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おキヤラクタア解説 〜おシナリオ2〜

シナリオ2のキャラ紹介です。これも使い回しがあるから短くなるかな?でもこのシナリオ自体、昔からあったけども日の目を見るのはずいぶん久しぶりだからストーリー面でもしっかり語りましょうね。


椿小路沙織(CV 浅井晴美)

どうしてシナリオ1より露出を上げたのか

主人公になって復活。そもそも何で主人公交代させたんだっけか。多分もう玲子と戦う相手がいないからってぐらいの理由だと思うんだけども。そして沙織も主人公になったことでゲームの都合によるトンチキ理論で戦うことになってしまい、キャラの深掘りがおかしな方向に進みますね。

金持ちの家に生まれ育って生意気、ぐらいしかキャラ設定してないですからね。戦う理由となると玲子へのリベンジと、玲子が大奥様だと何が変わるのか知りませんが、とにかく優雅に暮らしたいと。そのためなら姉も母親も敵に回すんですから、行動理念としてはメチャクチャです。しかしこの隠そうともしないストレートな願望と声優さんの熱演があって、見事に人気キャラに化けましたね。
当然演技プランとして、「徐々に感情が高まってどんどん乱暴な喋りになっていく」ぐらいは伝えましたが、シナリオ2のエスカレートしていく沙織の声を聞いてこのキャラがどんどん好きになりましたしね。最後なんてただの駄々っ子だし。
シナリオ3以降も登場もしますが扱いがひどいのは、できるだけボイスを増やさないためです。これまたゲーム制作の都合。

あとはまぁ無敵の玲子を際立たせるためにも必ず勝てないキャラがいた方がいいと思ったんでしょうね。スマホ版の時から公式アカウント上でおもちゃのように扱われてます。その方が沙織が活きるんだ。愛だよ、これは。

デザイン面で言えば、シナリオ2なんだから衣装変えよう。
「漫画やゲームのキャラはなぜ着替えないのか?」問題というのもありますが、そのキャラクターとして確立させるために着替えさせないんですよね。成歩堂は青のスーツでなければならない。だからって実写版であんな真っ青にすることはないだろうが。話がそれた。そういうことが大事なのは知ってましたが、椿小路家は華族。服なんて1日の間でも2回ぐらい着替えるんじゃないか?描く手間は増えるが、華族というゲームのキモになる部分は強調しないとね。
露出が高めなのは、シナリオ1の時もまぁ胸元バックリ見えてますからね。そういう服を好むんでしょう。髪を切ったのは主人公玲子と同じ理由。ロン毛だと背中の動きが見えない・絵面が変わらないからです。椿側であることも見せるために髪留めを椿に。

それより何より、顔が違うんですよね。シナリオ1の時と。この頃はまだ画力も低くて同じキャラを同じように描けてないんですよ。アニメ中にキャラの顔の印象変わったりしてたし。いつの間にか髪型変わってたりさ。玲子のもみあげちょろ毛がいい例。
最初の敵としてこんな顔でいいだろ!程度の考えて描いたものから、主役にして色々表情を描いているうちに「描き慣れた沙織の顔」がこれなんでしょう。
そういえば白目率が一番高いキャラですよね。元々のコンセプトである少女漫画風を一番守ってくれているんでしょう。

あ。沙織といえばロヲド中の絵が人気ですね。あれは開発終了間際に急遽描きました。ローディング画面はスマホ版と同じで真っ黒の画面だったんですけど、少しでも間を稼ぐようにとプログラマから何か絵を入れて欲しいと頼まれまして。玲子は絵があったんですよ。スマホ版ティータイムの絵が。時間はないけどやっぱり主人公ごとに違う絵が出た方がいいよなぁということで頑張って描きました。同じ椅子に座っているけども、キャラの性格やシナリオの雰囲気が出せればいいなって。人気があるのはエロいからかな?

