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【古】省力化三兄弟長兄「省力化大規模投資補助金」レビュー


(注)
本記事は、2024年2月23日に作成しましたが、既に情報が古くなっています。
関連の投稿で最新のものは下記です。

(原稿作成時原文)

法人さん向けの情報になります。
 
タイトル、少し大げさかもしれませんが、令和6年度の経済産業省補助金は「人手不足対応」が色濃く打ち出されていて、大きなメニューが3本立っています。
・省力化大規模投資補助金(今回説明)
・ものづくり補助金(省力化枠)
・省力化補助金
 
それぞれに、中小企業さんに使っていただく工夫がされているのですが、長兄ラオウと呼べるのは、そう、でかいのは、やはり「大規模投資補助金」です。
正式名称は、「中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」です。
 
相手に向かって「うぬ」とか言っても差し支えないくらいでかいです。
投資の下限が10億です。
つまり、工場新設とか、大幅な設備更新といった、数年に一度の大きな投資を2024年~26年ぐらいにやり、その結果労働生産性がめっちゃ高まるような場合に使える補助金です。
 
補助率は、1/3。
補助上限は、50億円。
 
ぜひ、メインバンクさんにも話してほしい。
この制度は、神です。
 
財源は、2023年度の補正予算で、財源は総額3,000億円。
2024年2月23日現在では、事業実施事務局が博報堂さんとTOPPANさんのコンソーシアムに決まっているというところまで公表されていて、補助金公募はまだされていないです。
 
例によって未確定な段階ですが、該当する中小企業さんにはぜひ使っていただきたい制度なんで、フライングレビューです。
 
情報のネタ元は、後半にリンクを貼っておきますね。


(1)どんな企業が対象?

経済産業省が事務局を公募した際の、補助対象者に関する記載が下の画像です。

ざっくり言うと、
従業員2,000人以下の中堅中小企業が、
労働生産性向上を目的とした工場の新設や大規模な設備投資をして、
従業員の給与の伸び率が地域の最低賃金の伸び率を超える場合に、補助対象になるようです。
 
まず、従業員2,000人というところ、コンサルの私が見慣れた中小企業要件(中小企業基本法の定義による)の1つである「300人」より多いですね。
大きめの投資ですから、中堅企業も対象にする、という事なのでしょう。
 
続いて、労働生産性向上ですが、「最低賃金の伸び率を超える」という今回の記載よりも、募集時にはシビアな条件が付くのではないかと予想します。
思想としては、「最低賃金、最近ガンガン上がってるけど、それより高い額で雇ってる事業所さんも、同じペースで賃上げしてねーん。」ということでしょう。

(2)補助条件は?

「成果目標」(補助金を出した結果、こうなってほしい)について、下記しか公表されていません。

上で触れた、最低賃金の件ですね。
要件がこれだけ、というのは多分考えにくいので、他にも補助要件がついてくるものと思われます。
 
なお、加わってくる要件として可能性の高い「労働生産性を上げる件」ですが、省力化三兄弟ですでに募集が開始しているものづくり補助金(省力化枠)では、以下のような条件を設けています。

労働生産性2倍。
つまり、補助事業対象箇所について、付加価値額(生産量)を増やし、投入する労働力を減らす、という構図です。
設備投資をしますから「減価償却費」という費用が増え、付加価値額は上がります。
そのうえで、営業利益は減らさず、労働人数や時間は減っている、というビジネスモデルを作ります。
 
そして、ここにかかわってくるのが、もう一つの要件「給与支給総額が伸びていないといけない」というやつで、「労働生産性は上がってるんだけど人は減らしてないっすよ」という説明をしないといけません。

(3)募集・事業はいつからいつまで?

ここは、すみません。
募集時期は、まだ何にもわかっていません。
ただ、事務局公募の原稿の中に「事業期間は、令和8年度以内」と書いていますので、設備投資自体は令和8年度(2026年度)内に完了しないといけない、ということだと思います。

ロボットが人手を代替する現場が増えていくと思われます
(画像はAIにて生成)

(4)関連リンク集

経済産業省の令和5年度補正予算のリリース(2023年11月)サイトです。

https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2023/hosei/index.html

省力化大規模投資補助金の事務局を公募(2023年11月末)したサイトです。
これの「公募要領」を今回の記事のヒントにさせてもらってます。

https://www.meti.go.jp/information/publicoffer/kobo/2023/k231129001.html

事務局決定のリリース(2024年1月)です。

https://www.meti.go.jp/information/publicoffer/saitaku/2024/s240112002.html

(5)終わりに

工場の新設やラインの切り替えなどは、数年、いや数十年に一度の出来事なので、それが都合よく2024~26年度に当たる企業さんは多くないかも知れません。
 
当てはまらない企業さんは、無理して「補助金目当てで前倒し投資する」というのはやめた方がいいと思います。
生産性も大事ですが、キャッシュフローも大事です。
 
当てはまる企業さん、是非使ってください。
コンサル、私を使っていただいて全然OKです。
むしろ使ってください。
有料ですが。
気になった方は、「仕事依頼」から、何なりとお問い合わせください。

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