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気が付いたら〜1010〜

ネロ「苅里なんでそんなことになったの?」
苅里「知らないよ。運動するから付き合えって言われたんだもの。だから稽古場で戦った。それだけだよ」
ネロ「へぇ…まあそれなら良いよ(向こうの方だったら苅里に止められても殺しに行ってたよ)」
ネロは後半心の中で言って招待状を見る。
ネロ「今回は出ようか。服装は白い服だって。苅里の大嫌いな服だね。少しくらい柄が入っても良いと思うから着物にする?俺また作りたい!」
苅里「お好きにどうぞ。男性も白なの?」
ネロ「男性は自由みたい。俺はどうしよっかな〜♪苅里とお揃いの白にしよっかな〜」
苅里「(どうでも良い…)」
ルンルン気分のネロを放置してお茶の時間になった。
1ヶ月後。
ネロ「苅里このまま脱がせて良い?」
苅里「これからパーティーに行くんでしょうが!」
ネロを叱って会場に飛ばされて部屋で待機する。
ネロ「苅里〜暇〜。膝枕。シワ出来ないから」
苅里「はいはい。その姿でゴロゴロされるよりは良いからね」
ネロは呼ばれるまでの30分間爆睡して呼びに来た執事を睨んでいた。
苅里「執事ごめんね。ほらネロ!睨まない!今回は2人で行くから他の主のところに行って良いよ。本当ごめんね」
執事「わ、分かりました」
顔を青くしたまま出て行って苅里はネロの頬を引っ張る。
苅里「爆睡するネロが悪いんでしょ!相手を睨まない」
ネロ「はーい…。」
世話の焼ける…と思いながら会場に行った。
ドラゴン界の主「お前なんで頬赤いんだ?」
ネロ「爆睡してる時に執事入ってきて睨んだら頬引っ張られた。」
大凡の状況が分かったのかその友人はため息をつく。
ドラゴン界の主「苅里よくやった。でないとこいつ相手をどうしてたか…」
苅里「まあ想像できる惨状だよね…」
ネロ「ん?腕を取ろうと思ったくらいだよ?」
ドラゴン界の主・苅里「やっぱりか。」
そうくると思ったと2人でため息をついて飲み物を飲んでいた。
ソル「(…やっぱり前回の覚えてないか。)」
普通に話してる様子が見えてもう夢のことは覚えてないと分かる。
優「ソル、話は聞いたが本当にそうなのか?そう見えないが…」
スグル「気持ちの整理ができたと思ってたんだがな…」
ソル「夢であった時の苅里を俺とカイルは見間違えない。あれは本当に嘘なんて付いてなかった。誰も苅里も声を聞いてなかったから確認しようともしなかったんだ。」
そう言えば優もスグルもまあ信じようというところまで思ってもらえた。
ネロ「苅里なんだったら話してくれば?ランカもいるよ?」
近くにいるのでネロがわざと聞こえるように言う。
苅里「…大丈夫。話出来ることなんてないから。」
内心、自分が話す資格なんてないと思いながら断る。
ネロ「そっか。じゃあ必要ないね」
ネロが苅里に分からないようにソル達に向かってニィッと笑って去って行った。
ウル「分かっててやったのか…!」
ウルがイラつきながら言ってグラスに僅かにヒビが入る。
トキ「ウル、グラスを離しなよ。怪我したらこんな始まったばかりなのに喰い合いに発展しかねない」
ウル「…ごめん」
優「スグル、それはどっちの顔だ?変わってるぞ」
スグルは優に聞かれてなんでもないと言って表情を戻そうとするがなかなか上手くいかず、ベランダに行って落ち着く。
スグル「(明らかに人の方が反応してた。あいつとはもう自然以外では無関係なはずだろう…)」
なぜあんなことでペースを乱されないといけないのかと思いながら少しそこにいた。
ランカ「スグルやっぱり本心では諦められないんじゃない?自分で思うよりそう出来なかっただけで…」
優「諦めようとしても諦め切れないってことか?苅里の願いのようだな」
ランカ「まあ、それに近いのかもね」
確かにそれに近いと思いながらそのまま過ごす。
ネロ「もう部屋に引っ込もうか。用事はもうないし」
苅里「私部屋で花たちと会いたいから別々の部屋に出来ないかな?隣でも良いから」
ネロ「まあ隣なら良いよ。」
一緒に会場を出て執事に空き部屋に案内してもらって中に入る。
苅里「花達、出てきて良いよ。久しぶりだね」
サワサワと苅里に寄ってきて獣化して膝に乗って来たりする。
苅里「うん、ここなら出て来ても問題ないから。数十年ぶりだね」
話をして過ごせばドアをノックされて来客だと執事に言われる。
ランカ「苅里久しぶり、以前していた交渉を良いかな?」
苅里「…どうぞ」
中に入れてランカの方にも花達が寄って来てランカが撫でる。
ランカ「造血剤って沢山あったら買って良い?」
苅里「良いよ。3セット渡すね。花は?」
ランカ「それぞれ20ずつもらえたら嬉しいよ」
造血剤とお金を交換して、花を渡す。
ランカ「俺と話すのも嫌?」
苅里「…私に話す資格なんてないよ。交渉が終わったから会場に戻ったらどうかな?」
ランカ「…君は話す資格があると俺は思ってるよ。またね」
ランカはそれだけ言ったら出て行って苅里は震える手を抑えて花達と話して撫でれば領域に戻って行ってタイミングを見計らったようにしてネロが入って来る。
ネロ「花達と過ごせた?」
苅里「うん、ありがとう」
ネロに言っていきなり抱き上げられて血を飲みたいと言われて飲まれる。
ネロ「執事なら帰らせたからいないよ。…はぁ、もっと頂戴」
肩の部分を下ろされて半分以上飲まれて意識があやふやになりかけるとネロの血を飲まされてまた意識が戻って来る。
ネロ「苅里の飲んでる時の表情俺好きだよ。だからもっと毎日見せてよ」
苅里「それ、恥ずかしいんだけど…」
ネロ「2人きりなんだから恥ずかしくないよ。もう良いの?」
苅里「足りたからいい。飲み過ぎてそのまま肉を食べられたらこっちも大変だから」
ネロ「食べたらその分俺のもあげるのに…」
上から降りてもらって飲み物を飲んで軽食も摘む。
ネロ「今日はあと30分で終わるんだって。かなり短いけど早く帰れるから良いね」
苅里「どんだけ早く帰りたいの…」
ネロ「だって本当なんだもん。ずっと欠席してたらXXXが煩いからね」
そんな理由で参加したと言ってそのまま30分間主にネロがダラダラ過ごして終わった。
ソル「どうだった?」
ランカ「交渉以外はほとんど話してないよ。俺と話すのも嫌どうか聞けば自分に話す資格なんかないって言って終わった。会話らしい会話なんて出来てないよ」
ギル「あの男性は?」
ランカ「部屋にはいなかったけど多分近くにはいたと思うよ。下手に動けばどうなるか分からないから満足に話すことも難しいよ。」
ランカはそう言って飲み物を飲めば時間になって帰って行った。