勝利ポーズですが、私はギャルピというものを知りませんでしたよ。逆転裁判の狩魔冥のつもりじゃないかな。

椿小路静香(CV 石田嘉代)

何このポーズ。

これまた2回目の登場です。Flash版の頃から衣装チェンジしてました。差分書き換え程度ですけどね。華族だし。
でもSwitch版で開発が押しまくっていた時、「昔のシナリオ2なんて今の人は知らないんだから静香の衣装同じでよくね?楽できるよ?」と心の悪魔が囁きました。かなり開発終盤までほったらかし、判断保留にしていたはずです。でもなぁ、静香さまだぜ?この前髪作った髪型好きなんだよ。気に入ってんだよ。最後まで葛藤しつつも、なんとか頑張って描き直しました。メンバーからも「変わり映えが出て使い回し感が減りましたよ」と言われたのでやって良かったんでしょう。基本的にはシナリオ1の静香の一部分を描き直すぐらいですからね。

しかしさらに開発終了間際、あることが気になります。「このケープの下ってどんな服着てんだ?どんな服が静香様っぽい?」と気になり出して。

襟と袖がなくなってるんだから肩出してるんだろうな。キャミソール型(すまん、女性の服の名称よくわからん)だとしたら脇空いてる?この服とこのケープだと腕を大きく振り上げた時に脇が紺色だとおかしいよな?脇描きたそう!
おやや!脇のチラリズムがおセクシーですよ!大人の魅力!これは全アニメ見直して脇が見える動きは描き直すべき!と1人で盛り上がって描き直しましたよ。これもキャラへの愛着だろう?んん?

三田悦子(CV 浅井晴美)

こっちは何にも変わってません。パラメーターが強くなってるぐらい。いいじゃんか華族じゃなくて家政婦なんだし同じ服で。

シナリオ的にはずいぶん情けない大人っぷりを恥ずかしげもなく言ってますよね。日和るって言葉を使いたかったんですよ。静香から続いて沙織にお下品発言させているのは、天丼させたら面白いかなぐらいの考えで。別にそこまでお下品なわけでもないんですけどね。無理矢理ではありますが春日向日葵でひっくり返すまでは一方的にお下品にさせなければ。

デモシーンでいえば、悪ノリして開発終盤に天井から降りる速度をゆっくりにしました。3シナリオで降り方全部違ったら面白かろうなと思いついたので。一人でゲラゲラ笑ってましたよ。

三田左子・右子(CV 廣川裕希)

WINKの決めポーズ描いたら左側の方が気が強そうに描けたので左右反転した。

今となっては何故双子にしたのか思い出せない。まぁ多分2人で出てきたら面白くね?ぐらいなもんでしょうね。

どこかで書きましたっけね。私はキャラを立たせるよりも前にゲームの素材として作ってしまうので、最初に描く立ち絵の表情が固いんですよね。心が入ってないとでもいうか。
この三田姉妹なんかも立ち姿ノーマル顔はいまいち可愛くないというか。可愛げを感じないのかな。固いですよね。沙織や静香のように後々主役になって深掘りできるものはいいんですが、それ以外のキャラはどこかでスイッチが入らないとキャラが生きてこないというか、描いている自分が乗ってこないというかね。Flash時代からダーメジ受け顔はそれなりに可愛いんだけども、同じが顔が並んで同じ動きをしているのが不気味という意見もあって。じゃあ三田姉妹はどこでスイッチが入ったか。それは間違いなく声が入った時ですね。

もちろん、その声というかセリフはこちらで考えるので、当然それに合わせたポーズや表情も先に決めてあります。Flash時代からのネタとして避けた時の顔が親ゆずりとか、体を何パターンも描くのが面倒でクリティカル時の右子の首を伸ばしたりとか。
いや、絵的には2人同時に叩いた感を出すために顔がくっつくぐらい並ばせたいけど、そうなると体描き直しになるじゃん。首が伸びるのもしょうがないよね。
そしてこのクリティカル時に当てていたボイス「ギエー、首がー!」が思いの外良くてね。かわいいというよりシュールさが。シナリオ2の段階では登場時に双子でびっくり感を出すために、右子と左子で声質や演技は変えないようにお願いしてたんです。同じセリフを2人分収録して、右と左でステレオ音声として加工します。つまり「首がー!」は右子専用ボイス。

ここから「右子は一方的に酷い目にあった方がいい!」と盛り上がってしまして。Flash時代は左子もダメージを受けてたんですよ。眉毛の形が違うのがちょっとした変化づけかな。当然、基本はFlash版の時の絵を描き直すつもりでいたんですけどね。「右子だけダメージを受けよう」と思いつき、「そうなると左子はどうする?」ということで心配そうにオロオロするという形になりました。手間増えるんですけどね、構わん。右子だけが腫れ上がっていくためならば。

