と同じかい…と思いながらお願いされたラウだった。
リン「で、それでラウだけその態度でお願いされたってわけなんだね。主も変な頼み事するね〜」
ラウ「よっぽど嬉しかったんだろうな…」
リン「良いんじゃない?私なんて途中でそれする必要なくてフィオ達と同じだもん。だってフィオ達がそう接して良いって言ったから」
ラウ「あいつらがそう言ったのか…」
リン「ラウって上の人に好かれるよね。元々?」
ラウ「…そうか?あまり気にしたはないんだが…」
リン「あれ?そうなの?だってそれっぽいのチラホラあったけど…。無意識だったんだね」
ラウ「リンから見てそう見えたならそうなのかもな。まあ言った通り気にしたことはないからな。何かしてるわけでもないし…」
そんな他愛ない話をして休日に会っていた。