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気が付いたら〜1025〜

ラファ「君とネロはよく似ていたね。」
苅里「そうかもね。さて、ネロもいなくなったから龍界をなんとかしないと。もう一族の血が流れてるの私しかいないからね」
領域を出て建物の中に入る。
ラウ「苅里、どこに行くんだ?」
苅里「この世界の中心。主がいない世界は消滅するしかないから。その一族の血を持ってるのはもう私しかいないから私が主になって世界を維持する。」
書斎に入って机の上に血を流して契約をする。
苅里「(混沌界以来だよ、やったのは…)」
使用人は全部消えたので建物内はシーンとなっていた。
苅里「地下牢開け。中にいる人全員逃していいよ。」
そう呟いて一瞬音がなくなると地下牢から地上に出る扉が開いで全員出て来て帰っていく。
優姫「なんでこんなに人が…?」
苅里「今出て来た人たちは全員ネロか私か分身達が食べる予定だった人達だったんだよ。ネロはそれを全員地下牢に入れてた。」
セツ「そんな事を…。」
苅里「全員帰っていいよ。しばらくここをなんとかしないとね」
スグル「俺は残るぞ。まだ話す事がある」
苅里「あっそ。スグル以外は帰って。」
指を鳴らせば全員飛ばせてスグルは苅里を抱きしめる。
スグル「体内に流れる血もこの体も全部あいつのだったのか?」
苅里「そうだよ。血に関してはもう変えられない。龍の一族の血しか流れてない。それ以外の血はすべてネロの龍の血で消したからね。本人曰く純血種に私もなったらしいよ。他の男性の愛された体なんだからスグルからしたら抱きしめたくないんじゃないの?」
スグル「そうだな。だけどそれよりも苅里の体を愛したい。結局俺もお前を完全に諦められなかった。お前がどれだけ酷い言い方をしても俺はお前を未来永劫愛するからな」
苅里「お好きにどうぞ。」
そう言えば書斎にある少し大きい仮眠ベットに2人で横になった。
翌日。
スグル「背中の印も消えたんだな…。」
苅里「そうみたいだね。もう何も感じないよ。髪と瞳はそのままだけど。これも気に入ってるからこのままで良いよ。」
スグル「俺は前の姿が一番好きなんだがな。苅里がそれで良いなら良いか。血を一口飲んで見ても良いか?」
苅里「狂ったりするかもよ?」
スグル「お前の血に病みつきになるんだったら大歓迎だ。そう言う意味で狂うんだったらな」
苅里を起こして首に噛み付いてゆっくりと飲んで行ったがすぐに表情が変わって息が荒くなってまた飲んで行った。
スグル「はぁ、はぁ…美味過ぎるな。離れたくないっ」
力一杯抱きしめてスグルは苅里が止めるまで飲んでいた。
苅里「一口どころじゃなかったね」
スグル「元から美味いのにもっと美味くなれば止められないだろう。ネロが毎日飲んでたのか?」
苅里「まあ飲んでたかも。」
スグル「納得だな。これは美味過ぎる。」
苅里を抱きしめたまま聞いて来てキト達を呼べば朝食を出してくれる。
ミリ「母様戻って来てくれて良かった!」
苅里「心配かけてごめんね…。さてと、やる事やらないと。」         これからすることがあるのだ、構えているとスグルがそっと手を握ってくる。
スグル「1人じゃ大変だろう?俺も出来る限り手伝おう。」
夜華「いいの?」
スグル「ああ」
夜華「じゃあ、お願いします」
手を握り返して、素直にその協力に甘えた。