でも性格の違いはこの時点で出そうとしているな。

惜しむらくは、ボイスが来る前に往復ビンタ前後の絵は仕上がっていたこと。右の方が大ダメージですが左子も往復ビンタされているし、一緒に吹っ飛ぶ。全てを作り終えた今なら、左子だけ残して右子だけ吹っ飛ばすべきだった。通常敗北も、左子だけ「やれやれ危ねぇ」って顔にさせるべきだった。くそう。
姉妹側のクリティカル攻撃時に左子が足を出しているのも悪ノリですね。右子が受難側なら、左子の弱さアピールは本人が理解して利用してるだろうなと。そのぐらいのしたたかさはあるんじゃないか。隠れて足を出すぐらいは左子はやるだろう。こうやってキャラの作り込み、性格が決まってくるとキャラが生きてくるんですな。普通のキャラ作りではないと思うけど。

ストーリー上では、下から出てくるのが特徴ですか。そりゃ何のことはない、親とは逆にしただけですね。

思い出した。デザインスケッチとか作らずに直接パソコンに描いてたから、出来上がった時に確認したらポーズごとにエプロンの長さがバラバラで描き直した苦い記憶が。スカート自体長く描いてたんですよね。ただ敗北時に足を上げたら膝まで見えるのでそんなに長くないだろうと。

春日向日葵(CV 高橋奈津江)

興味がないのでポーズもイマイチだ。

こいつは何だ。全体で落ちの一発ネタだ。何も深い考えはない。
もちろん、そんなキャラは声が付こうがアニメを描こうがキャラが深掘りされることはない。描くのめんどくさくて最後の方まで作業が残ってたな。あげく、勝利アニメは可愛く腰を振る予定だったが思いっきり簡略化した。

何を考えてこのデザインにしたのかもあまり覚えていない。受ければいいぐらい。右手だけ太いのは、花の慶次に出てきた七霧の男、岩兵衛が元ネタです。花の慶次だいすき。髪型はダンバインのエレ・ハンム。それにアホ毛つけてと。口はバイオハザードにこんなのいませんでした?バイオはいっさい遊んだことないけど、柴田亜美の漫画で見た。

声はもう、椿と同じですよ。加工するのは決まってるんだから声優さんでなくてもいい。女性ですらなくてもいいぐらい。もう少し女性らしさを残す加工にすべきだったか。いや、声優さんも加工される前提で野太い叫びやってくれたし。華江さんの声の人ですよ?私の手元だけに女性声のままの叫び声データが眠っているのです。オンライン収録で良かったのかもしれない。

後何かあるかなぁ。こいつはもう一発ネタでしかないのであまり表には出さなかったですね。歌には一応出しましたけど一番奥にいるし。出てくる前に見てたらインパクトなくなるしね。そんなに何度も描きたいと思わないし。
美形じゃないとここまで扱いが悪くなります。

椿小路玲子(CV 松井暁波)

かっこい〜。

昔のことだからなぁ。なんでシナリオ1からここまで露出を上げようと思ったのか思い出せません。
年月や立場の変わりようを表すためにデザインを変えなくてはと思ってましたね。シナリオ1は庶民であることを見せるために質素な衣装にしてたからね。優雅な感じにするにはどうしたら?てことで当時の俺が思った優雅要素を足したらこうなったんでしょうね。

シナリオ1でも描きましたが、玲子だけは最初からずっと思い入れがある。この人は負けてはならない。本当はダメージ顔すら描きたくない。主人公時は顔が全然見えてないですからね。どんなダメージ顔を描いてもしっくりこなかったんですよ。同じ理由と作業時間短縮という誘惑に負けて、先に書いた通り往復ビンタ発動がありません。そんな玲子、描きたくないし。

他にもグラフィック面では色々苦労がありましたね。キャラが立ってないから顔が定まらない問題は玲子にもありました。シナリオ1の顔に似てくれないんですよね。これは逆に、タイトル画面での玲子の立ち姿が敵キャラでいう最初の立ち絵と同じで、素材としてだけ生み出された無機質顔してるんですよね。ただ玲子だけはその顔が何とも言えない幸薄さを醸し出していたんで、あれこそが玲子の顔だと思うんですが。再現できない。何が違うのかも描いててわからない。目のサイズか?顎のラインか?なんかもう、細かいパーツの違いが玲子の顔を作り上げているような。
何で目を赤くしてるんだろう。力を受け継いだ感かな。実は赤いのはシナリオ2だけで、それ以降赤くないんですよね。完全に忘れてたか、日常生活で赤いと怖かったからかな。手の甲の薔薇もシナリオ3以降描いてないですね。まぁ目も薔薇も戦闘状態になると現れると思いねぇ。

Flash版とはいくつか違いがありますね。避けるときは華江のように残像出してたんですけど、グラフィック容量を抑えるためにやめました。クリティカル攻撃専用のアニメはFlash版にはなかったね。これは全キャラ工夫して色々考えましたが、玲子のは楽しかったな。「玲子スペシャル!」ってボイスがついて尚更。
そういえば右手だけ手袋してないんですよね。「お負け犬なのよ」と言いながら手袋の指先を噛んで引っ張る、スチュワーデス物語で片平なぎさがやってたアレ。やりたかっただけどアニメ大変だったんで。
Switch版ではそのリベンジの意味も込めて、「さあ、おビンタしませう」をしっかりたっぷりアニメ化しました。
シナリオ面では、ただただもう沙織を煽るだけの役回りですから、キャラの深掘りになるような広がりはないですね。普通に見たらめちゃくちゃ性格悪いだけにしか見えないかもね。

あとこれは語らなきゃ、玲子戦のオチですね。シナリオ2が作られるまでに一年ぐらいは空いていたので、薔薇と椿の主人公といえば玲子なわけですよ。椿小路家にはもう倒す相手がいないから主人公を変えたけど、玲子が倒されていいもんか。しかも沙織相手に。ダメでしょう。玲子は絶対に負けてはならない。そう考えながら、薔薇と椿のプログラム上の仕組みを見て「あ、負けアニメ勝ちアニメを5戦目だけ強制的に入れ替えればなんとかなるか?」と思いついてああなりました。
敗北アニメを描くフォーマット内で何ができるかを考えて、玲子の攻撃アニメと沙織の吹っ飛びをリンクさせて。そのアニメ時間内なら何を表示しても問題なかったんで、聖闘士星矢の中でも好きな技、ライトニング・プラズマ的な演出を入れました。何も迷いなかったね。薔薇の花の絵素材はいっぱいあったし。
Flash版の時はボイスがついてないので技名もありませんでした。でもレッド・ローズ・プラズマという技名はFlash版の時から決まっていました。正確に言うとFlash版の実況を見た後。どの実況かは忘れましたが、ニコニコ動画で玲子の技が出たタイミングで「レッドローズプラズマ!」と言うコメントが流れてるんです。まぁ俺が書いたんですけどね。その時からこの技名です。

ついでに言うと、Switch版で玲子だけ往復ビンタが発生しないのも同じ理由です。玲子にそんなことさせられない。クリティカルダメージの顔描くのすらためらいがあったんだから。泣き顔すらね。こんなの玲子じゃない。

ピヨりポーズと掴まれたポーズ。

いや、往復ビンタ発動前ポーズまで描いてたんだけどね。時間に追われてまして。手を抜ける、描かなくてもなんとかなるなら作業を減らさな!と言う理由もあってキッパリ往復ビンタ中の絵を描くのやめました。一応パラメーター的には50回連続でクリティカル当てれば往復ビンタ発動できます。うん、不可能ですね。

本来なら存在しない敗北ポーズ。対戦モードがあるので描かなければならなかった。
ピヨりポーズを描いていたからこそ、少しの改造で作れました。

いやーしかし。まだこの頃の玲子は甘い。キャラが確立してない頃だったから仕方ないけど、玲子の性格・人格をはっきり決めている今の俺ならこんなもんじゃないね。
右によける相手の顔を左手で掴んで逃げられないようにして数発殴る、3スポットバーストショットぐらいかますはず。絶対勝てんやんけ。

お実況時代のおゲヱムおシナリオ作り

シナリオ2は使い回しのキャラもありやっぱり短めになったので、シナリオ全体に気遣った実況前提のシナリオ作りについて書きましょう。他では聞いたことない、なかなか独自の考えだと思うので、こっから有料にします。

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